ザ・グレート・展開予測ショー

いつか見た星空 その1


投稿者名:青い猫又
投稿日時:(04/ 2/16)





シロはご機嫌であった。
お邪魔虫が一名ついてきているとは言え、大好きな横島とこれから4日間は一緒に
居られるかと思うと、背負っている荷物も軽く感じられる。

まあ横島が背負っている荷物に比べれば確かに軽いのだが、それでも、なにも背負って
いないタマモがすでに横島の頭の上に子狐に戻って居座っているので、それに比べば
はるかにましだった。

「先生、もうちょっとでござるよ〜〜♪」

「おまえさっきからそればっかりじゃね〜か」

すでに獣道になってから数時間歩き詰めである。
さすがの横島もそろそろ勘弁してほしかった。

「まだ掛かるなら、いったん休憩にしようぜ。さすがに疲れたぞ俺は」

横島はタマモの荷物まで背負っているので、いつもの除霊時の装備より大荷物に
なっていた。

「そうでござるか? 拙者はまだまだ平気でござるが・・・先生がそう言われるのなら
休憩にするでござるか。」

「ああ、頼むそうしてくれ」

横島が片腕をあげてひらひらとさせる。

「なら、もうちょっと行くと川があるゆえ、そこで休むとするでござる。」

「ほんとにちょっとなんだろうな〜」

横島はやれやれといった感じでシロに続く。

「ほんとにちょっとでござるよ〜〜♪」













事の起こりはタマモの一言から始まった。

「馬鹿犬、最近さらに飼い犬化が進んでるわね。」

今日は休日だったので、美神の事務所にはメンバー全員が揃っている。
その時はおキヌが作ったお昼ご飯を食べ終わり、それぞれが午後のひと時を楽しんでいた。

そんな中、開いていた雑誌"全国美味いうどん屋ベスト100"の上からタマモがつぶやいた。

窓際の日向で腹を見せながら(服は着ているので正確には直接お腹は見えません)
横島にかまってもらっていたシロは、聞き捨てならんとばかりにタマモに食ってかかる。

「なんだとタマモ! 拙者のどこが飼い犬でござるか、拙者は野生の狼でござる。」

タマモが座っているソファーに詰め寄りながら叫ぶ。

「あんたそれ本気で言ってるの?」

「当然でござるよ、拙者は誇り高き人狼でござる。決して飼い犬などにはならないでござる。」

胸を張りながらシロが叫ぶと、それを聞いているタマモは閉じた雑誌ごとやれやれのポーズを取る。

「あんた、昨日一日の行動を言ってみなさい。」

「良いでござる。よく聞くでござるよ。」

相変わらず胸を張り続けながら握りこぶしまで作りだす。

「まず昨日は朝先生と散歩に行ったでござる。」

「ああ、朝の4時に来たやつな。日が昇るか昇らないかの微妙な時間だったな。
あれが曙って言うんだよなたしか。」

シロが居なくなった窓際でボーとしながら横島がつぶやく。

「帰ってきてからおキヌどのの朝ご飯を食べたでござる。」

「シロちゃん、いっぱい食べましたよね。見ていて気持ちよかったですよ。」

みんなのお茶を用意しながらおキヌが会話に入ってくる。

「おいしかったでござるよ」

うんうんとうなづきながらシロがつぶやく。

「で、その後は?」

タマモが続きを促す。

「お腹一杯になったので日当たりの良い窓際で寝たでござる。」

「はっきり言って仕事の邪魔だったわね。」

自分の椅子に座りながら、ファッション雑誌を読んでいた美神が
横からつっこみを入れる。

「寝るなら自分の部屋で寝なさい」

「う、うむ。すまんでござる。」

美神にちょっと押されながら、握っていたこぶしをおろす。
ついでに少しばかり張っていた胸もへこむ。

「お昼になったので、買い置きのドックフードをおいしくいただいたでござる。」

「あ、気に入ってくれました? この間買って来た愛犬グルメ、(ほんとにあったらごめんなさい)
ちょっと迷ったんですけど気に入ってくれてよかったです。」

お茶を配り終わったおキヌが、タマモ達とは反対側のソファーに座っていた。

「さすがおキヌどのでござる、とってもおいしかったでござるよ。」

「ほ、ほぉ〜 でその後は?」

下から見上げた状態のタマモが、かなり目を細めながら再び続きを促す。

「お腹が一杯になったので先生が帰ってくる夕方まで、昼寝をしたでござるよ。」

「だから俺が来たとき顔によだれの跡があったのか。」

横島はおキヌが用意してくれたお茶を飲みながら、思い出したように話す。

「よ、よだれの跡があったでござるか、先生教えてほしかったでござる。」

「いや言う暇もなく突っ込んできたしな。その後はどたばたして言えなかったんだよ、
すまんすまん。」

「分かったでござる、もう別に良いでござる。」

すでに張っていた胸は元通りに戻っていた。

「横島が来てどうしたのよ」

大体想像がつくしそれ以外ありえないのだが、とりあえずタマモは聞いてみる。

「先生が来たので散歩に連れてってもらったでござる。」

「もうちょっと距離が短いと助かるんだけどな」

横島が苦笑しながら言ってくる。

「でもあのぐらい歩かないと満足できないでござる。」

「わかったわかった、がんばるからそんな顔するな。」

シロが捨てられた子犬のような顔をするので横島も簡単に折れる。

「先生ありがとうでござるよ。」

シロが今にも飛びつきそうな勢いで喜ぶ。
それが少しばかり気にいらない事務所のみなさんが反応する。

美神は額に青筋をすこし浮かべ、おキヌは無意識にシロに声をかける。

「あ、シロちゃん」

今にも飛び掛ろうとしていたシロだったが、声をかけられたためそれをいったん止める。

「ん、なんでござるかおキヌどの」

そしておキヌのほうを見て返事をする。
しかしおキヌは、シロが横島に飛びつこうとするのを止めたかっただけのため
返事に困ってしまう。

「あ、その〜えっと」

「それより馬鹿犬、続きはどうしたの? 悪いけどこっちが先で良いでしょ?」

タマモがさりげなく横から口をはさんでくる、おキヌとしては大助かりであった。

「あ、はい。私は後で良いですよ。」

微笑みながらタマモに譲る。

「この女狐め拙者は馬鹿犬ではござらん」

今度はタマモへ今にも飛び掛りそうにしながら吼える。

「なんですってやるって言うの」

タマモも誘いにのりソファーから立ち上がりシロへと身構える。

「まえから気に食わなかったでござるよ。いいかげん決着をつけるでござる。」

シロが霊波刀を出しタマモへと飛び掛ろうとする。
するとシロとタマモの目の前を高速で横切る物体があった。

ドカッ

音がするほうへと二人が振り向くとそこには、
壁にかなりの深さまで刺さったペーパーナイフが・・・・

「人の事務所で暴れたりしたら、どうなるか分かってるでしょうね」

美神が額に大きな青筋を浮かべながら二人を睨んでいる。

「ま、まあ。今回は勘弁してやるでござるよ、ははは」

「そ、そうね。喧嘩はよくないわね。」

シロは頭の後ろを手でかきながらごまかしタマモはギクシャクしながら
ソファーへと座る。

「そ、そうであった、先ほどの続きでごさるよ。
先生と散歩から帰ってきてからは、みんなで晩御飯を食べたでござるよ。」

誤魔化すように話の続きを喋りだす。

「あんた、その時もおかわりしまくってたわよね」

「うむ、おキヌどのの手料理は絶品でござるからな、
いくらでも食べられるでござるよ」

あきれるようにタマモが質問すると、シロはうんうんと頷きながら答える。

「ありがとう、シロちゃん。」

おキヌがうれしそうに微笑む。

「そしてお腹が一杯になった後で先生にお風呂に入れてもらったでござる」

シロが少し頬を染めながら思い出すように語る。

「ぷっ」

当然それを聞いて身の危険を感じる男が一人居た。
シロを抜かす事務所のメンバー全員に殺意を含んだ視線を向けられる。

「ま、まってください。入れたと言ってもシロは犬に戻った状態ですよ。
この間買ってやった犬用シャンプーで洗ってやっただけです。
俺だって服はそのままの状態でしたし。」

みんなの冷たい視線におびえながら横島は必死に言い訳を言う。

「体の隅々まで洗われてしまったでござる。」

さらに頬を染めたシロが、両手を頬にあてていやんいやんとする。

「こ、こら〜誤解をされるような事を平気で言うな〜〜」

ガン

美神が投げた花瓶が横島の顔にヒットする。
後ろへ倒れそのまま気絶する横島。

「まあ、横島君のことはどうでもいいわ。でお風呂の後は?」

なにも無かったように美神は話を進める。

「え、え〜と。先生にお風呂に入れてもらった後は眠かったので
寝てしまったでござるよ。」

「つまりそこで一日が終わったって事ね。」

タマモはソファーに深く座りながら、立っているシロへ確認をする。

「そうでござるな。昨日はそれでおしまいでござる。」

「あんた、今の会話のどこに野生を感じられるのよ!」

バン

タマモがおもいっきり机を叩く。

「なにを言ってるでござるか! そんなことは無いでござ・・・る・・・」

シロはよく考えてみる。

朝起きて散歩に連れてってもらい

朝ご飯を食べて寝て

昼ご飯を食べて寝て

夕方また散歩に連れてってもらい

夕飯を食べてお風呂に入れてもらう

そして満足して寝る

・・・・

・・・・

はっ

「だ、だがしかし、最近はほんのちょっと生活態度が悪いかもしれないでござるが、
せ、拙者はいつでもそんな生活は・・」

シロは周りを見渡してみる。
周りの目が冷たい・・

タマモはものすごく冷たい目でシロを哀れんでいる。
美神は組んだ手に顎を乗せてじと〜とシロをみている。
おキヌにしても複雑な顔をしてなにも言えないで居る。
いつのまにか復活した横島が苦笑しながら困っている。

馬鹿な・・まさかほ、ほんとに・・・

「うぉ〜〜、せ、拙者山へ篭るでござる。修行に行って来るでござるよ。
こんな生活ではだめになってしまうでござる。
今一度山で野生を取り戻してくるでござるよ〜」

シロが吼える。
いきなり騒ぎ出したシロにみんなは唖然とするが、一番早く冷静さを取り戻した美神が
シロを落ち着かせようとする。

「落ち着きなさいシロ、大体どこに行くって言うのよ。」

「そうだとりあえず落ち着けってシロ。」

横島も一緒になってシロを落ち着かせる。
叫ぶだけ叫ぶとある程度は満足したのか落ち着いてくる。

「人狼の里の近くに昔に何度か行った場所があるでござる。そこでもう一度自分を
鍛えなおしてくるでござるよ。」

シロは美神に答えると納得したのかうんうんとうなずく。

「はあ、まあ良いわ。しばらくシロに手伝ってもらうような仕事も無いし
好きにしなさい。ただし4日ぐらいで戻ってきなさいよ。いつまでも仕事が
無いって訳じゃないんだから。」

美神はあきれながらもシロのすきにさせる。

「4日でござるか、それはちと短いでござるよ」

「うるさいわね、誰が面倒みてやってるとおもってるの!」

ダンと机を叩きながら美神が叫ぶ。

「わ、分かったでござる4日で良いでござるよ。」

「素直にそういえば良いのよ。」

ふん、と叫ぶと椅子に座りなおす。

「で、では明日から4日間先生と山篭りに行ってくるでござる。」

「へっ」

誰が言ったか分からない一言が聞こえる。
そして時間が止まる。
だれもがシロがなにを言ったのか理解できず自分の耳を疑う。
それでも自分の事だからか、いち早く復活した横島がシロに確認を取る。

「俺が行くって言わなかったか?」

「そうでござるよ。修行なのだから先生と行くのは当然でござる。」

「ちょ、ちょっとまちなさい」

美神が話しに入り込もうとする。
しかしシロはそれを無視するとさらに横島に詰め寄る。

「先生いやなのでござるか? 拙者と行くのがいやなのでござるか?
拙者を見捨てるでござるか〜〜」

「いやまてって、見捨てやしないって」

それを聞いたシロがさらに横島へと詰め寄る。
もはや密着状態である。

「ほんとでござるか?見捨てないでござるか?一緒に来てくれるでござるか?」

「分かった、分かったよ。だから離れろ。」

シロの尋常でない詰め寄り方に横島は行く事を認めた。

「やった〜やったでござる。先生よろしくお願いでござるよ〜〜」

シロは自分の色気で横島に行くと言わせたと思っているが、実際には
横島をつかんで振り回すので、息ができないために行くと言っただけであった。

「な、なに勝手に話進めてるのよ。」

当然無視された美神は黙っていられない。

「修行に行くのに先生と行くのは当然でござる。
お昼のときに、先生もしばらくは仕事が無いって言ってたではござらんか。
それに先生もついて来てくれると言ってくれたでござる。問題は無いでござるよ」

シロが力いっぱい微笑む。

「ぐっ」

やられた、他のメンバーも全員思った。
シロは最初からこれを狙っていたのだ。
普段はなにも考えていないくせに、こんな時にだけ知恵が働いて〜と誰もが思った。

「待ちなさい。シロと横島君だけではなにがあるか分からないわ。
横島君がなにもしないように、そうね私は仕事があるしおキヌちゃんは
学校を休めないし・・タマモあんた一緒についていきなさい。」

「えっ、なんで私が一緒に行くのよ!」

「俺の学校はどうでもいいんすか」

美神の発言にタマモが驚いて叫ぶ、横島もつぶやくが当然無視される。
またシロも黙っていない。

「タマモなんていらないでござる」

「うるさい、この件はもう決定よ。
私は長老からシロを預かっているの、獣のような横島君と二人だけで
山篭りなんてさせられるはず無いでしょ。
いやなら、山篭りは中止よ!」

「俺って信用ないな〜」

本当に心配しているのは横島が襲うことではないのだが、素直ではない
美神にはこれが精一杯だった。
そう言われてしまえばシロには反論できない、先生と山篭りは魅力的なのでタマモ
ぐらいは妥協する。

「分かったでござるよ。ではタマモも一緒に連れて行くでござる。」

「ちょっと、まだ私は行くなんて言ってないわよ。」

いつの間にか行くことにされているタマモは美神に向かって叫ぶ。
美神は向かってきたタマモを捕まえると、他に聞こえないようにささやく。

「あんたがよけいな事言うからこうなるんでしょ!
それに気づいて無いと思ってるんでしょうけど、
あんたが横島君気にしてるの分かってるのよ。ばらされたいの」

!!!!

「な、なんの事よ。横島なんて、なんとも思ってないわよ」

「はいはい、そう言う事にしといてあげるから、素直に言うこと聞きなさい」

「くっ、分かったわよ。今回は言う事聞くけど別に横島とは関係は無いんだからね」

「はいはい」

美神とタマモは再び正面を向く。

「一緒について行ってあげるわ感謝しなさい。」

「そういう事だから、3人で行ってらっしゃい。」


そう話が決まったのが昨日のことだった










「着いたでござるよ〜♪」

結局、シロが「もうちょっと」と言ってから川に着くまでに40分掛かった。
川にはちょっとした川原があってくつろぐには丁度よかった。

「どこがちょっとだばかたれ」

横島はへとへとになって川原に座り込む。
頭の上に居座っていたタマモが飛び降りると人間へと変化する。

「横島お疲れ、水筒あるわよ飲む?」

タマモが自分の荷物から水筒を取り出す。

「ああ、もらうよ。さんきゅ〜タマモ」

「なにやってるでござるかタマモ。先生川の水のほうが冷たくておいしいでござるよ。」

先に川へと降りていたシロが二人の様子に急いで戻ってくる。

「シロ、気持ちはうれしいが生水はちょっとな」

「私や馬鹿犬じゃあるまいし川の水そのまま飲めるわけ無いでしょ」

横島がやんわりと断りタマモがつっこみを入れる。
タマモだけなら怒り狂うのだが横島にも断られたので肩を落として
落ち込んでしまう。

「そうであったか、すまんでござる」

「ああ、シロ気持ちはうれしいんだって、気にするな」

横島は急いでシロを慰める。
実際横島はぜんぜん気にしていないので、このぐらいで落ち込まれても困る。

「なら先生こっち来て涼しんでください。」

「そうだな、そうするか」

横島は川の流れに近寄ると背負っていた荷物を降ろした。

「はい」

水筒からタマモが飲み物を注いでくれたので、ありがたくいただくと飲み終わった
蓋をタマモへ返す。

「さんきゅ」

「いえ、この後も運んでもらうんだから気にしなくて良いわ」

蓋をどうするかちょっと迷いながら、さも当たり前のようにタマモは言ってくる。
だいぶ諦めているのだが横島も少しは反論してみようと思う。

「タマモ、少しは自分で歩くでござる。」

口を開こうとしたらいつの間にか戻ってきているシロに言われてしまった。
とりあえず横島も続けてみる。

「そうだな、少しは歩いたほうが気持ちが良いだろ」

「い・や、ついてきてあげてるんだから運ぶぐらい良いじゃない」

当然即座に断られる。
タマモとしても横島の頭の上が思ったより居心地良いので譲る気は無かった。

「そうは言ってもな、見ろこの荷物大変なんだぞ」

横島が今まで背負ってきた荷物を指差す。
そこには最初に言ったが、ただでさえ大荷物の除霊時よりさらに膨れ上がった
リュックがあった。
追加でタマモの荷物もあるのだ、その量はいくら横島でも簡単とは言えなかった。

「大体いくらなんでも4日の山篭りでこの量はおかしいじゃない、なにが入っているのよ」

タマモが横島の荷物に近寄って中を開けようとする。

「わ、ばかやめろ」

じつはシロも気になっていたのでさりげなく横島の邪魔をする。
シロの援護によって横島の荷物を開けることにタマモは成功した。

開けた瞬間に中身があふれ出して来る。

エロ本、エロ本、エロ本、エロ本、昔なつかしのビニ本まであった。

だれもが声を出せないでいる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

沈黙が長い

「い、いやだってさ。いつも居る美神さんとか居ないしさ、
女ッ毛も無い山篭りじゃん。必要かな〜〜て・・・」

精一杯がんばって横島が声を出してくる。
そしてそれが自分の首を締める事に気がつかなかった。
二人にとって聞き捨てならない発言があった気がする。

「シロ」

タマモが目だけでシロに合図する。
即座にシロは答えて横島を後ろから羽交い絞めにする。

「な、なんだ。シロ何の真似だ」

横島がうろたえるが単純な力だけなら人間である横島は
人狼のシロに勝てるわけがない。
とうぜんまったく逃げ出せない。

目の前のタマモが横島の荷物からエロ本をすべてぶちまけると、指先に狐火を作り出す。

「わ、わ〜やめろタマモ。」

指先の狐火をエロ本へと放り投げると盛大に燃えだした。

「わ〜〜〜〜〜〜〜、止めてくれ〜〜〜どんなに食費が無いときにも
耐えに耐えて集めた俺のコレクションが〜〜〜」

タマモとシロは燃えるエロ本を冷めた目で見ていた。

「女子高生濡れた放課後が〜〜若奥様の午後が〜〜〜その他男の夢達が〜〜〜」

燃えるエロ本から上がる煙が雲一つ無い空へ昇っていった。

そして山々に響きわたる横島の絶叫

シロの山篭りの行く末を暗示しているようだった。(どんなだよおい)


あとがき
今回で2回目の投稿となります。
まだまだ、文章としてはつっこみどころが多いのですが
我慢してやってください。

今回は前回投稿した時にあまり活躍できなかった、シロをメインに
しているのですが正直今回活躍できてませんね。

今後に期待と言う事で・・

またいろいろありましたらよろしくお願いします

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