ザ・グレート・展開予測ショー

やっと、気づいた。〜2〜


投稿者名:yukuri
投稿日時:(04/ 2/15)





バリバリバリバリバリバリバリバリ!! バシュウ!


(情けねぇ・・・俺は・・シロの仇すら取れなかったのか・・・・・・こんな情けねえ姿お前らにみせられねぇよ・・・・・・・・・・・シロ、ルシオラ)












「うおおおおおお!!」


「くらえっ!!」


ゴォォオオ!!  ザシュッッ!!

“グガァアア!!!”



「・・・えっ!?」


横島の見たのはシロと・・・・ルシオラではなく、シロと共に鯰へダメージを与えているタマモだった。


「シロ!!お前、俺をかばって死んだんじゃ!?」


「勝手に殺さんで下され!!」


横島の真剣な問いに。、シロは何を言ってるのかと言う様子で泣き笑いの表情を浮かべた。


(まさか・・・時間移動!?)


美神を『模』していた横島はプロテクトされていたとはいえ時間移動能力もしっかりとコピーしていた。

シロの死による怒りで全ての力を解放した横島は無意識のうちに小竜姫の掛けた強力なプロテクトをも解除していた。

そこに鯰の稲妻が襲ってきたためこの時間に戻ってきたのだ。


「あっ!」


横島は攻撃を終え一旦戻ってきた二人の前に文殊を投げた。


ズバババババババババババ!!!!

ドゴォォオン!!


“グギェアアアアアァァァアアア!?”


「「!?」」


迫り来る稲妻に、よけきれないと悟って身構えていた2人は急に眼前に現れた霊力の壁と突然の鯰の奇声に驚きの表情を浮かべた。


『防壁』


役目を終えた陰陽の形をした文殊。自分を守ろうとして死んだ女をまた見てしまったため体の中でルシオラの魔族因子が活性化したのだろう、が

ぽとっと地面に落ちた。



「サンキュ、ヨコシマ!!」


「かたじけない。タマモっ!止めを刺すでござるよ!!」


「言われなくてもわかってるわよ!」


横島は次にくるはずの稲妻から2人を再び守るために、文殊を投げた直後にサイキックソーサーを鯰に投げ当てて体制を崩していた。


ゴォォオオ!!  ザシュッッ!!


         “フキュルルルルウァァアアア・・・・・・!”


そこにできたわずかな隙に先程のような2人の息の合ったコンビネーション攻撃が加わり、鯰は断末魔の叫びと共に生命活動を休止させた。


「やったでござるっ!!先生!拙者の活躍見ていてくださったか!?」


敵を倒し、有頂天になって横島に飛びついたシロは「よくやった」と頭をなでられるのを期待していた。


「ほんとに・・・ほんとに良かった。ごめん・・・・・シロ・・・」


しかし、シロは横島にぎゅっと抱きしめられると、予想していた言葉とはかけ離れた、今にも泣き出しそうな震えた声をかけられたことに戸惑っていた。


「ちょっ、どうしたのよヨコシマ!!シロ、あんたまたなんかしたの??」


「いや、拙者にも何がなんだか・・・先生!顔を上げてくだされ!!」


様子がおかしかったのであわてて駆け寄ったタマモだったが、謎は解決されなかった。


「いや、ごめん。お前らになにかあったらどうしようかと思っていて・・・な。」


顔をあげ、目を赤く腫らした横島は笑顔をみせ、シロの頭をなでてやった。


「くぅ〜ん・・・・・・やっぱり先生は優しいでござるな♪」


「ふん、あんな相手楽勝だったわよ。」


シロはその言葉が嬉しく、頭を撫でられる心地よさに自然と八重歯が見えるほどの笑顔が浮かんだ。

タマモは気遣われることが恥ずかしかったのか、無理に強がっているように見えた。

横島はそのシロの笑顔を再び見れたことが何より嬉しく、強がっているタマモもかわいく思えた。





(ほんとに優しいのは・・・お前だよ。シロ。)




その日、横島は自分を大切に思ってくれている存在を知った。もう失ってはならない者の存在を。

その日、横島は強く誓った。大切なものを守るため、何も失わないための力をつけるということを。


シロ、もうお前を失ったりするものか・・・・



























「あんた、誰か忘れてない??」


「ふぃ〜〜〜〜、もう駄目〜、酸素〜〜〜。」



遠くのほうで忘れ去られていた美神と、もっと忘れ去られていた鯰の動きをネクロマンサーの笛で鈍らせていたおキヌが見えた。

合流後、美神の神通棍を駆使したお仕置きフルコースを受け、横島は(常人なら)全治3ヶ月の重傷を負った。



「あんた!いつから私たちを無視できるぐらい偉くなったのかしら?ねぇ!?」(ぐりぐり)


「堪忍やぁ〜!仕方なかったんや〜〜!!」





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