ザ・グレート・展開予測ショー

しあわせ?


投稿者名:hazuki
投稿日時:(04/ 1/16)

注)すいません、このお話は鯉というお話と繋がってます(汗)
よおするに、めいこちゃんとまーくんがくっついたお話だとおもっていただければよろしいかと(汗)

人生一寸先は闇。

ずずっと
鬼道は、職員室ですこしばかり濃い緑茶をすすりながらそんなことをおもった。
そしてうんうんと頷きつつ、心の中でこういうのだ。
これこそは、人生の真理である。と
偉大なる先人は、こんな諺を残していっていてくれた。
ああ先人万歳である。
鬼道にしてみれば、こんなにも自分の心情を表すことばは他にはないといえるだろう。
この間までは、ささやかだが公務員たる教師として地道に働いていた。
収入も多いとまでいえなくても、暮らしていくのには充分であったし、なによりあたたかい住まいと心休まる時間があったのだ。

が、しかし

何の因果が今の自分は、


「おっ聞きましたよ鬼道先生っ!まったく理事長の一人娘のハートを射止めただなんて羨ましい限りですねっ」

などと言う嫌なことこの上ない言葉を聞かされる立場にあるのである。
本来なら襟首ひっつかんで凄みたいところだが、相手は同僚でありそして、悪意がないことがわかっている。
人のよさそうな、酒井先生(50歳既婚者・社会科教諭)がシアワセいっぱいな若者を少しばかりの悪戯心で揶揄っているだけなのだ。
ここで愛想笑いなぞして、『そんなことないですわ』などといわなければならないのだが、いかんせん鬼道まだそこまでの精神修行はしていないらしく、

「………かわりまひょうか?」

ぴきぴきと青筋を浮かべ言うのが精一杯である。
今すぐ変われるもんなら変わってくれといわんばかりの声で。

「はははっかわれるものなら、変わってほしいくらいですよ〜」

人の良さそうな酒井先生はそうひらひらと手を振りながらそう言い後にした。


まあ鬼道にしても、なんだかんだで初恋(←未遂)の君と結ばれたしまあ物好きの極みとしか言い様がないが、惚れているのだからいいのではないかというだろうし。
それはそれでシアワセものだと言える。
…………まあ、鬼道の精神的物理的苦痛は、彫れた弱みとしか言い様が無い。

(………随分な惚れた弱みやなあ)



だが、それだけならまだ鬼道にしても我慢できたのだ。
彼をここまでそれこそ、顔面蒼白のシアワセいっぱいの男どころか、借金で倒産寸前の社長のような表情をしているのは……



何もできない。


この一言につきるのである。



鬼道にしてみても、普通の男である。
好きな女性がいたら、あんなこともこんなこともそんなこともしたい(笑)。
なんだかんだで、そういう関係(婚約者)になったのだ。
別に………までとは言わない。
だけども………くらいいいのではないだろうか?
と思うわけである。
が、精神年齢幼稚園児の彼女にそれをのぞむのは無理というよりも無茶であり、そして無謀でもあったのだ。

好きな女が自分も好きなことをかわっているのに何もできない。
さらには精神的物理的苦痛だけは増えていく。
これで何も思わないほど、鬼道は人格者ではなかったりするのである。

はあっ
とそれこそ地の底までめり込みそうなため息を鬼道は吐く。

「どうしたの〜」
そこに飛んだのは
件の悩みの種である冥子そのひとである。

「………へ?」
ちなみにここは平日の職員室。
いまだかつてこんなところで冥子とあった覚えはない。

「どうしたん?」
首をかしげならが鬼道が聞くと

「もってきたの〜」
とどんっとさん段重ねの重箱を机のうえに置いた。
へへっとわらいながら、まーくんと食べようとおもったのと冥子は言う。
それこそ幼稚園児並の邪気のない笑顔だが。

「……ほうか」

……………まあこれはこれで幸せである。
大いにあれであるが。


おわり


おまけ)
「じゃあ、机の上かたしたらいくわ」

「うん〜さきにいってまってるね〜」

「ああ」


ちう

「!!!!!!!!!!」


「今の今の…………」

「えへへ〜いってきますのちう〜ああもう恥ずかしいっ」


どどーんっ


「っておいっなんでそんなんで暴走っ!!!!!!!!!!!!!!うぎゃあああああ」




幸せものに乾杯である。

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