ザ・グレート・展開予測ショー

非日常(2)中編


投稿者名:ゴン太
投稿日時:(04/ 1/10)


横島忠夫は、一人で道を歩いていた

「くそっ、あのゴウツク女ぁ〜」

横島は、怒っていた。誰にたいしてなんて聞くだけ野暮ですよね。
怒っている理由は今から十分ほど前に―――




――― ジリリリリリリッ……ガチャ ―――

『もしもし、よこし――』
『横島君!』
『あれっ、美神さん?どうしたんすか?』
『どうしたじゃない!今から事務所に来なさい!!』
『えっ…でも今日は休みだっ『文句あんの!!!』…すいません、僕が間違ってました。』
『さっき、依頼が来たのよ。今日中に終わらせたら五千万よッ!!五千万ッ!!!あ〜久しぶりにゾクゾクするわ!!わかったわね!さっさと来なさいよ!!』


と、まぁ〜ついついほめたくなるほどの理不尽さ、横島が怒るのもむりはないだろう。

「くそっ、あのワガママ女めっ、休みだって言ってたくせにあっさり破棄しやがってッ!あ〜逆らえないこの体がにくい!!」

横島は、本人がいないのをいいことに、美神への不平不満をグチりだした。「あのときは……、このときは…」と、言い出したら横島の口はとまらなかった。ブツブツ言っている姿はあきらかに変質者だが、周りに誰もいなかったことが幸いだった。

「!!」

突然、驚いた表情になる横島、しばらく周りを見回していたが、ある一点を見つめると鋭い表情になった。

「まったく、ついてねぇな〜」

悪態を吐きつつも、歩みを走りに変え公園の中に消えていった。


公園の中程にさしかかると、一匹の悪霊が叫びながら女性に手を振り落とそうとしていた。

「文珠ッ!」

横島は、文珠を出すと念を込めて彼女に向かって投げる。
【壁】の文字を浮かび上がらせた文珠は、ギリギリで悪霊の攻撃を防いでくれた。

『邪魔ヲスルナァーーー!』

横島に気付いた悪霊は横島に迫ってきた。
邪魔された怒りで、叫びながら横島に攻撃を加える。

「うおおぉーー!!」

横島は、手に集めた霊気を展開させ上からの攻撃をサイキック・ソーサーで防ぐが、

「くぅっ、なんつー馬鹿力だッ!?」

―― グググ… ――

防いだのはいいが、力が強く押されだす横島。
悪霊はさらに力を加え横島を押しつぶそうとする。

『死ネェ〜』

――― ドカァァァ ―――

悪霊の腕は、地面に突き刺さっていた。
防ぐのが無理だとさとった横島が、とっさにソーサーを斜めにしてにして、いなしたせいだ。

「くらえッ!」

体勢の崩れた悪霊を殴ると同時にソーサーを爆発させ吹っ飛ばす。
絶対的有利だと思っていた所からの反撃に悪霊はあせった。

『ナンナンダオマエハ―― ナゼ、ボクノ邪魔ヲスル?』
「GSだよ。一般人を守るのが仕事だからな。」
『…由香チャンハ、ボクノモノダ。ボクガマモルンダー!!』
「由香?」

横島は名前を言ったことを不思議に思いこっちを見ていた彼女に、

「知り合い?」

とたずねるが、彼女は首を横に振った。
(好きな思いを告げられないまま死んで、未練があって成仏できずに、悪霊になったってところかな?)
いままでの、仕事からの経験でそう判断する横島。

横島が考えている間に差をつめてきた悪霊

『ボ…ガ……ン…マモルンダァー!!』

「――ふざっけるなッ!!!」

その言葉に怒り霊波刀をだした横島は、文珠の【剣】を組み合わせる。すると手から独立し日本刀みたいな形をとる。
濃密度の〈それ〉は霊波刀とは、比べられないほどの霊波の集中率で、〈それ〉を取り横島は向かってくる悪霊に向け構える。

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