ザ・グレート・展開予測ショー

オ・ン・ナ・ノ・シュ・ラ・バ♪2 〜告白合戦の始まり〜その一


投稿者名:ノリ
投稿日時:(04/ 1/ 5)


なにやら、事務所が異様な雰囲気に包まれている。
美神・おキヌが、横島を熱意のこもった眼差しで見つめているのだ。

(お…俺、何かいけんことやらかしたか!?いや…心当たりは有るが…)
(私って、何で横島君の事が…って、今更自問自答しても仕方ないわよね。)
(私、絶対に横島さんの事諦めません!!)

ちなみにシロはというと…

「ぐぅ〜…むにゃむにゃ…」

ソファーに寝転がり幸せな一時を過ごしていた。
一方、横島は、心臓バクバクといった感じで、気の休まる所では無かった。
しかし、突然横島に向けられていた視線が外れた。
美神からおキヌへ、おキヌから美神へといったようになったのだ。
ただ、その視線には、明らかに敵意が含まれていた。

(おキヌちゃん。横島君は、私のものだからね!)
(美神さん…こればかりは私も絶対に負けられません!!)

次第に、敵意を含んだ眼差しは鋭くなっていく。
流石に生命の危険を感じ始めた横島は、気配を絶ち静かに撤退する事にした。

(これは、逃げるにあらず!!戦略的撤退だぁ〜!!)

意味不明の言葉を心の中で絶叫しつつ、そろりそろりと部屋を後にしようとした。
しかし、前回に引き続き…

「ふぁ〜…先生…出かけるんでござるか?」

タイミングよく(?)シロが、目を覚まし横島へ声を掛けた。
横島は、ドアを開けようとした体勢で固まっていた。
ギッギッギッとさび付いた機械のように、横島が首を美神とおキヌのほうに向けると…
二人ともニコっと笑っていた。
そこで、横島はニコっと笑い返し、勢い良く扉を開け放って外へ逃げ出した。

「まてぇ〜横島〜!!!」「横島さん!待ってください!!」
「待てといわれて待てるか〜!!!」

こうして、女二人と男1人の奇異な鬼ごっこが始まった。
その鬼ごっこは、凄い事になった。
美神は、自分の武器で攻撃してきたり…
おキヌは、おキヌでネクロマンサーの笛で霊を操って横島を泊めようとしているのだから。

「えーいまだ逃げるかー!!!」
「俺は、まだ死にたくなぁ〜い!!」
「殺しませんよ!!」
「信じられるか〜!!!」

声は、そこまで怖くはない…
ただ、美神の血走った目…おキヌの怪しく光る目を見れば命の危険を考えずにはいられない…

「こうなったら最後の手段だ!!」

横島は、文珠を創り出し『転』『移』と書き込む。
そして、一瞬の内に消え去った。

「横島くんやるわね。」
「美神さん。ここは、協力しましょう。」

ここで、恋する乙女(?)の同盟が結成された。

一方、横島はというと。
三丁目の公園まで来ていた。

「うう…疲れた…」

横島は、そう唸るように呟くと、公園のベンチに倒れこんだ。
すると、横島に声をかける人が居た。

「横島、何寝転がってるの?」
「タマモか?」

横島が、座りなおすと隣にタマモが座った。
そして、タマモが聞いてきた。

「ところで、どうしてこんな所にいるの?」
「いきなり美神さんとおキヌちゃんに追いかけられて命からがら…」
「何かしたの?」
「いや、心当たりはあるん―――いや!ないない!!決して無いぞ!!」

慌てて否定する横島をみてタマモはクスッと笑った。
横島もそれにつられて笑った。

「ところでさ。これからどうするの?」
「家に行くと直ぐばれそうだから…どうしよ…」
「じゃあさ。散歩しない?」
「へ?」
「散歩よ。さ・ん・ぽ♪」

横島は、断ろうと思いつつも…
タマモの笑顔をみると断りきれなかった。
嗚呼、悲しき男の性よ。

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