ザ・グレート・展開予測ショー

賭博2〜サンタ〜


投稿者名:まゆ
投稿日時:(03/12/21)


今日はクリスマス、ツリーを飾る日、ケーキを食べる日、サンタがプレゼントをくれる日、

恋人と過ごす日

横島は街中を歩いていた、
街はクリスマス一色、クリスマスソングが流れサンタの格好をしたおじさんや怪げなおねえさんがいる

そんな周りとは打って変わって横島の心は暗かった、なぜ一人か?一人でいたかったから、理由は無い
パーティの誘いもあったが断った、そんな気分じゃない。

いちゃつくカップル、見ているとアイツを思い出す、
有ったかもしれない光景

ひとつのマフラーを巻く俺と・・・・

「じんぐるべーる」  

酔っ払いが叫んでいる

俺の冷たい手に息を吹きかけて暖めてくれる・・・・

「クリスマスライブがあるんだって」   通り過ぎる高校生ぐらいのカップル


なんでなんだ

なんでだよ

いちゃつけるのも、酒のめるのも!歌歌えるのも、聞くことができるのものも!!

誰のおかげだと思ってるんだ!!!

どんな犠牲の上に今生きているか・・・クリスマスを迎えられているのか、わかっているのか!?

俺がアシュタロスを倒したからだ!

ルシオラが死んだからだ!

どれだけ必死になったと思っている、

なのに、なのに俺のこのざまはなんだ?

お前のいないクリスマスなんて、世界なんて・・・あの時、俺は・・・



!霊気!

裏どうりに入った所で感じた霊気は・・・サンタクロース?

「う〜む、飲みすぎたかな?」

「・・・・・」

「おや、そこの子、いや大きいな、だが、まあ特別にいいだろう、好きなものを言ってみな、ひとつだけやるよ」

「ひとつだけ、くれる?」     俺は聞き返す

「おうよ、クリスマスのサンタにやれねぇものはねぇ、何でも言ってみな」

サンタは言い切る、その言葉がどんな意味かも知らずに

「ルシオラ」

「は?なに」

「ルシオラを、ルシオラをくれ!」   大声で叫ぶ

「ま、まってくれ、それは死んだやつかい?」

「そうだ!」

「ああ〜それはできねえな、規則で禁止されてるし俺にそんな力はねぇからな、他にはなんかゲェ!」

言い終わる前に首根っこを掴み路地へ放り投げる、ふざけるな、俺はルシオラ以外要らない
むしろあの時アシュタロスに結晶を渡せばよかったと思っている、、、誰にも言っていないが・・・
俺はソリに乗り込んだ、こんなふざけたやつに代わって俺がこの世の何たるかを教えてやる


トナカイは簡単に言う事を聞いてくれた、聞いてくれなくても文殊で何とかする予定だったが
空を走る事十分、視力2.0の目が「ひとつのマフラーを二人でしている」カップルを捉える

「調子に乗りやがって!」

袋(思い描けば何でも出てくる魔法の袋)から包みを取り出しそのカップに向かって落とす

風を切りながら目標に吸い込まれていき 

バンッ

破裂した

あわてる男、叫ぶ女、ちぎれるマフラー・・・・・ククククク

次は車の中でいちゃつくカップル、文殊「冷」を投げつける

一気に温度の下がる車内、暖房なんぞ効果がないからな、もういちゃつけまい?


ホテルの前、まだ早い時間だと言うのにこの盛況ぶりはなんだ、
袋から出てきたのは・・・・・・・・・・悪魔。。。正確にはサキュバス、インキュバスが数体
まったく便利な袋だ、

「行け!」

その声と同時に各階の窓から侵入していくそいつら、、、恋人なんぞよりも楽しめるぞ、ハハハハ・・


その後何時間もカップルを潰した、今公園にいる・・・・・ここもか
目の前には若い、15,6才の一組のカップル、むかつくな
ココで俺はひらめいた、文殊「恋」は以前試した、効果はあった、じゃあ文殊「別」はどうだろう?
・・・・・楽しみだ、

すばやく文殊「別」を作り出すとそいつらに向かって投げる、、、発動

おや、口論し始めたぞ、、、あ、、、平手打ち、、、、、クククハハハハハハハ

こんなにおもしろいのは久しぶりだな、まあ一般人が文殊の力に逆らえと言うほうが無理だったか、

「楽しそうじゃな」

サンタか・・・いまさらなんのようだ

「お前の事は調べたよ、ついでに今までした事も後始末はした、自分勝手なやつだな、お前は」

何が悪い、お前にこの気持ちがわかるものか

「・・・・・はあ、しかたない、誰にも言うなよ。」

そういうとサンタは袋に手を突っ込む、袋の中が光っている、そして

ルシオラ

「ヨコシマ、私はこれでよかったと思っているわ、ヨコシマもこの世界を嫌いにならないで、」

ああ、ああ、ああ、

「二度と合えないと決まったわけでもないし、あなたの事を好きな人がココにはたくさんいるわ」

ああ、ああ、

「もうだめみたい、それじゃ、また会える日を楽しみにしているわ」

再び光、弾けて、消えた

「どうするんだい?」

「・・・・・ ・・・・・ ・・・・・がんばってみるよ」

「そうだな、まだ人類も捨てたもんじゃない」

サンタの指差した先にはさっきの若いカップル、抱き合っていた、、、文殊を使っても・・・いや、文殊ごときでは真に愛するもの達を別れさせるなど無理だったか

これを守ったんなら・・・よかったのかもしれない・・・な。。。



ぐにゃ

カップルの姿が歪む、まさか文殊が何か事故を?
いや、すべてが歪んでいく、世界すべてが、、、ゆがんで、、、、、、、、、









ある所

「また私の勝ちですね」

「強いの〜、なんで立ち直るんや、落ちるとこまで落ちて世界に恐怖をプレゼントせんかい」

「ええ、サンタががんばりましたね、では次に行きましょうか」

「あんさん、勝負がついたからいうてすぐに処分するのやめんかい、仮にもキーやんの誕生日を祝っとる日やろ」

「知りませんよ、昔、どこかの物好きが勝手に決めたんでしょ?大体年単位じゃないでしょう、我々の年は」

「そやけどな、、、まあええわ、次いこか次、今度こそ負けへんで」








神はいるのだ、本当に・・・


                      完











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