ザ・グレート・展開予測ショー

さいごの夕日


投稿者名:ペニロイヤル
投稿日時:(97/11/10)

なんとか、ベスパをだまくらかして、横島は単独アシュタロス一派の基地を脱出する。
数ヵ月後、ついにアシュタロスは復活し、横島は美神母娘に言いくるめられて、偵察に
行かされる。が、あっさりアシュタロスに見つかる横島・・・・

「ネズミ!」アシュタロスの右手の人さし指が微かに動いた。
強烈な閃光が横島を襲う。
とその時、アシュタロスの脇にいたはずのルシオラが横島の前に立ちはだかった。
閃光を浴び、ゆっくりと横島の腕の中に倒れ込むルシオラ。
「ル、ルシオラ」呆然と横島がつぶやく。
「ネズミ、ルシオラに免じてこの場は見逃してやる。どうせ貴様らの存在もあと
数時間だ」横島たちに目もくれず、アシュタロス一派はその場から消え去った。


ルシオラを抱き抱えていた横島ははっと気がついたように、ポケットをまさぐった。
ルシオラの胸のあたりをほのかな光が包む。
薄っすらと目を開けるルシオラ。
「ヨコシマ、何で?」
「良かった、これだよ、これ」
「文珠?」
拡げた横島の右手を覗き込みながらルシオラがつぶやいた。
「そう、文珠に”蘇”って念じて発動させたんだ」
「ありがとう、ヨコシマ。でも私が蘇っていられるのはせいぜい5分位・・・・」
「な、何で?」
「前にも話したでしょう。私たちはパワーが大きい分寿命が短いの。ヨコシマの文珠
 からもらったパワーじゃその位が限度なのよ」
「大丈夫さ、俺ここ数ヵ月で大分文珠をため込んだんだ。これをつかえばさ俺たちの
 所まで何とかもつから。そうすりゃ・・・」
横島は、今度は左手を拡げて見せた。
その手のひらの上には十数個の文珠が乗っていた。
「ダメよ、これはこれからの戦いでおまえを守ってくれるもの」
ルシオラの両手が横島の左手を閉じるようにそっと包んだ。
「でも・・・」
ルシオラがそっと微笑む。
「1個だけ私にちょうだい」
横島の右手に残っていた文珠をつまんだ。
ルシオラにつままれた文珠には”夕”の文字が浮かんだ。

一瞬のうちに、漆黒の闇が夕日へとかわった。
いつか、二人で見たあの夕日に・・・

「よかった、お前ともう一度夕日が見られて。私、お前の記憶に残れたかしら?」
ルシオラが両手を横島の首に回してささやく。その唇が横島の口に重なろうとした
瞬間・・・・

ルシオラの姿は霞み、風に流された。
あたりは一転闇に戻り、横島の声だけが響いた。

「ルシオラ〜」

うづくまっていた横島がふいに立ち上がった。
左手を握り締める。
十数個の文珠が一つに融合し、ソフトボールほどの巨大文珠へと変化した。

(続きません・・・これ以上書くと横島がカッコ良くなってしまいそうなので)





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