言葉にできない
投稿者名:もんじゃ
投稿日時:(03/12/ 5)
ピピピピピピ・・・・・
「ん・・・ふぁ〜あ。ふぅ、今日はあの日か・・・」
布団から起きあがる。いつもならこのまま事務所に向かうところだが、今日は少し物思いにふけっていた。
「もう、一年か・・・」
今日はルシオラの死んだ日のちょうど一年後。横島は深く彼女との出会い、思い出、そして分かれを思い出す。
『終わるはずのない 愛が途絶えた 命尽きていくように』
横島の目から涙がこぼれる。
「一応立ち直ったと思ってたんだけどな・・・」
『違う きっと違う 心が叫んでる』
「そうだ・・・」
そいて横島はアパートを出た。
「おはようございます」
「横島クン、遅かったじゃない」
「あの、遅れてきていきなりですみませんが、今日休みます」
「は?なんでよ?」
「今日は・・・・アイツが死んでちょうど一年なんです・・・」
「・・・そう。分かったわ。特別に許可してあげる。そのかわり今度はビシバシ使うからね!」
「はい」
「先生、どうしたのでゴザルか?調子が悪いなら看病するでゴザルよ」
「ありがとう、シロ。でも大丈夫だから」
「横島さん、元気だしてくださいね」
「おキヌちゃんも、ありがとう・・・本当に」
「・・・横島クン。ずうずうしいことかもしれないけど、ふりきらなきゃいけないことよ?」
「はい・・・分かってます」
「ならいいけど・・・」
「ありがとうございます、心配してくれて」
「なっ!心配なんてしてないわよ!ただ従業員の調子が悪いと困るだけよ。フン」
「はい、分かってます。じゃぁ」
事務所を出る。最期にあった場所へと向かった。
人ごみの中を歩くと、何人ものカップルが見える。
『一人では生きていけなくて また誰かを愛している』
どうしようもない気持ちになって、少し立ち止まって空を見る。空はどこまでも青く、悩みなどないと主張しているかのようだった。
『心悲しくて 言葉にできない』
思い出の場所についた。ここに来ると、アノ日のことがよみがえる。
「ココに来るのも久しぶりだな。怖かったんだ、ココが。俺は、お前を振りきったはずなのにな・・・」
『切ないウソをついては いいわけをのみこんで』
「また、一緒に夕日を見るっていったよな・・・」
『果たせぬ あの頃の 夢は もう消えた・・・』
「寿命だってどうにかするって、夕日だって何度だって見えるって・・・!」
やりきれない気持ちがこみ上げる。どうしようもない気持ちが果てしなく溢れて行く。
「ごめんな・・・俺なんかの為に・・・」
『誰のせいでもない 自分が小さ過ぎるから』
「俺はなにもできなかった・・・何も!」
『それが悲しくて 言葉にできない』
(ヨコシマ・・・)
「!ルシオラ!?」
(私はあなたの中の魂よ。今少しだけ記憶があるの。そう長くはないだろうけど・・・)
「それでもいい。どうしても謝りたかったんだ。すまない、ルシオラ・・・・俺のせいで・・・」
(そんなに自分を責めないで・・・。私は幸せだった。あなたの為に生きることができて。私は後悔なんてしてない)
「でも・・・でも!」
(ねぇ・・・ヨコシマは幸せだった?)
「・・・ああ。どうしようもないくらい幸せだった。それは間違いない」
(どうしようもないって、どれくらい?)
「・・・うまい言葉が見当たらないよ・・・。でも、幸せだった」
(ふふ・・・良かった。ね?だったらいいじゃない。私はたとえ同じ別れを味わうとしても・・・またヨコシマに出会いたい)
「ああ・・・俺もだよ」
「「・・・・・」」
穏やかな時間が流れる。いつしか日も傾いてきた。
(ああ・・・ヨコシマ・・・私・・・もう・・・)
「ルシオラ!?頼む、消えないでくれ!」
(ふふ、もう・・・無理みたい・・・)
「いやだ!またお前と別れるなんて!」
(そんなこと・・・言わないで・・・大丈夫・・・私はいつも・・・あなたと・・・一緒だから・・・)
「ルシオラ・・・」
(ねぇ・・・見て)
「え?」
(ほら・・・夕日)
「あ・・・」
その時、今までみたことがないほど綺麗な夕日があった。
(ふふ・・・夕日を一緒に・・・見るって約束・・・かなえてくれたね・・・ありがとう・・・ヨコシマ・・・私・・・本当に・・・幸せ・・・・・・)
「・・・ルシオラ?ルシオラー!」
「ルシオラ・・・俺も、幸せだったよ。ここでお前に会えて。そして、ありがとう、少し吹っ切れたよ。お前に会ったことは間違いなはずがない、いい思い出なんだ・・・。それを糧に生きていけるくらい、本当に、幸せだったんだ」
横島は立ち上がり、場所を去ろうとする
「ああ、そうか・・・この幸せは、うまい言葉が見当たらないんじゃなくて・・・」
『あなたに会えて 本当に良かった うれしくて うれしくて』
言葉に、できない
今までの
コメント:
- ちょっと日をおいての投稿でございます。またシリアス風味で。この唄が好きで、聞いてたらふっと思い浮かんだので書いてしまいました。最初は詩みたいな感じにしようかと思ったんですが、展開予測にあてはまらなすぎるかな、と。これでもやっぱ違和感ありますが。えーと、分かるとおもいますけど、『』の部分が歌です。では (もんじゃ)
- すぐに削除しましょう。(笑)
歌詞をそのまま使うのもですが、題名をそのまま使うのはもっと拙かとです。
JASRACは恐ろしかとです。
某黒鼠のように、ワザと一年間ほっといた挙句にン千万円請求されたらどうするとですか。 (Q)
- どうも〜ヒロでございます〜
エ〜ト・・・流石に歌詞とか題名そのまんまって言うのは・・・ちょっと・・・ね?それを何と無く連想させるっていうように描ければ、読後に切なくなれると思いますよ?詩の内容と作風はマッチしていて流石だと思います〜でも流石にこのままではどうなるか怖いと思うので・・・今回は中立です〜(汗)
でも、綺麗だし流石ですね〜僕もいろんな意味で言葉に出来ません(涙)もんじゃさんの作品に出会えたことに・・・(いえ、嬉しくてですよ?)
であであ〜これからも頑張って下さいませ〜 (ヒロ)
- ある場所で歌の著作権の議論を呼んだことがあるのですが、題名には著作権はないみたいですよ。
ただ歌詞については、部分的といえども特定の歌と分かる内容であれば、引っかかるそうです。
ただ問題は、GTYの投稿は自分で消せないことなんですよね。(^^;)
さぁ、どう始末をつけるべきか。 (湖畔のスナフキン)
- やるなら
『引用』
『引用』については、一般著作物への適用だけでなく、当然ホームページにも適用があります。過去の判例などからも、その解釈は以下のようになっています。
『引用』とは、著作権法第32条に、「公表された著作物は,引用して利用することができる。この場合において,その引用は,公正な慣行に合致するものであり,かつ,報道,批評,研究その他の引用の目的上正当な範囲で行なわれるものでなければならない。」と定められています。
つまり、著作権法は引用の範囲(一定の条件)内であれば他人の著作物を著作権者の承諾なしで使用することを認めています。
したがって、「引用の目的上正当な範囲」がどのようなものかをはっきり認識しておく必要があります。一般には、次のようなことが求められています。 (EMPER-OR)
1)引用することが、オリジナルな文章(本文)を表現するために必要であること
他人の文章などを引用することで自分のオリジナルな文章がクリアになる(補強される)、など引用することが有用であることが求められます。
2)自分のオリジナルな文章が主(量的にも質的にも)であり、引用部分が従であること
引用部分が大半でオリジナルな文章が少ない場合には、引用ではなく、『転載』(無断転載)となって著作権の侵害に該当することになります。引用は必要最小限であること。
(EMPER-OR)
- 3)引用部分とその他の部分が明確に区別できること、そして、引用文は改変しないこと
この部分を引用していますということがはっきりわかるように、引用文を「 」や“ ”でくくって示すなどが必要です。メールの世界では、>マークをつけて、他の人の発言を引用していますね。
データの一部を変更したり削除したり、タイトルを変えて引用することは、「改変」にあたり(同一性保持権の侵害)、著作権者の承諾が必要となります。
4)引用された著作物の出典が明示されていること(著作権法第48条)
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/2534/quotation.html
「審友会ホームページ」より
など、基準を満たしてやりましょう。 (EMPER-OR)
- EMPER-ORさんへ。
通常の著作物の引用であればそれでいいのですが、日本音楽著作権協会(JASRAC)
の基準は、もっと厳しいです。
以下、JASRACのHPのFAQより引用します。
(https://jasrac.e-srvc.com/cgi-bin/jasrac.cfg/php/enduser/std_alp.php)
|[質問]
|ホームページに歌詞や楽譜を掲載したいのですがどうしたらいいか教えてください。
|
|[回答]
|まずご利用予定の楽曲の権利を確認してください。例えば自作の音楽や、クラシックな|どで
|著作権の消滅した楽曲の歌詞・楽譜データはご自由にお使いいただけますが、著作権の消滅
|していない他の人の曲であればその著作者(作詞家・作曲家)の(それがJASRAC管理楽曲で
|あればJASRACの)許諾を得ていただくことが必要です。<以下、略> (湖畔のスナフキン)
- |[質問]
|歌詞は部分的な掲載であれば引用にあたるのでしょうか
|
|[回答]
|部分的なご利用であってもその曲と特定できる形でのご掲載であれば、一般的には許諾
|が必要な利用となります。なお、著作権法上の「引用」に該当するかどうかは、これま
|での判例に基づく要件などからケースごとの判断となります。論文、小説等著作物に、
|歌詞の一部分を使う必然性がある場合などは、直接お問い合わせください。
|
|
|[質問]
|著作権を侵害した場合どのような罰則があるのですか?
|
|[回答]
|著作権法には、著作権を侵害した場合、「3年以下の懲役、又は300万円以下の罰金」と
|いう罰則規定があります(法人の場合の罰金は1億円以下です)。また、著作権者には著作権
|侵害に対する差止請求権や損害賠償請求権があります。 (湖畔のスナフキン)
- もんじゃさんや私など、GTYに投稿する人の個人名を特定することは困難ですから、
この場合は、GTYの管理人であるfukazawaさんが法的な責任を取らされる可能性が高いです。
私たちの無作法により管理人様に多大な迷惑をかけることになりかねませんし、その結果、
GTYが閉鎖という事態にもあるかと思います。
マナーはもちろん、法的に引っかかりそうな問題に対しては、よくよく注意が必要かと思われます。 (湖畔のスナフキン)
- 湖畔のスナフキンさんの意見に同意します。
私には著作権に関する深い知識がないですが、少なくとも管理人であるfukazawaさんに迷惑がかかる可能性がほんの少しでもあるのであれば、問題だと思います。
GTYは誰でも使えるだけに、使う方が気を遣わなければならないと思います。
作品としては、非常にいい雰囲気の作品だと思いますが、先に述べた可能性が0じゃない限り賛成することは出来ません。 (ラッキー・ヒル)
- 今回の事では、本当に申し訳ありません。著作権という事を全く考えることもせず出してしまいました。簡単に投稿できるということに甘えて、自分が気を遣うべきところを怠っていました。僕の浅はかな行動のせいで投稿者の皆さんや管理人のfukazawaさんにまで迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ありませんでした。 (もんじゃ)
- あの〜そもそも二次創作って著作権は引っかからないのでしょうか?
かなり後に書き込んで申し訳ございません。 (あんただれさ?)
- >そもそも二次創作って著作権は引っかからないのでしょうか?
こんな疑問には『マリあんFAQ』を活用するといいかも?…なんて気もしますが。
C-WWW内をざっと調べてみた所、以下の場所に著作権と二次創作に関する文章がありました。
・『インフォメーション』の「小学館サイトの「画像使用・著作権について」に関する現段階での所感」
・同じく『インフォメーション』の「掲載作品の著作権について」
・『椎名作品Q&A 過去ログ』の「[279] 著作権料について」(ワード検索「著作権」で出てきます)
私自身は法律に詳しくありませんが、端的に言うと「黙認されているのが実情」の様です。 (dry)
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