ザ・グレート・展開予測ショー

私の願いが彼女に届くように


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(03/11/30)

願いが君に伝わるように。


本日、彼女が独立します。

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私には・・・・反対する理由はありませんでした。・・・・・。

私の片腕として・・・もう少しいてくれると・・・考えていた。

迷える子羊である私。

思えば私は・・・彼女には・・・・・苦労ばかりで・・・。

本当に必要なことを・・・教えていない。





「私には・・・・彼女を引き止める義務は・・・・無いのですが」



頭がイタイ。(・・誰です?頭皮を見たのは)


業界の厳しさを教えるには・・・私には出来ないですからな・・・・。

だから・・・せめて・・最高の笑顔を主と共に変えて・・・・・彼女の心の

中に・・・ここでの生活を・・・忘れさせないように、刻み込ませる為に・・・・決して幸せと言えなかった

・・・彼女の母親の為に。







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「いい天気ですね。」



窓の外は今にも小春日和が降り注ぎそうな天気。

『冬の晴れって良い気持ですなぁ』

彼女の辛くて悲しい記憶を思いださせてくれないから。

「はい。唐巣さん、紅茶でも如何〜〜〜〜」


六道女史が、不安な私の気持ちを悟ったのでしょうか。
六道女史も不安な筈なのに、私に気を使ってくれてるのが理解できましたので、何時も以上に、神に祈ります。


「恐れ入ります。ご母堂様!や。これは一品!。」


そんな私に六道女史は、嬉しそうにお辞儀をしておりましたか。
女史から紅茶を頂いてるうちに、晴天に大きな雲が影を落としたようですな。
まるで私の心模様です・・・。
私が窓の外を眺めていると、女史の声が屋根裏から聞こえてきました。


彼女の荷造りが終わり・・・・最後の挨拶に。


私は、予感めいたものを感じ鼓動が速くなる。


(大丈夫。令子君は美知恵君の娘だから・・・・これからも大丈夫・・・・。今では自分を守る術を知っている、・・・・だから・・・・・
私も・・・大丈夫・・・)


心が淀む要素が込み上げるのを、必死で押さえつけ心の底へ沈め、態勢を整えると私の後ろに黙って座ります、彼女を最高の笑顔で送り出してやるためにゆっくりと向き直して




「がんばりなさい!!なんたって令子君は私の弟子なんですから!!」



それだけの言葉に、私の願いを乗せ伝えるのが精一杯でした。
ですが彼女の視線を見れません・・・・窓ガラスに映る自分の姿をを見せたくなかった・・・・視界が滲んでる・・・令子君が何やら言ってるらしいのですが、堪えるのに必死な私の耳には入りませんでした。



「お世話になりました。神父もお元気で・・・・・・・・・・・・・。」




令子君は、挨拶を済ませ此処を離れようとする・・・・引き止めた方が良いのでは?・・・・・・・引き止め・・・るか?・・・その時はまだ遅くなかったのです。








「令子君、・・君もなるのか・・・お母様のことがあっても・・・。」





私の口から出てきた言葉は・・・・厳禁であった発言でした・・・。
そして彼女は出て行った・・・。





私は令子君に最高の笑顔を見せて上げられただろうか・・・。
私の不安は・・・少しでも彼女に届いたのでしょうか・・。




「美知恵君・・・貴方の娘が・・・守りたまえ。すべてから・・・。」





涙が一滴流れ落ち・・・・私の掌で・・・弾けました。       


FIN

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