ザ・グレート・展開予測ショー

♯GS美神 告白大作戦!『罠』


投稿者名:MAGIふぁ
投稿日時:(03/10/22)

 美神除霊事務所の応接間には、様々なインテリアや美術品が飾ってある。

 これは客にハッタリを利かせて依頼料を吊り上げやすくする為という実用と、単に美神の好みという趣味を兼ねた物だ。

 まぁ、その収集手段は、依頼料の払えなかった顧客から物納で巻き上げたり、曰くつきの物を安く買い叩いたりと、真っ当に手に入れた物は少なかったりするが…

 そして今、それらの持ち主である美神令子はそのいくつかにコッソリと細工を仕掛けていた。



 「え〜っと、この壺はヒビいっちゃってたのよね…内側に分らない様にヒビを広げておけばいいわね。鏡と絵も連鎖的に落ちちゃうようにしといたし…あとは机の足にも切れ目を入れて…コーヒーでも置いた時に壊れたら絨毯も汚れるわね。ま、こんだけあればどれかには引っかかるでしょ」



 そして、次の日。



 「うわ〜〜〜っ!?美神さん、これは…そのっ!ワザとじゃ無いんです!スンマセン!スンマセ〜〜ン!!」



 狙い通り、横島が仕掛けられた罠に引っかかった事を確認して、美神はすかさず現場に踏み込んだ。



 「まさか全部引っかかるとはね…」

 「へ?全部?」

 「な、何でもないわっ!それよりも横島君っ!!この始末、どうつけてくれるのっ!?」



 1〜2個は引っかかるだろうと複数仕掛けておいた罠に、お約束というか見事に全部引っかかっていた横島に呆れてしまい、つい失言しかけた美神だったが勢いでごまかして、あらかじめ考えていた通りに話を進める。

 一方、多少変だな?と感じつつも、色々と壊してしまったのは確かなので、うろたえまくって謝るしかない横島。

 そんな予想通りの行動をとる横島に、美神は自分でもハッキリ分かる位に大きくなった鼓動を悟られないように注意しつつ、決意を込めたセリフを言った。



 「いい?アンタにはこの落とし前はキッチリつけて貰うわ。そう…………一生かけて!ずっと!この私の傍で!」



 そう。これは……どうしても素直になれない彼女なりの、精一杯の…彼女なりの、横島忠夫への、プロポーズ。



 「……美神さん……それって……」



 「そ…そうよっ!何か文句あるっ!?」



 顔を赤くして、そっぽを向いてそう言う美神に…



 横島は…







 「一生タダ働きって事ッスかぁぁ〜〜!?」



 「違うわ、この朴念仁がぁぁ〜〜〜!!!」







 その後、ボコにされた横島が有無を言わさず、問答無用で婚姻届にサインさせられた事は言うまでも無い。

 めでたし、めでたし。

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