ザ・グレート・展開予測ショー

タマゴ


投稿者名:BOM
投稿日時:(03/10/11)

私は卵である 何の変哲もないただのタマゴである
店で売られているタマゴである 何?赤玉か白玉かどっちかだって?
んなこたぁ問題としてないのだよ、諸君 はっはっはっはっは
さて、どうして私がここにこうしているか・・・教えてやろうか?
え?別にいい?・・・あっそ、じゃいいや
(ったく、これだから人間というやつは・・・ブツブツ・・・)

おっと、そうこうしてるうちにお客がきたようだ 誰であろう?
って何じゃコイツはーーーー!
こんの暑いのに真っ黒なコート着込んでしかも黒の帽子!?
それでいてかなりの・・・チヴィ!!!(ジロリ)
あぁ、止めて・・・そんなキツイ目つきで私をみないで・・・
と、その男曰く、
「今日は久々にデカイ仕事が入ったからな!奮発してタマゴ大量に使って・・・
 [タマゴ一個ですぐできる!おいしい天津飯!!]にでもしてみっか!」
ズドッ(タマゴの分際でコケる)
ちょっと待て!卵大量に使う割には天津飯の箱が1つしかないのは何故だ!
しかしタマゴが何言おうと聞こえる訳もなく
男は私を手に取り・・・ポイッ
見た瞬間、私を投げ捨て隣のを2,3パック買って行きやがった・・・

これだから、これだから人間って奴はああああぁぁぁぁぁ!

気を取り直して次の客を待ってると来ました、お客様が
セーラー服に身を包み、おさげで買い物にきている娘が!
「今日は何にしようかな〜?ねぇ貧ちゃん、どうしよっか?」
 び、貧ちゃん?と、次の瞬間、
「せやなー、今日はタマゴ料理とかええんとちゃうか?」
固羅!メキシカン!いきなり現れるな!
私がタマゴなりのツッコミを入れてるとおさげの娘が
「じゃあこれどうかな?」
と、私を手にした瞬間、表情が変った・・・
ポイッ・・・また投げられて・・・
「こ、これはよしませぅ!ね!?貧ちゃん!!」
「な、なんでや!?小鳩?」
「なんでもいいからぁ!今日はタマゴ止めにしよう!」
DASH!DASH!DASH!
・・・逃げやがった・・・

いったい私に何の非がある!?

とやっている時に来たのだよ、あのバンダナ少年が・・・
このバンダナ少年、ここ2,3日前からこのたまごコーナーをじっと見てたのだ
それも相当恨めしそうにねぇ(笑)その視線が異常に面白くってねぇ・・・
この顔見てると今までの怒りがどっかいってしまうのだよ〜
さぁ、今日もあの面白いのを見せてくれ!って・・・何じゃ?
「・・・った・・・っと・・・える・・!!」
は?い、今なんと?
「やったー!今日でやっと給料日!これでやっとラーメンに卵入れて喰えるぅー!」
な、なにぃー!ま、まさかあの視線って”恨めしそう”でなく、
”絶対喰ってやるぜ!待ってろよコノヤロ〜!”的なモノだったのか!?
「善は急げ!赤信号なら急いでわたれ!給料とタマゴは俺のもの!」
 グワシッ
なぜ私?タマゴの悲痛な叫びは聞こえるはずもなく
「これお願いします」
「ありがとうございます、52円になります」
はい?52円?私は定価100円の品だが?
「ありがとうございましたー」
「いやぁ、それにしてもずいぶんと安かったな、このタマゴ」
も、もしかしてこの前体の異常にデカイ、サバイバルジャケット店員が貼ったアレは!
「まさか50%引きだとは・・・なんで誰も買わなかったんだ?」
             !!!!!!!!!











追伸:その夜、賞味期限のかなり過ぎたこのタマゴを勇んで食べた少年が、     
       翌日某除霊事務所でヤバくなり、所長にズタズタにされてしまったことを       ここに記す。

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