ザ・グレート・展開予測ショー

AFTER THE BACK IN THE REBORNEDU−7


投稿者名:ヒロ
投稿日時:(03/ 9/17)

「さって、ここら辺も片付けるわよ」
 美代が、散乱した椅子やテーブル、その他の調度品たちをもとあったように片付け始める・・・ように指示を出す。壊れている分は、まぁしょうがないだろう。その辺は、自分の両親を信じるしかない。ナントか掛け合ってくれるであろう。
 まさか、それにたいして恨みなんかを持った○暴かなんかが、自分を拉致して・・・などという未来は、さすがにあって欲しくはない。
 先ほどまで閃光によって気を失っていた友人も、それを想像してか妙にてきぱきと動いている。もっとも、三人の中では、一番動いていないような気もするので、これくらいはやってくれなければ、許せないかもしれない。
 そうした甲斐もあってか、すぐに辺りは片付き、一部修復不能な点を除いては、元通りになった。
「さて、後は料理を運べばもう完璧でしょ」
 母は、パン、と手を打ち、楽しそうに笑った。
「へ、ちょっとまって。いくらなんでもそれは・・・」
 勝手に使うわけにも行かないような気があったので、誉人は一応止めておく。
「何でよ、本日はここわたしたちで貸切なんだから、いいんじゃない」
 美代は、いたずらっ子のようなしぐさで、誉人を見る。
 そこで誉人はやっと理解した。だから今日ここに自分が呼ばれて、なおかつ都合のいいように父がこちらに来ていたのだ。こういった細かい気配りが、普段の彼女に現れていない分だけ、余計に目立ち、それだけ彼女にとっての『今日』という日が大切かを知った。
 こういうのを愛情というのか、それとも気まぐれというのか、意地っ張りな母ならば気まぐれというのかもしれないが、誉人は前者であってほしいと願った。そう思うと、泣けてきて、涙が出てくる。
「あ、なに泣いてるのよ。いきなり気持ち悪いわよ」
 それに気づいて欲しくない人が気づいて、誉人は無言でそっぽを向く。
「じゃぁ、みんな。和んでいるところ悪いけど、結婚記念ってことで、シャンパンを買ってきました」
 はるか彼方から帰ってきた父が、ビンを二つ持ってやってきた。その服の周りには、ところどころ土やら何やらがくっついていた。
「お、いいねぇ。じゃぁ誉人、料理でも持ってきなさい」
 美代が白い歯を見せて笑う。
「そうだね、おい良樹。こっちこいって」
 こちらに気遣ってか、無言で退出しようとしていた良樹を、誉人は引き止める。
「いや、いいよ。家族でゆっくりとしてろって」
 彼は笑って手を振ったが、その顔には遠慮の二文字が、はっきりと刻まれていた。
「いや、いいんだよ、良樹君。君も飲んでいきなさい」
 とかいって、ビンを良樹に向ける。まさかとはおもうが、
「未成年のしかもよそ様の子に、酒を勧めるんですか、あなたは」
母は、しっかりと釘をさしておく。
「まさかぁ、そういえば誉人。早く食事をもって来るんだ。あとグラス」
 うまい逃げ文句を思いついたように、父は話をそらす。その後ろで、母はまったくとかぶつぶつといっていた。
「分かった。母さん、どこにあるか知ってる?」
 この依頼を受けた母が、貸切にしたのならば分かるだろうと思い、食事のありかを聞いておく。
「キッチンに入ったらすぐにアルミの棚があるから、そのすぐ上にあるはずよ。青いラインの敷いている皿だから、簡単に見つかるはずよ」
 軽い口調で言った母の台詞に、誉人はいやなものを覚える。良樹を見ると、絶望的な目をしていた。
 ・・・確か、美代が戦っていたとき、彼は何かを食べていたような・・・。
 確認のため、急いで誉人はキッチンに向かう。すると、美代の言ったとおり、大きめの皿に、食材が乗っていた。乗ってはいたが・・・これから三人で食べるにはあまりにも少なかった。

 がたんごとんがたんごとん・・・・・・

 世界的に大きく科学力の向上は見られたが、レトロなものが好きな人のために、電車という交通手段はいまだ健在だった。
 今歩いているところは、電車のための線路が走っているその真下のトンネルだ。
 暗い夜道の中、今彼らは、そこを歩きながら帰路へと向かっていった。
 父と母と子と・・・子の友人は、レストランで悲惨な姿で震えていた。
「でも別に、あんな場を用意しなくったって、普通に家でテーブル囲んだだけでもよかったんだよ」
 子が、悲壮感さえ漂う声で、母にふる。
「ウン、まぁ結果的にはそうかもしれないんだけど・・・」
 どこか白々しく、母も答える。
「そう攻めては母さんもかわいそうでしょう」
 父は、相変わらずだ。
「結局はラーメンで終わりなんだからなぁ」 
 こうなったら定番のように、彼はいう。帰る途中何かあったら寄っていこうということになったのだが、彼の知る限りこのあたりにはラーメン屋しかない。
「何ならどこか寄り道でもして、寿司かなんかでもいいんだよ」
 父はそういいながら、内ポケットを探る。
 はぁ、と嘆息し、母と子は疲れたように歩く。あまり頼りにしないほうがいいようだ。
「でも、母さんの気もくんでやってくれよ。こうゆうこともできる日だってひょっとしたら、あと僅かかもしれないんだから」
 父は悲しみにみちた目でそういった。
「どういうこと」
 不思議そうな子と、あまり聞きたくしていなさそうな母。
「ああ、実はな、お前に妙神山で修行しないかって話が来ててな」
 父が重そうに口を開いた。

 がたんごとんがたんごとん・・・・・・

子の時は激しく回転していった。



  あとがきのようなもの

 本日はこんな長ったらしい駄文を読んでいただきまして、まことにありがとうございます。今日こんなに大量の文を載せることになったには、わけがございまして、これを書き終わったあと、急に高熱やらだるいやらキモイやらで、立つことすらできない状態になったんですよ。だからまぁ、この際たまっていた原稿を載せちゃえってことで。
 この間の駄文に呆れ果てた人が俺に呪いをかけたわけではないとは思いますが、もしそうなら甘んじて受けるつもりですので、もう許してください。これを誰かが読むころにはつらい闘病せいかつしてるんだろうなぁ・・・読んでくれるとは思わないけど
 だんだんまとまらなくなってきたところで、再見

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