ザ・グレート・展開予測ショー

横島とメドーサ(8)


投稿者名:横叉
投稿日時:(03/ 8/25)

『くっ.. まさか文珠を持ってるとはな。
あのガキがいないから油断したぜ。』

『致命傷ね。勝負ありよ。』

『ふん。この程度で俺がくたばるか。だが貴様何故;滅;や;死;などの文字を込めなかった。そうすれば確実に殺せただろうに。』

『私は勝負を楽しむ主義なのよ。』

『そうか......』

苦し紛れの言い訳だった。
確かに;滅;や;死;などの文字を込めれば相手を殺すことは出来る。
これは眠もまた同様に言える。
しかしそれは相手が自分より弱く、
少なくとも五分でなければ文珠は上手く作動せずに無駄玉に終わってしまう。
そこで確実に相手の体力を削れる;爆;を選んだ。
強い相手でも弱らせれば;滅;などの文珠も効果がある。
ガルーダがこのことを知らないのは幸運だった。
まあ無理もない。文珠使いそのものが横島以外いないのだから。

『残りの文珠は二個ってところか。』

『えっ!?』

『胸の中に挟んであるんだろう。
もう無いと思わせといて次来たところをズドンとやる。
お前の考えそうなことだ。』

『ばれちゃあ仕様がないわねえ。』

そういって私は文珠を胸から取り出す。

『何を込めるか知らんが今度はさっきのようにはいかんぞ。』

『そうね.....。』

そういいつつ何を込めるか考える。
自分に込めるものは.....力  
駄目 どれほどの力が手に入るか分からないし
効果時間中逃げに徹されたらまず勝てない。

速.........駄目 スピードが上がってもせいぜい五分(ごぶ)同じく没

爆....さっきのようにはいかない

凍......決まればいいけどまず当たらない。

うーん どうすれば..........................................考.............え...............中............................I... a....m ...t.....h
............i...........n............k.........i.........n........g







そうだこれなら.....でも上手くいくかどうか.......けどこれしかない 一か八か


ピーーン

『ほう 込めた文字は眠か。だが当てねば効果は無いぞ。』

『でありゃあー。』

掛け声と共にがむしゃらに突っ込んだ。

『ふん そんな速度で俺に当てる気があるのかい。

ヒュッ

ガルーダが軽やかにかわす。
私は身を翻しすぐにガルーダのよけた先に文珠を当てようとする。

『フンッ フンッ フンッ。』

『くっ......』

『どうした。そんな攻撃じゃ俺には当たらないぜ。』

(もう少し......)

『いつまでもお前の遊びに付き合ってる気はなっ!?』

ガッ

ガルーダがさっき炎を吐いて自分で開けた床の穴に足をけつまずかせる。

((よし狙いどうり))

今思えばお互いそう思っていたかもしれない。

『これで終わりよ。』

私は勢い良くこぶしを振り下ろす。

『フンッそのくらい読んでおったわ。』

私が突き出した掌の先の文珠を首を捻ってかわし、
そして伸びきった私の腕をガルーダがつかみ
倒れる勢いも利用してそのまま脇固めに持っていく。

ダンッ

『ほう これが文珠か。間近で見るのは初めてだ。』

『ちょっと痛いじゃない。レディーはソフトに扱うものよ。』

『生憎、俺は男女差別はしない主義なんだ。』


ダン ダン ダン

『美神さん。大丈夫ですか。』

『横島君!』

『お前の仲間が来たか。じゃあお前の声をたっぷり聞かせてやらんとな。』

そういって私の脇をねじり上げる。

『ぐうううううう........』

『ほう思ったより粘るな。じゃあ折ってもいいな。』
ボキッ

ギャアアアアアアアアア
『美神さんっ』

『ついでに手首も折っとくか。

バキッ

ギャアアアアアアアア
『美神さん 何が起こってるんです!?。』


『うっ......』

『もうすこし痛めつけとくか。』

ダン ゴス バスガスバキッグキメシッミシ

『グふっグ八ッガ八ッグ............』


『『『美神さーん(殿)』』』

『まあせめて死ぬ時くらいは安らかな顔で殺してやるよ。』

そういって私の手から取り上げた眠の文珠を私に使う。

『あばよ。美神令子。』

拳を私目掛けて勢い良く振り下ろす。








『あんたがね。』『何っ!!!!?』

私は拳をかわし胸に付けている大きな精霊石を先ほど傷つけた箇所に押しやる。


ズドーーーン



(これで生きてたらもう終りね。)


煙が晴れたその先にはガルーダが立っていた。

(もう駄目だ)

そのとき



ドサッ


ガルーダが倒れた。


『ぐっ.....美神。』

(何だ。生きてるとはいえ虫の息じゃん。これなら楽勝ね。)

『何故....貴様は眠の文珠を...使ったのに眠らなかった。』

『もう一個の文珠覚えてる?』

そういって私は胸から壊れた文珠を取り出す。

『そ...それは。』

『そう;起;これだけは特別強く込めといたわ。』

『まさか最初から.......』

『そ。あんたに文珠を使わせて眠っていると思わせて油断した所を殺る。
これしかなかったのよ。』

『穴に追い詰めてるように見せたのもか。』

『うん。まあ捕まったあと何発かやられるのは覚悟してたわ。
リスクは高かったけどね。』

『全くお前はいい女だよ。』

『当たり前じゃない。私を誰だと思っているの。美神令子よ。』

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