FLY ME TO THE MARS(その8)
投稿者名:紀乃
投稿日時:(99/10/21)
「わたし、今まで何やってたのかしら・・一人で勝手にもがき回って・・・・馬鹿みたいだったわ。」
美神が不意に呟いた。
逆天号Uの奪取から数週間が経っていた。
天界を出て以来、自分は一人だと思い込んで「生きがい」にすがりついていた自分がバカらしく思えた。
横島とおキヌと三人で逃亡生活を続ける中で彼女は次第に余裕を取り戻して行ったのだった。
「美神さん・・・一人で寂しかったんなら俺がなぐさめてあげ・・!!」
ゴスッ!!
例のごとく美神に飛びかかろうとする横島の顔面に鉄拳が炸裂する。
美神の顔が「かぁ」と赤くなった。
ムチャクチャ怒っている様にもテレている様にも見える顔。
「なんでわたしがあんたにこんな事話さなきゃなんないのよっ!!」
横島をボコボコにし始める美神
「そ、そっちが勝手に・・」
横島をシバく手はさらに続く
「ちょ・・やりすぎ・・」
「う、うるさいっ!!」
強烈な蹴りがきまった。
血ィ吹きながら床に這いつくばる横島
「フンっ!」
腕組みして横島を見下ろす美神の耳はまだ少し紅かった。
紅に染まった空、360度見渡す限り続く海。
空を行く逆天号Uの甲板の上で横島は夕日を眺めていた。
「そこにいたんですか、横島さん。」
昇降口からおキヌが顔を出した。
彼女からは胡座をかいて座る横島の背中が見えた。
「夕飯の用意、出来ましたよ。一諸に食べに行きましょう。」
横島からの返事はない
「横島さん・・?」
「・・・美神さんが一人でムチャやってた気持ち、わかる気がする。」
「住んでたアパートもない、学校もない、親父もおふくろももう二度とナルニアからは帰って来ない。知り合いはみんな消えちまった・・・別れもなしに。」
「それに」
「俺達、元々残留思念で俺は横島忠夫のコピー、にせものなんだよな・・・・」
場に沈黙が降りた。
不意に横島は背中にやわらかな温もりが広がるのを感じた。
おキヌの髪の香りが漂う。
彼女が横島と背中合わせに座ったのだった。
「横島さん。」
おキヌの声は彼女の背を通して直接横島の身体に響いた。
「あまりうまく言えないけど、
横島さんも、私も、今ここに、この場所にいますよね」
「私達は生きてる。生きて、今ここにいるんです。だから、新しい出会いだってきっとあります。いい事や楽しい事だって、きっと、たくさんありますよ。」
「おキヌちゃん・・・」
横島はそれ以上言葉を出せなかった
彼はただ、背中のぬくもりに包まれ、それに身を委ねた。
今までの
コメント:
- うーんいいですねー こーゆー展開好きですー
(マクスウェル)
- ・・・考えて見りゃそうですよね、いつのまにか200年経ってて「記憶」は
リセットされぬまま第二の人生・・・知ってる人が全部いきなり「死んじゃう」
のと変わらないですからね。
途中から「アクション物」に進むかと思いきやこの展開・・・目が離せんですね。
(猫太郎)
- ・・・あの・・・続きはまだでしょうか。(おそるおそる)
(猫太郎)
- すみません。
次で完結するつもりだったんですけどネタに詰まりまくるわ私生活大ピンチだわで
こんなに時間がたってしまいました。
ツッコミ、どうもです。
今はちょっと余裕があるので続きをじっくり考えようと思います。
あんまりじっくりってのもあれだけど・・・
(紀乃)
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