ザ・グレート・展開予測ショー

ひのめ奮闘記外伝U(その2)


投稿者名:ユタ
投稿日時:(03/ 8/ 3)




PM6:55 横島家台所



「ってわけで大変だったのよ」

カチャカチャと箸でお椀をつつきながら蛍はタメ息混じりにつぶやいた。

「真鈴ちゃんも相変わらずみたいだなぁ」

「蛍、行儀悪いわよ」

娘の話にクスクスと笑う横島忠夫、その隣で軽くしかる母、横島令子。
午後7時、いつもどおりの横島家の夕食の風景だった。
みんなが今日一日の出来事を話し、笑い、語り、食事を楽しみ、忠志と令花が嫌いなピーマンを食べなくて母親に怒られる・・・
そんな温かいひととき・・・

「父ちゃん!笑い事じゃないっつーの!おかげでこないだの食事会さんざんだったじゃないかよー!」

「うん、何か令花変な気持ちになちゃったし・・・」

被害者の忠志と令花は前回のホームパティーを思い出し『冗談じゃない』と言った表情だ。
ちなみに真鈴はそのときの忠志、令花、輝樹、政宗、冥菜のを激写し、
解散するときに「ふふふ・・・この写真をその手のマニアに売ればン万円ね・・・」と呟いていたらしい。

「よし、じゃあパパが真鈴ちゃんのお父さんに注意しとくよう言っておくから」

「あんたが行くとややこしくなるわよ、私が行くわ」

「お前・・・・・・・・・昔、真鈴ちゃんのママをライフルで射殺しようとしたことが・・・」

「子供達の前で物騒なこと言わないでよ!」

実際事実なのだが、さすがに純粋な令花は軽くびっくりしていた。
『違う、違うのよ』と、慌てながら言い訳する母にクスクスと笑いながら蛍はもう一度今日のことを思い出す。

(・・・・真鈴のやつ、潜在能力解放水って言ってたけど別に何の変化もないのよねぇ)

蛍は箸を歯ではさみながら右手をニギニギと握ってみた。
例の水を飲まされたが体にも思考、霊力に別段変化はない、
失敗作・・・・・まあ、いつもことだろうと思うことにした。

(真鈴のイタズラは今に始まったことじゃないし、
 さすがに人体の害になるようなもんは飲まされたことないし・・・・心配するほどでもないか)

そう自分に言い聞かせると今日のメインディッシュの令子特製ハンバーグに箸を伸ばした。
そのとき、テーブルの上にある何かを取ろうとした令花の腕が蛍の手に触れる・・・


・・・・────マヨネーズ

「!?」

その令花の言葉が蛍の目を見開かせた。何気ない単語・・・当然それに驚いたわけはではない・・・なぜなら・・・




────鼓膜を震わせ伝達して聴こえたからではなく、直接脳に言葉が響いてきたから────




「・・・・え・・・と、令花・・・マヨネーズならお茶ポットの陰に隠れてるけど・・」

「あれ?お姉ちゃんよくマヨネーズ探してるって分かったねぇ!?」

姉の言葉に今度は令花が驚く。

「い、いや・・・ほら、あんた今からサラダ食べようとしてるのかな・・って思って」

「そっか、お姉ちゃん名推理だね♪」

確かに蛍の言うとおり令花の目の前にある食べ物はサラダしか残っていない、
ちょっと頭を働かせれば何を探していたかは誰でも分かるだろう・・・でも・・・蛍がそれを分かったのはそうだからじゃない。
その後ニ、三度令花の頭を触ってみたが今みたいな声は聞こえなかった。

(・・・・気のせいかな?)


母の手作りのハンバーグの味を堪能しながら蛍は心でそう呟いた。








PM8:10
横島家



「ふぅ〜さっぱりしたぁ・・・」


パジャマを着た蛍が湯気を立てながらゴシゴシとタオルで濡れた髪を拭いた。
今日は登別の湯だったから次は別府の湯にしようかしらと明日の『温泉のもと』を考えながら階段を上る。
そして、ふと忠志の部屋の前でその足を止めた。

(・・・あ、そういえば忠志に音楽チップ貸してたのよね、そろそろ返してもらうっと)

そう思い忠志の部屋のドアノブをつかんだとき・・・

『はい・・・お兄ちゃんの番だよぉ』

(あれ・・・令花もいるんだ)

忠志の部屋にいる先客の声に仲良く遊ぶ弟と妹の情景が目に浮かぶ。
自分も入れてもらって三人でゲームでもやろうかな?と思ったとき・・

『あ・・・ダメェ!そんなとこ!』

『ふふ、そんなこと言ったって俺は手加減しないぞ』

『あ、あん・・・そんなぁ・・・!』









「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

とても兄妹の会話とは思えない会話に蛍の思考と動きが止まる・・・
3秒ほどそのまま固まっていたがやがってハッっと目を覚ますと冷静になって考えてみる。

(何!?え?これってもしかして×××なことやってるの!?・・・ええっ!? 
 だってあの子達まだ小学生!っていうか兄妹で!そんなそんな!)

訂正・・・冷静どころかかなり混乱気味でした。

(こ、こここ、ここは姉として二人を止めるべきよね・・・・うん、きっとそれが姉の務め・・・でもぉ!)

ドアノブを握ったまま顔を真っ赤にしてどう突入にしようか戸惑っている間に・・・

『ほら、ここ・・・・・・・これは凄いぞぉ・・・』

『あ、イジワルぅ!お兄ちゃんのイジワルぅ!』

『へへ・・・おりゃ・・・てい、イケぇ!』

『あーーん!あ、し、白・・・・いっぱい・・・・』


「!!!!?」

おそらく最高潮であろうその声に蛍の決心が決まった。
すぐさまドアノブを廻し蹴破るように忠志の部屋へ進入すると頬を真っ赤にして叫ぶ。


「こら────っ!!!あんた達何やってんの────っ!!! 
 あ、あんた達のやってることは社会的、倫理的に間違ってるのよぉ────っ!!」

「あ、お姉ちゃん」

「ちょうどよかった令花じゃ相手にならないからほた姉ちゃんもやらん?」

「さ、三人で何ていや────っ!!」

顔を真っ赤にしながら涙を浮かべて叫ぶ蛍。しかし、忠志はそんな姉に冷めた声で言った。

「あのさ・・・さっきから何言ってんの?」

「へ?」

弟の冷めた口調、妹の戸惑った視線に蛍はやっと我に返った。
パチクリさせた目、混乱した頭で忠志の部屋を見渡してみる、
ベッド、机、テーブル・・・いつも見てるレイアウトのままだ
次に忠志と令花に視線を向ける・・・・・二人ともちゃんとパジャマを着て床に座っている・・・
そして二人の間にあったのは・・・・・・







































「・・・・・・・・・・・・・・・・・お、オセロ?」

普通の日本人ならほぼ100%の人が知っているボードゲーム・・・
忠志と令花が遊んでいたモノはそれだった。

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・」

気まずい沈黙の中、蛍は先程聞こえてきた言葉をオセロと符号して当てはめてみる・・・
確かに違和感はない・・・それに気づきタラーと汗を流しながら蛍は笑ってみせた。

「やややや、やあねぇ〜何でもないのよ?そ、そうね、お姉ちゃんも一緒にやろうかなぁ!?
 そうだぁ!総当たり戦で勝負しよっか?ね!?ね!?」

「「・・・・・・・・・・」」

あからさまにおかしい態度の姉に戸惑いながらも忠志と令花もオセロの駒を盤上から片付ける。
そして、そのとき蛍と忠志の肩が軽く触れた・・・



────全く、ほた姉ちゃんも一体何考えてたんだか。こんなんじゃ一生彼氏できないんじゃないのか?


プチっ


「コラァっ!!!忠志ぃ!もう一度言ってみろぉっ!!」

「え!?ゲフぅ!!」

目を逆三角形にした蛍の右ストレートを喰らい忠志が部屋の奥までぶっ飛んだ。

「ってなぁ!!俺何も言ってねー!!」

「あんなにハッキリ『一生彼氏出来ない』って言っておきながらシラを切るかぁ!!」

「なっ!ちょっと待ったぁ!!うぎゃああああああ!!逆エビ固めは堪忍やああああ!!!」

「お、お姉ちゃん!今ホントにお兄ちゃん何も言ってなかったよ!!?」

「え?」


令花の言葉に蛍はゆっくりと忠志の足を持つ手の力を緩めるとさっきの声をもう一度思い出してみる。
やっぱり耳から聴こえたんじゃない・・・・頭に直接聴こえた・・・・

「これって・・・・・・・・・・・・・もしかして・・・・・・・・・・」


蛍は忠志を尻に敷きながら自分の両手を見つめてみる。
もう一度気絶しかけてる忠志に触れてみるが何も聴こえない・・・・だけど・・・・

蛍は真鈴の実験品の効力がおぼろげながら分かってきたのだった。






                             
                                  その3に続く


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あとがき

まだ少年誌に載せれます!!(挨拶)


作者がGTYに投稿するときヤバいネタは上記のレベルで判断します(笑)
痛いシーンもちょっとHなシーンも少年誌に載せれるレベルならOKでしょうとw

さて、今回はやや短めで話の進展も少なかったですね、
まあ伏線張りつつ、後半のシーンが書きたかっただけですがね☆(゜ー^)b


う〜ん・・・・もう少しあのシーンを上手く書きたかったです・・・

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