ザ・グレート・展開予測ショー

#ルシオラ救済SS!『贖罪編』


投稿者名:dry
投稿日時:(03/ 7/25)

あんてな企画『ルシオラを救え!!ショートショート百連発(笑)』

『101匹横島大行進編』(え?





     『長いお別れ』より





 魔神アシュタロスとの戦いは終結し、今、美神除霊事務所前には皆が集まっている。
 そしてルシオラ復活の可能性について論じているところへ、老師こと斉天大聖が現れた。

「ルシオラとやらを蘇らせる方法はある」

 いきなり出てきた高位の神族の台詞に驚く一同。
 横島は斉天大聖に、今にも掴みかからんばかりに詰め寄る。

「本当かっ、猿っ!?」

「落ち着け。嘘をついたところで仕方あるまい。小竜姫、小僧にお主のヘアバンドと篭手を貸してやってくれんか?」

 横島の失礼な物言いを嗜めるでもなく、それどころか弟子に対しても頼むような口調で話す斉天大聖。
 今回の事件で何も出来なかったことへの負い目を共感できる小竜姫は、黙って言われた通りにした。
 横島も、何とか気を静めて次の指示を待つ。

「竜神の装備なんかどうするんだ?」

「月ヘ行ったときに分身の術を使ったそうだが、この場でそれをやってみい」

 皆が注目する中、装身具を身に付け精神を集中させる。
 軽い発光のあと、ミニチュアサイズの横島達がわらわらと出現した。

『『『『『こんなことであいつは助かるのか?……!?!?』』』』』

 見事にハモるミニ横島達だが、何かに気付いたようだ。
 一拍の間を置いて驚愕する。

『『『『『ルシオラッ!?』』』』』

『あら?どうしてこんなに小さくなってるのかしら。それに死んだはずなのに…』

 まだ状況が把握できていないルシオラ。
 そう、数十体のミニ横島の集団の中に、一人だけミニルシオラが居たのだ。

「確かに人間の魂は、そう簡単にくっつけたり離したりはできん。しかし、竜神の装備によって一時的にでも神族に近い体質になれば、お主に混じった魔族の娘の霊基構造を分離することは十分可能じゃ。あとは回収してきた霊体片を吸収させれば大丈夫じゃろう」

 説明する斉天大聖だが、横島はもちろん他の連中も、驚きのあまり聞いてはいなかった。

『私、助かったの?…ってヨコシマが一人二人…たくさんいるわ。ヨコシマいったいどうなってるの?』

 意外と冷静なミニルシオラだが、彼女に話しかけられたミニ横島達の方は我慢の限界だった。

『『『『『ルシオラァァァーーーッッッ!!!』』』』』

『きゃあーー!!』

 嬉しさのあまり涙と鼻水を流しながら、ミニルシオラに一斉に跳びかかる。

『ちょっ!…ヨコシマ!…やめ…』

 分身が何体か吹っ飛ばされたりしているが、当のミニ横島達は結構幸せそうなので、これでいいのだろう。
 騒ぎに呆然としている面々を残し、斉天大聖は一人、妙神山へと去っていった。

「まあ、せめてもの罪滅ぼしじゃよ」





     END

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