ザ・グレート・展開予測ショー

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投稿者名:えび団子
投稿日時:(03/ 7/24)


誰よりも強くなって君を守りたい!!
渡したくない・・・
どんなものより君が欲しい!!
奪ってでも・・・




「さあ、行こうか♪」

「は、はいっ・・・♪」


僕は彼女の手を強く握った、そう・・・強く。精一杯の力を振り絞って彼女は返事をしたみたいだ。握った手から僕の身体の全神経に彼女のか弱い身体の震えがひしひしと伝わって来る・・・。


      ――――――――怖かったんだろうね・・・――――――――



心の中で呟いた、聞こえてないけど想いは届く筈だ。もう、こんな目には会わせない。絶対に・・・


        ――――――――ガサッ・・・――――――――


背後で物音がした。どうやら腹を抱えながら丼田が憎悪の満ちた眼で僕を睨みつけていた。

「待つろっ、よくもやってくれたっけ!!」

丼田は自分のズボンの右ポケットから『不浄霊恨』と書かれた御札を引っぱり出した。

「!!」

「でしゃばんなよ、浪人さ。5年前と同じっが!」

その言葉と同時に僕の意識は5年前に飛んだ・・・
    

     ――――――――フラッシュバックッ・・・――――――――


熱い夏の夜。僕は当時高校生だった、何にも世間を知らなかった。
僕の前に倒れこむ丼田、喧嘩なんてろくすっぽできやしなかった僕が、
人を殴りつけた。丼田が御札を出し引きちぎる。女の子がいた・・・
僕は彼女の前にそびえ立つ。鈍い音が森に響き渡る・・・


          ――――――――はっ!?――――――――


意識が戻る。彼女の声が聴こえる・・・

「浪人さん――――――逃げてっ!!」

「う、うわっ・・・?!」

間一髪の所でヨリシロの攻撃を避けた。頬を霊射砲がかすめて行く。
赤い血が曲線を描いて伝え落ちる。

「くくく・・・運が良いさ。だが、次は外さないら!」

丼田が一つ目の妖怪に声を掛ける。体長3メートルはあろうか、極端に胴がでかく
足は細い。色は奇妙な紫色。手足には水掻き。

「くっ・・・そっ!汚いぞっ、丼田!!」

体勢を大きく崩している僕。おそらく次は避けられない。

「あはははっ・・・どこまでも無様だっけ、浪人。死ねって!!」

霊射砲が僕に向かって一直線に飛んで来る。邪気を帯びた霊波は周りを破壊しながら進んでいく。

「ごめんよ・・・おキヌちゃん・・・」


     ――――――――守ってあげれなくて・・・――――――――


すっ、と瞳を閉じる。走馬灯のようにおキヌちゃんとの・・・
短いけどとっても楽しい記憶。蘇る・・・。


「浪人さんっ・・・!!――――――」












あ、あれっ?!まだ・・・生きてるのか?僕は・・・


「っ!!??」


彼女が僕の上に、覆い隠すかのようにうつ伏せに倒れていた。

「お、おキヌちゃんっ・・・?!!」

彼女の身体を揺らす。返事はない・・・
上体を抱き上げ声を掛ける。

「おキヌちゃんっ!おキヌちゃんっ!!?」

彼女がゆっくりと瞳を開ける・・・。

「ろ、浪人さん・・・大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫だよっ!それよりおキヌちゃんがっ・・・」
 
「大丈夫ですよっ・・・私は、GS・・・見習いですけど・・・」

ちっとも大丈夫そうではない。彼女は自分を命賭けで守ってくれた。
しかし、僕は?何が守るだ!講釈だけで行動できないのなら唯の偽善者だ!!
勇気を与えてくれた、彼女が・・・

「お前だけは・・・お前だけは許さないぞっ!!!!」

猛突進で丼田に牙を剥く僕。

「血迷ったっけ?今度こそ死ねっ!!」

思考能力が0に等しかった。彼女に救われた命もここで終るのか・・・
僕には霊能力ははっきり言ってない。だから奴の攻撃から守ることも避けることもできない。攻撃に転ずることも。

「うおおおおおぉぉおおっ・・・!!!!」

当たるっ!思った瞬間だった。


         ――――――――キイィィンッ――――――――


「ぐわっ・・・!!?」

あまりの衝撃波で僕の体は後方に吹っ飛んだ。サイキック・ソーサーと聞いた。

「あんまり無茶すんなよ浪人・・・っ!」

僕の眼前に後姿で立つ少年。不覚にもその時、とてつもなく大きく見えた。

「しょ、少年っ・・・何をする気だっ!?」

少年の耳には入っていない。

「何だよ・・・さっきから。こんな鈍いヨリシロ・・・。動きが全然見えるじゃないかよっ?!」

「何にい〜?!馬鹿にしよって、お前も浪人の仲間さ?なら死ねっけっ!!」

霊射砲は少年に放たれた。

「やれるっ!!」

少年は『ハンド・オブ・グローリー』と叫びながらヨリシロに向かう。
霊射砲を一撃で相殺し本体に直進。

「かっ・・・はあ!?何でオラのヨリシロがっ!!」

「霊力中枢・・・見〜つけた!!」

少年はジャンプしながらヨリシロの目に一刀両断。あっけなく撃沈した。

「へっ、へっ、へ〜♪おキヌちゃ・・・」

「この小僧がっ!よっくも・・・」

後ろに羽交い絞めにされている少年。相手はどうやら海の家の主人『只男』さんだった。只男さんの話によると今まで少年をグルグル巻きにしていたらしいがついさっき逃げられたらしいのだ。

「この人ですっ!!」

水着販売店の店員もいた。

「は、ははは・・・」

「これから、た〜っぷりとね〜っちりと尋問してやるからなあ〜!覚悟しとけよ小僧っ・・・!!!!」

目が据わっていた御主人。そのまま少年は海の家に連れ込まれた・・・
僕はちょっと見直した。少年を・・・

「あああっ・・・オラの〜、オラの〜・・・」

丼田はさっきからうわ言のようにブツブツと言っている。

「お、おキヌちゃんっ・・・!?」

今はこんな奴より彼女だっ!彼女は大丈夫何だろうか・・・

「ろ、浪人さん・・・」

少しの間、気を失ってたみたいだ。けど、気付いて良かった・・・。

「大丈夫かい?立てるっ?!」

彼女に手を伸ばす。ゆっくりと彼女を引き起こす。

「あ、あの・・・一体何がどうなったんですか?!」

「もう、いなくなったんだよ・・・怖いものは。」

それを聞くと安堵の表情を浮かばせる彼女。僕はちょっと卑怯かもしれない。
少年のことを話さない自分。嫉妬かなあ・・・?彼女もそれ以上ことを何も詮索しない。

「もう、離したりなんかしないっ・・・!力なんてないけれど絶対に・・・!!」

彼女に寄りすがった。彼女も優しく受け止めてくれた。
特別な力なんてないのだけど。彼女を癒したかった・・・
人は重なり合って生きている、って誰かが言ってたけど・・・
今回ばかりは痛感した。想いが奇跡を起こした。

「あれっ、身体の痛みがどんどん消えていきますっ・・・?!」

僕と彼女の間にヒーリングが生まれていた。特に高レベルの。
『想い』は存在し、奇跡を生む。

「じゃあ、本当に・・・行こうか?」

彼女から身体を離し言った。

「は、はいっ・・・♪」

二人は観光旅館で有名な『桜忍び』に歩いた。



    ――――――――熱い夜がベルを鳴らした・・・♪―――――――― 
        


            
                 
               
               チャンチャン♪続く    

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