ザ・グレート・展開予測ショー

AFTER DAYS!!(13)<心>


投稿者名:ハルカ
投稿日時:(03/ 7/19)


〜美神除霊事務所〜

オカルトGメンの追跡をまいて
美神さんの事務所までなんとかやってきた俺達3人。

あれから西条のヤツの追撃もないし
完全にまいたか、それとも………………?


そんなことより、とりあえずは文珠だ。
今、自分で文珠を精製できない以上
美神さんが隠してる俺の文珠のヘソクリだけが生命線だからな。

それに美神さんのヘソクリの隠し場所くらいだいたい見当もついてるし。
まぁ、その隠し場所が問題なんだけど…………


「えっとさ………
 俺一人で文珠を取りに行きたいんだけど…………?」

「何言ってるのよ!?
 中に誰がいるか分からないわ。
 美神さんは仲間になってくれるか分からないけど
 隊長さんがいたら完璧にアウトよ!?」

「誰がとかは分からないけど……一人で行くのは危険ね。」


俺の苦肉の提案をいきなり二人に反対された。
いや、分かってたことなんだけど。

だってこの二人には言えない……
その隠し場所ってのが美神さんの部屋にあるタンスの下着置き場だなんて。




〜数十分後〜

「え―――――――っと………
 何をしてるのかしら、ヨコシマ?」

「そんな趣味があったの……」


ああっ!?背中に突き刺さる二人の視線が痛いっ!!

そりゃあ、後ろから見れば
『女性の部屋のタンスをあさるちょっとアレな人』
にしか見えないかもしれないけど………


パチッ


突然、事務所の明かりが点けられる。
あわててふり返る俺達3人。


「ふぅ………
 まったく娘の部屋で何をしてるのかしら?」


立っていたのは隊長だった。
最悪の事態!!

俺の手の中にあるのはここで見つけた文珠わずかに5つ。

できれば『転』『移』でこのまま逃げ出してしまいたいけど
残りの文珠のことを考えると移動に文珠は使いたくない。


!!


美神さん達はっ!?
隊長がここにいるってコトは美神さん達もここにいてもおかしくない。


「令子達の動きが気になる?
 令子達なら、もう妙神山に行っちゃったわよ。
 こんなところでぐずぐずしてていいの?」

辺りを見回す俺を見て落ち着いた様子で語る隊長。

まずいな………
もう、妙神山のこともばれてるのか。
文珠で妙神山に転移する余裕もなくなった今
途中でオカルトGメンと遭遇すると時間がほとんど無くなるぞ……

まずはここの突破だっ!
ルシオラとタマモの二人を連れて窓から脱出する!!

「走れっ!!」


ガシャンッ


ルシオラとタマモの手を取って
事務所の窓ガラスを突き破って二階から飛び降りる。

そしてそのまま全力で走り去る俺達。


ハァハァ……
隊長が追ってこない…………?

いやっ、油断は禁物だ。
隊長の場合は警戒して警戒しすぎることは絶対にないからな。




「ふふふ………あんなにがんばちゃって。
 若いっていいわねぇ。
 さて、私もあの子達を利用して頑張るとするわ。」

隊長が事務所で不敵な笑みを浮かべていた。







〜数時間後、妙神山にて〜

まずいな………
もう、ほとんど時間がない。

なんとか妙神山にたどり着いた俺達3人だが
老師と小竜姫さまが神界に行くためにチャンネルをつなぐ時間までもう余裕がない。


バンッ


突然、銃声が鳴り響き俺の足元に銃弾がめり込む。
…………西条だ!!
どこかから狙撃してやがる!!!!

どうする?
逃げるか、応戦するか………?


―――――逃げるっ!!!!

狙撃なんて言う方法を取るのはあまり人数がいない証拠だ!!
西条を探して戦っている時間もない!!

飛んでくる銃弾をかわしながら俺達は全力で走った。



………後ろから西条が追っかけてきている気配がする。
それとは別にもう一人……………俺達の前方に誰かがいるな。
そこの角を曲がったところだ。


シロっ!?!?


角を曲がったその先には俺達の前に霊波刀を構えたシロが立っていた。

くっ、
まさかシロが………


「せんせい!!
 ここは拙者に任せて早く言って下されっ!!
 西条殿はここでおさえるでござる!!!!」

シロ…………
ありがとう!!疑ってゴメンな!!!!


「頼んだぞ!シロっ!!!!」

「分かったでござるっ!!
 犬塚シロ、確かにせんせいの『心を受け取った』でござるっ!!!!」


『心を受け取った』?
不思議なことを言うヤツだな……

とにかく先を急がないとっ!!
シロの行為を無駄にするわけにはいかん!!







「さて………出てくるでござる、西条殿。
 一対一の決闘を申し込む出ござる。
 それにそちらも一人なんでござろう?
 それくらいの気配なら拙者にも分かるでござる。」


シロがすぐ先にある岩場に霊波刀を向けて告げる。


「ふっ………ふはははは。
 まさかそこまでばれてるとはね………流石だ、シロ君。
 だがまだ甘い!!僕を倒したいなら殺す気でくるんだねっ!!!!」

岩場から飛び出して斬りかかる西条。
その眼は命のやりとりをしたことがある人間が見せる冷たい物だった…………


(西条殿………本気でござるか………)


今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa