ザ・グレート・展開予測ショー

小鳩のクリスマス


投稿者名:マリエンバート
投稿日時:(97/11/ 6)

 前回の話は悲しすぎるぞーとのご指摘を頂いたので今度はライトなネタを考え
てみました。ちょっと気が早い上にベタベタなんですが(^^;)。しかも後半はほ
とんど小説だし(笑)。こういうのは完全に小説にして煩悩の部屋に送った方が
良かったかもしれませんね。どうでもいいけど横島・小鳩・カオス・マリアの組
み合わせってなんかいいと思いません? 名付けて「貧乏カルテット(爆)」


 アシュタロスを倒して再び平穏な日々を取り戻した美神除霊事務所。季節はい
つのまにか冬になり、街はクリスマス気分真っ盛り。今年はおキヌちゃんの提案
で、事務所にゴーストスイーパー仲間や学校のクラスメートたちを呼んでパーテ
ィーを開くことに決定。おキヌちゃんはみんなへの招待状を書くのに大忙しだが、
もちろん美神さんは面倒くさがってゴロ寝(笑)。

 そんな中、横島はバイト帰りの小鳩に会い、パーティーのことを伝える。小鳩
は二つ返事でOKするが、当日もバイトの予定が入っているので少し遅れそうだ
と話す。 

 そしてイブ当日。パーティは賑やかに始まるが、約束の7時を過ぎても小鳩は
現れない。心配した横島はこっそり事務所を抜け出してアパートへ向かう。だが
そこにも小鳩の姿はなく、ただ小鳩の母親と貧乏神がわびしく粥をすすっている
だけである(笑)。さらに捜索を続けるべく、街へ繰り出す横島。と、そこには
小さな女の子の手を引いて歩く小鳩の姿があった。わけをきくと、どうやらその
子の落としてしまった財布を捜しているらしい。そこで横島も一緒になって探す
がなかなか見つからず、雨まで降り出すしまつ。途方にくれた三人は近くの店の
軒先に避難する。そして偶然、家賃の支払いのためパーティーにも出れず、サン
タの格好でケーキを売っていたドクター・カオスとマリアに出会う。で、マリア
の金属探知機で無事財布を発見。だが中に入っていたのはたったの50円。コケ
る一同(笑)。

 その後、無事女の子を家に送り届けたはいいが、時刻はすでに9時をまわって
いた。以下、四人(小鳩、横島、カオス、マリア)の会話。

小鳩「パーティ、終わっちゃいましたね・・・」
横島「うう・・・さぶい・・・おまけに腹へったのー」
カオス「だらしがないのう、小僧。わしらなんぞ去年もこの調子だったんじゃぞ。
   のう、マリア」
マリア「イエス、ドクター・カオス」
横島「うう・・・今年こそ、うまいもんにありつけると思ったのに・・・」
小鳩「・・・あの・・・ごめんなさい、横島さん」
横島「えっ?」
小鳩「パーティ、楽しみにしてたんでしょ?」
横島「え・・・あ・・・ご、ごめん。そんなつもりじゃ・・・」
小鳩「うっ、うっ、・・・」
カオス「あーっ、泣かした泣かした」
マリア「イエス、横島さん・いじわる」
横島「ち、ちがうって。お、俺はその、小鳩ちゃんの優しいところが見れただけ
  で胸がいっぱいというか、なんつーか・・・」
小鳩「! でも・・・私もすごく楽しみにしてたのに・・・」
カオス「・・・まあ、あれじゃ。嬢ちゃん、人生思うようにいかんこともぎょう
   さんあるでな。どうじゃ、なんならこれから小僧の部屋でわしらだけのパ
   ーティといかんか?」
小鳩「えっ!?」
横島「カオスのおっさん!! たまにはいいこと言うじゃねーか」
マリア「イエス、とても・いい・考え」
小鳩「ぐすっ、みなさん・・・ありがとうございます・・・」
カオス「よーし、そうときまったら宴会じゃ!! 小僧、酒の一本や二本用意で
   きるんじゃろうな?」
横島「ぐっ・・・無理言うなよ、給料日前だぞ・・・」
カオス「なにい? じゃあ、何か食うもんはないんか?」
横島「・・・か、柿の種くらいなら・・・」

 再びコケる一同。

カオス「あほかーっっっ!!!!」
小鳩「・・・やっぱり帰って寝ます・・・」
横島「うっ、うっ、貧乏なんて大キライじゃ・・・」
マリア「マリア・とても・残念」

 うちひしがれてアパートの前に着く一同(笑)。だが・・・

「どうしたのー、おそかったじゃない?」

 そこにはなんと缶ビールのいっぱい入った袋を両手に提げた美神さんの姿が。

横島「み、美神さん。どうして・・・」
美神「どうしてって・・・見ての通り、あんたの部屋で二次会やってんのよ」
小鳩「に、二次会?」
美神「ええ、そうよ。バカねえ、みんなあんたたちのこと心配してここまで出張
  してきてくれたのよ。早く顔を出してやりなさいな」
横島・小鳩「・・・・・・」
美神「な、なによ・・・ケーキだってちゃんと残してあるんだからね。そりゃあ
  初めは気づかずに帰ろうとしたのは冷たかったかもしれないけどさ。だいた
  いあんたが急にいなくなるから・・・って、どうしたの二人とも?」
カオス「わっはっは、二人とも感激のあまり口も利けないようじゃな。まあそれ
   はそれとして、わしらも混ざっていいかのう?」
美神「あら、カオス。いたの?」
カオス「・・・(くそっ、知っておったくせに)」

 階段を上る途中、小鳩がそっと横島にささやく。

小鳩「私、本当にみなさんとお知り合いになれてよかった・・・」
横島「ま、騒ぐことだけは好きな連中だからなー」
小鳩「・・・横島さん」
横島「な、なに?」
小鳩「今日は本当にありがとう。これ、受け取ってください」

 小鳩の差し出す紙袋の中には手編みの手袋が入っていた。

横島「これを・・・俺に?」
小鳩「はい。これからますます寒くなりますし・・・一生懸命考えたんです。気
  に入っていただけましたか?」
横島「なんかもったいないような気もするけど・・・ありがとう。大事にするよ」

美神「なにやってんのー。さっさと来なさいよ」
おキヌ「あっ、横島さん、小鳩さん。心配したんですよ」
愛子「ああっ、横島君の部屋っていつ来ても青春してるって感じよねー」

 自然と二人の顔に笑みがこぼれる。

横島「行こうか」
小鳩「ええ」

 こうしてみんなに暖かく迎えられ、楽しいうちにイブの夜は更けていったとさ。
よかったね、小鳩ちゃん(^o^)


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