ザ・グレート・展開予測ショー

傷ばかりの天使!!(その8)


投稿者名:TAITAN
投稿日時:(03/ 7/10)

「よ、横島クン・・・?」
「み、美神さん・・・?」
驚きの表情を浮かべる横島と美神。
「な、なんでアンタがこんな所にいるのよ?」
「み、美神さんこそ、なんでここに?」
「私はおキヌちゃんたちと一緒に、ここに旅行に来たのよ。」
その時、向こうから、砂煙をあげながら、横島の所へと向かう少女がやって来る。
「先生ーーーーーーーーーーーーー!!!」
ドンッ!!
「うごっ!?」
少女の抱きつき(タックル?)により、横島の体全体に衝撃が走る。
「寂しかったでござるよーーーーー!」
少女、いや、人狼の少女シロは、自分の舌で、横島の顔を舐め回す。
「やめんかーーーーーーー!!」
怒る横島。
「横島さん!」
向こうから、金色の髪をした少女タマモと、黒髪の少女おキヌがやって来る。
「お、おキヌちゃん、それに、タマモ!」
「良かった、元気そうで。もう、連絡ぐらいして下さい!」
「ご、ゴメン。時間が無くってさ・・・・。」
「でも、良かった・・・。元気そうで・・・・・。」
「おキヌちゃん・・・・・。」
「横島さん・・・・・。」
いい雰囲気になっている横島とおキヌ。
「ところでさ、横島。隣にいる女、誰?」
おキヌの隣にいたタマモが、リナを指差す。
「誰に対して指を指していると思っているの?」
不快感を表すリナ。
「あ、あぁ、この女性(ひと)は、メタリア王国の第二王女の、リナ・ルア・メタリア王女。」
なんとか話を逸らす横島。
「へ〜、行儀を知らない王女だこと。」
リナに向かって、美神は鼻で笑う。
その言葉に、リナはムカッとしたが、すぐに表情を元に戻し、美神に言った。
「あら、王女に対しての礼儀も知らないのね。オ・バ・サ・ン。」
ピシッ!
「オ・バ・サ・ンですって?私はこれでもハタチなのよ?まだケツの青いアンタに言われなくないわ!」
ピキッ!
「あ〜ら、そんなに怒ると、シワが増えるわよ!」
ブチブチッ!!
「王女様、いい度胸しているじゃない?」
「やる気?このシリコン胸!」
その瞬間、美神の怒りが頂点に達した。
「この女(アマ)、ブッ殺す!!!」
瞬時に、リナを殴る体制をとる美神。
「やめて下さい、美神さん!国際問題になりますよ!!」
おキヌと横島が止めようとするが、
「うるさいっ!!」
美神の一喝により、動くことができなくなる。
「鉄拳制裁よーーーーー!!」
美神は、リナの顔面めがけて、拳を振り下ろした。
「フッ。」
笑みを作るリナは、美神に1枚の金貨を見せる。
ピタッ
美神の拳が止まる。
「私に謝ってくれるなら、この金貨、あがてもいいんだけど。」
次の瞬間、
「申し訳ありません、リナ王女様。ついカッとなり、とんだご無礼を。」
平謝りをする美神。
「分かればいいのよ。はい、これ。」
そう言って、リナは美神に、持っていた金貨を渡す。
「横島、行くわよ。」
「え?あ、はい。それじゃ、みんな。」
そう言って、横島はリナの後を追った。

(フフフフフ。世界にたった3枚しか無い、幻のオルハリコン金貨!!
硬貨マニアに売れば、最低でも数億はするわ!!いい物を手に入れたわ!!フフフフフフ!!)
オルハリコン金貨を見ながら、笑い続ける美神。
それが、精巧に出来た贋物だと判明するのは、それから数分後のことだった。





カチャカチャ
ズルズル
カチャカチャ
ズルズル
「さっきから五月蝿いのだが。」
「仕方ないだろ、ラーメン食ってるんだから。」
夜、ホテルの部屋で、横島はカップラーメンを啜り、西条は、愛用のベレッタM93Rを手入れしていた。
「いつ敵が襲い掛かってくるのか分からないんだぞ?おい、聞いているのか!?」
「聞いてるよ。メシの時ぐらいゆっくりさせてくれ。」
そう言って横島は、麺を啜る。
ズルルル
旨そうに食べる横島。
「・・・・・・。」
それを見る西条。
ヒュッ!
「!」
横島は、傍にあったカップラーメンを、西条に渡した。
「食えよ。」
横島は、笑みを浮かべながら言った。
「・・・・フッ、食えない男だ。」
同じように笑みを浮かべる西条。
「お互い様にな。へへへへへ。」
「ふふふふふ。」
「「ハハハハハハハハ!」」
2人は、少しの間だけ、楽しく笑った。






それから数分後、テーブルの上には、空になったカップラーメンの容器の山が出来ていた。
銃の手入れが済んだ西条は、今日12個目のカップラーメンを食していた。
対する横島は、今日16個目のカップラーメンを食べていた。
その時である。
「ケケケケケ。」
「!! 誰だ!」
突然聞こえた声に、西条と横島は、辺りを見回す。
「ケケケケケ。」
「「!!」」
突然、横島と西条の目の前に、ピエロの服装をし、仮面をつけた少年が現れる。
「・・・・誰だ?」
西条は、静かに聖剣ジャスティスを、鞘から抜いた。
すでに横島も、右手から霊波刀を出している。
さっきから、少年の体から、もの凄い霊気が出ているのである。
「ケケケケケ。オ前ラ、死ヌ。僕ガ、殺ス。死ニタカッタラ、ツイテコイ。ケケケケケ!!」
そう言って、少年は消えた。
「・・・・・。」
カラカラカラ
「!! パイナップル(手榴弾の別名)!?」
横島と西条は、窓を蹴破り、そこから脱出する。
ドゴーーーーーーーーーン!!
部屋内で、手榴弾が爆発する。
「文殊ーーーーーー!!」
横島は、"柔"の文殊を地面に投げ、2人は、着地に成功する。
「ケケケケケ!オ前、オモシロイ!!」
少年は、笑いながら逃げていく。
「ケケケケケ!」

第一の刺客 A級魔族ミケロ 賞金額 日本円にして、20兆
超一流の、屍使い(ゾンビマスター)である。


続く

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa