ザ・グレート・展開予測ショー

シロタマの惑星


投稿者名:アフロマシーン改
投稿日時:(03/ 7/ 9)



西暦19××年、月面からの帰還中にメドーサの一撃をうけた横島とマリアは、生身のまま大気圏に突入した・・・・・・。

「横島さん・どこに・落ちたい?」

「イヤあああぁぁぁああぁぁぁぁ!!」



ぺろぺろ、ぺろぺろ

横島は、全身を這い回るいくつもの暖かい柔らかな湿った感触に意識を取り戻した。

ぺろぺろぺろぺろ♪

「・・・・・・ああ、お・・・・・・き、きもちええ・・・・・・」

全身の痛みが、みるみるやわらいでゆく。
聞き慣れた声が、横島の耳に入ってきた。

ぺろぺろぺろぺろ♪

「・・・・・・この生き物変わってるでござる」

ぺろぺろぺろぺろ♪

「・・・・・・前に尻尾が生えておるでござるよ?」

ぺろぺろぺろぺろ♪

「・・・・・・ここもヒーリングするでござるか?」

ガバッ!!

横島は、何か本能的なヤバさを感じるとあわてて身体を起こした。

「こらっ、シロ!お前はなんちゅー、い・・・・・・あれ?」

横島はあんぐりと口をあけたまま絶句した。

そこにはシロがいた。

いや、いたことは別におかしくないかもしれない。




たくさんいた・・・・・・。



見渡す限りのシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロシロ!!


横島は青空の下、檻の中の台に寝かされていた。
檻のまわりには、幾千ものインディアンのテントのようなものが立ち並び、数え切れないシロが出入りしている。
ヒーリングを施していた数人のシロ達は、横島が起き上がるやさっと離れて檻の外にでた。

「え?あれ、・・・・・・ふ、ふぇっくしょん!!」

横島は全裸だった。

「うわっバカ、エッチ!なっなにがどうなっとるんじゃ〜!?」

横島は、檻にしきつめてあるはっぱをつかむとあわてて股間を隠した。
好奇心いっぱいのシロ達の視線ビームが、横島に目一杯降り注いでいる。
毛皮の服が投げ込まれた。



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          シロタマの惑星/再会



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昼と夜の一瞬のはざまの訪れ。
もっとも横島がこのフレーズを心に刻むのはずっと後のまた別の話なのだが・・・・・・


どんどこどろどろ!どんどこどろどろ!
日の陰りとともに大太鼓の音が地を揺るがし始める。
横島のいる檻に無数のたいまつの群れが近づいてきた。

「これは夢や、そう夢なんや〜!!」

横島は意識を取り戻してからずっとパニックに陥っていた。

「うまそうでござるなぁ〜♪(じゅるり)」

たいまつの群れの中心にいたシロが、横島の顔にぬっとたいまつをつきつけて舌なめずりをした。

「ミディアム、それともレアがいいでござるかな♪」

「拙者は、刺身にするのが良いと思うでござるよ♪」

「いやいや、ここはやっぱり皮を剥いで丸焼きにするのが通でござる」

物騒な会話をかわし始めたシロ達の顔が、たいまつの炎の光に浮かび上がる。

「網の上でバター焼きなんかどうでござ・・・・・・」

突然文殊「爆」が炸裂して、檻が木っ端微塵に吹き飛んだことにより、シロ達の食前の団欒はさえぎられた。

「うわーん!、お前なんかシロなんかじゃないもんやい!もうこうなったらやけじゃ!」

横島は体中の水分をいろんなところから流しだしながら、霊波刀を発現させるとぶん回した。

「ちょっ、ちょっと待つでござる。横島殿は誤解してござるよ!うわっ」

「せっ拙者たちが悪ノリしたでござる、その物騒なものをしまってくれでござる!」

「マリア殿、横島殿をとめてくだされ〜!!」

「うわー!うわー!」

ひとりのシロがつまづいて転んだ。
完全にキレてしまった横島が、襲い掛かる!!

「ぐはぁ!?」

突如闇からロケットアームが飛び出して、横島の大事なところ(イタイッ!)に直撃した。

「横島さん・大丈夫・ですか?」

暗闇から、現れたのは共に大気圏に突入したマリアだった。

「ううっ、うーん、うーん」

「拙者、ヒーリングするでござるよ。横島殿、さあ、痛むところをだすでござる」

「だっ、だせるかい!!」

横島はひときわ大きなテントの中に担ぎ込まれて、手当てを受けていた。

「済まなかったでござる。事情はマリア殿から聞いていたでござるよ」

さきほど、横島を美味そうと舌なめずりをしたシロがすっかりしょげた風情で話している。

「最初聞いたときは、半信半疑でござったが、あの文殊と霊波刀で確信したでござる」

「なにが?くっイタい・・・・・・」

横島は油汗をかきながら、傍らに座っているマリアを見た。
マリアの右腕が肩からない・・・・・・。大気圏突入の際にもげてしまいそのまま蒸発してしまったようだ。肌も焼け焦げて、一部メカの部分が露出しまっている。目に光がない。「バッテリー・節約のため・オチます」と再会もつかのま眠ってしまったのである。

「マリア殿が言ったことが正しいとするならば・・・・・・、横島殿いや横島先は・・・・・、拙者達人狼族の祖先シロ様の恋人でござる!(ポッ)」

「はぁ?」


〜つづく


次回予告
「拙者がこの世界のすべてを教えるでござる。んーん、拙者お礼なんていらないでござる。その代わり散歩に付き合ってほしいでござるよ♪」

シロだらけの世界に漂着してしまった横島とマリア。事の真相をつきとめるため「聖地」を目指すことにする。しかし謎の生命体との邂逅、散歩の激務にはばまれままならない。さあ、横島は無事に元の世界に帰れるのか!?それとも留まって究極のシロハーレムをつくるのか!(爆)作者にもわからないっ!?(核爆)
こうご期待♪

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