ザ・グレート・展開予測ショー

最凶の悪霊!!6


投稿者名:チャレンジャー
投稿日時:(03/ 6/25)


ここは、唐巣神父の教会の一室。今、ここには、唐巣神父とザッパが、向き合うようにして座っている。おキヌは外で、ピートにヒーリングを施している

「ザッパ君。結論から言うと、私には、君にとりついているものを祓うことはできない。」

「そうですか・・・」

ザッパはがっくりと肩をおとしている。あんなことがあったのだから、それも無理はない。

「というか、あれは君にとりついているというより、むしろ、君自身の能力じゃないかと私は思う。」

「え!」

「ほら、君が叫んだとき、あのムカデたちは素直に従っただろう?つまりあれは君が制御した。ということだよ。」

「で、でも私は普通の人間だと美神さんがいってましたが・・・」

「これはあくまで私の仮説なんだが、普段は無意識にあれを封印するために霊力のほとんどを使ってしまっているんじゃないかな?そして、身に危険が迫ったり、過度の霊気などに反応して、封印が解けて、自動的に身を守ろうとするんだ。」

「た、確かに私が意識を失うのは、危険な状況のときが多かったですけど・・・」

釈然としないザッパ。そこへ唐巣神父が一枚の紙を差し出す。

「?何です?これ?」

「妙神山の紹介状だよ。そこへ行けばもっと詳しくわかるかもしれない。」

「え!妙神山!」

「?しっているのかね?」

ザッパは横島に修行に誘われたことをはなした。

「横島君が?・・・ならば、なおさらいくべきだよ。もしよかったら、そこで修行してくるといい。もしかしたら、就職先が見つかるかもしれないよ。」

「?」

ザッパは唐巣神父の言葉が気になったが、就職先が見つかるかもしれないということによろこんだ。
なぜなら、彼は、なぜか仕事にありついても、2〜3日でクビになるのだ。
理由はいわなくてもわかるとおもうが・・・

「本当ですか!わかりました!妙神山に修行しに行きます!」

「あっ!ちょっと待ちたまえ!」

部屋から出て行こうとするザッパを唐巣神父は呼び止めた。

「これをあげよう。」

唐巣神父は、真紅の十字架のペンダントを差し出した。

「きれいなペンダントですね・・・でもこれはなんですか?」

「一週間ほど前に、倉庫の整理をしていたら出てきたんだ。私には必要ないものだから君に差し上げるよ。」

「ありがとうございます。」

ザッパはペンダントを受け取ると、首からさげた。何気なくペンダントを見ると、<アザゼル>という言葉が彫られているにきづいた。

(何故だろう?とてもなつかしいきがする・・・)

初めてみるペンダントなのに、ザッパは何故かずっと昔から持っているようなきがした。

「それじゃ、これが、妙神山への地図だ。しっかり修行してきたまえ。」

「はい!いろいろとありがとうございました。」

ザッパは意気揚々と妙神山へと向かった。




・・・しかし、忘れてはいないだろうか?この男に地図などこの世のどんなことより無駄なものということを・・・

案の定、彼は得体の知れないところを迷いまくっていた。

「うう・・・(TT)ここはどこなんだ?さっきから同じところを歩いているような・・・」

このままいけば、彼も悪霊の仲間入りだ。
と、そのとき背後から声がした。

「あんた、こんなところで何やってんだ?」

ザッパは声のほうへ振り返る。

そこにいたのは、いつぞやの青年、横島だった。


自分自身というものは、他人のこと以上にわからないもの。これはそんなものたちの物語・・・


続く


今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa