ザ・グレート・展開予測ショー

最凶の悪霊!!5


投稿者名:チャレンジャー
投稿日時:(03/ 6/24)


「ふう・・これでよし!」

ここは横島のアパート。彼は妙神山へ行く準備をしていた。

「美神さんに休業の許可も貰ったし、そろそろいくかな・・・」

横島はこのとき、ふと、ザッパのことを考えていた。

(あいつから感じたあの波動・・・あれは・・・いや、そんなはずないな。そんなのは俺一人で十分だ。)

横島は、ザッパにあったときに感じた波動が、自分の波動に酷似していることに気がついた。
彼と同じ波動・・・すなわち人にして、人ならざるもの<人魔>の波動に・・・



「な、なんなんだあれは・・・」

唐巣神父は我が目を疑った。
彼からまるで生えているかのような三匹の巨大なムカデはモゾモゾと不気味にうごめいている。
彼は過去に、何度か悪魔にとりつかれた人の体が変異するのを見たことがある。
だが、これはそれらとは、比較にならない。体からムカデが生えてくるなどというものは、見たこともない。

「う・・く・・!」

「!大丈夫かい!?ピート君!」

「ええ・・・なんとか・・!!ガハ!」

どうやら、致命傷はさけたものの、相当なダメージをおっているようだ。
案の定、気絶してしまった。

(霧になったバンパイアに一撃でここまでのダメージを与えるとは・・・ただの悪霊ではないな。)

と、唐巣神父が考えている間に三匹のムカデが襲い掛かってきた!

「くっ!」

紙一重でかわす。
ズガアアアアァァァァン!!
教会の壁が崩れ落ちる。

「!な・・・!(壁がくずれた・・・?まさか実体化しているのか!!?)」

唐巣神父は距離をとり

「アーメン!!」

けん制をしつつ、おキヌに話しかける。

「おキヌちゃん!ネクロマンサーの笛を!」

「・・・はっ!は、はい!」

あまりの出来事に呆然としていたおキヌは我に返り、ネクロマンサーの笛を吹いた!

「ピュリィィィィィィィィィィ♪」

だが、一向にムカデたちは攻撃をやめない。

「そ、そんな・・・!」

おキヌは驚愕している。

(馬鹿な!どんな悪霊だってネクロマンサーの笛の影響を少なからずうけるはず・・・なぜだ・・・)

戦闘をしながら考えを巡らす唐巣神父。と、そのとき

「う、う〜ん・・・はっ!私は何を・・・ん?・・・何じゃこりゃーーーー!!!」

ザッパが意識を取り戻した。おそらく、おキヌのネクロマンサーの笛の影響だろう。
そして、自分から生えている三匹の巨大なムカデを見て、絶叫する。

「ザ、ザッパ君!しまった!」

ザッパに気をとられた唐巣神父は、ムカデたちがおキヌに向かっていっているのに、きづくのが遅れた。

「キャアアアアアアアアア!!」

おキヌの悲鳴が上がる。もう万事休すかと思ったそのとき

「やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

ザッパの雄たけびが、教会に響きわたった。
その瞬間ピタリ、とムカデたちの動きが止まり、ズルズルとザッパの中へ消えていった。
後には、息を切らしている唐巣神父、呆然としているおキヌ、気絶しているピート、そして、腰を抜かしているザッパだけが残っていた。



<人魔>それは、人でなく、魔でもなく、神でもないもの。
これは、二人の<人魔>の物語・・・


続く

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