ザ・グレート・展開予測ショー

横島とメドーサ(4)


投稿者名:横叉
投稿日時:(03/ 6/21)

「横島、私の顔に傷をつけた代償は高いよ。」

「メドーサ。もう一度聞く。
お前を蘇えらせたやつは何者だ。そしてお前の目的は!」

「そういう台詞は勝ってるやつが言うもんだよ。」

俺とメドーサは同時に動き出した。

ガキィーーーン

メドーサの槍と俺の剣がぶつかり合った。

(ぐっ、 これは...。)

[どうしても知りたきゃ力ずくで言わすんだね。」

男と女の差があるとはいえ
人間と魔族の力の差はそれ以上だった。
信じられない力でぐいぐい押されていく。

(このままでは押し切られる)

そう判断した俺はとっさに腕を引き
メドーサの顎目掛けて頭突きを放った。

ゴフッ、

まともに当たりよろめくメドーサに向かって俺は回し蹴りを放った。


バシーーーン

鋼鉄をも砕けそうな破壊力を乗せた蹴りはメドーサに見事当たった。
しかし敵もさるもの、
俺の蹴りを態勢を崩しながらも両腕で受けていた。
だがそれでもこらえ切れなかったらしくたまらず後ろに吹き飛んだ。

ズザザザザザ

俺はメドーサに追撃をかけようと思ったが、
次の瞬間眼に飛び込んで来たものは
頭はね起きで起き上がり態勢を整えたメドーサだった。

ガキィーーーーン

俺のほうが先に動いたはずなのに動いた距離は互いに変わらなかった。

辺りには二つのぶつかり合う金属音が響き渡った。


*************************************



__________一方事務所では_________



「美神さん、本当に大丈夫なんですか。」

「横島君のこと?」

「そうです。
横島さん一人で行かせて心配じゃないんですか。」

「大丈夫よ。横島君だって子供じゃないのよ。
あのくらいの除霊一人で出来るわよ。」

「私が言っていることはそういうことではなく、
もし一人でいる時に強い魔族や妖怪に襲われたらどうするんですか。」

「横島君は三年前に比べてはるかに強くなったわ。
だからあいつは今までずっと一人で追っ払って来れた。
そしてこれからも一人でね.........。」

そういう美神さんはどこかガラスのような脆さを持っていた。

何というか、自分よりはるかに強くなり
おいてけぼりを喰らったことに対するものだろうか、

あるいはかつてのパートナーである彼と共に戦えないことに対するものだろうか、

それとも足手まといである自分といつ別れるか分からない女としての........。

いづれにしろ三年前の彼女には決して見られないものだった。

「ですが美神さん、横島さんより強い魔族だっていないわけではないんですよ。
今回の件のバックには確実に大物がいるんです
そいつが直接動き出したらいくら横島さんでも.......。」

「確かに、分かっているわ。
でもね、私があいつのそばにいたところで何の役に立てると思う?
どうがんばったって私じゃ足手まといなのよ。」

美神さんは半ば自嘲気味に言っていた。

「それにねえ、あいつあの時に言ったのよ。

『危険なことは全部俺に任せてください。
美神さん達は何もしなくていいんです。
もう美神さん達には迷惑掛けませんから。』

ってね。横島のくせに。」

「あの時っていつですか。」

「話してもいいけど長くなるわよ。」

「構いません。横島さんの危機を黙って見ているだけだなんて
3年前のあなたからは考えられないことです。
何があなたをそうさせたか聞かせていただきますよ。」

そうして美神さんは話し出した。

「あれは今から二年半前の話よ..........。」

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