ザ・グレート・展開予測ショー

バンダナに隠された秘密(2)


投稿者名:GENDEN-X
投稿日時:(03/ 6/16)

「昨日未明に○○街道でトラックの運転手近藤千刑さんがなくなりました。死因はまだわかっていません。また警察は付近の住民に聞き込みをすると、ともに近藤さんの乗っていた車の行方を捜す方針です。では次のニュースです・・・」

「警察なんかでは奴を逮捕などできない。むだに死体をふやすだけだ。」
横島がテレビの画面を見ながらそうつぶやく。
「そのことだけど横島君、あんた狂ったのかそうでないのかいい加減はっきりさせてくれない?」
美神が横島に詰め寄る。
「解りました。」
「まず始めにおれは紅井忠助、GSだった男だよ。」
「ふ〜ん、でもあんたどっから見ても横島君じゃない。張ったりだったらぶっ飛ばすわよ。」
「まあ、たしかに忠夫の格好だわな、今のおれの本体は忠夫が頭に巻いてるバンダナだよ。」
「えっ!?」
「ついでにいうと忠夫とは叔父の関係にあたる。」
「それじゃあんたは・・・」
「そっ、赤井百合子の弟で数年前今のトラック運ちゃんとおんなじように変死体で見つかった男だよ。」
「じゃあなに、この世に未練でもあるわけ、横島君に取り付くなんて」
「いや、数十年前の俺が殺された事件の時から忠夫は狙われてるんだ奴に。」
「奴ってあの体中が『黒い』奴?」
「ああ。まあ俺がころされれたのも奴が犯人だ。」
「あと、ついでに奴は多分美神さん、あなたの霊力もインプットした可能性が高い。此処に結界がはられててもすぐに見つかる可能性が高い。」
「ちょいまち、それってあんたのせいじゃないの?」
「ああ。」
「あんた成仏させるわよなんなら2度と魂が転生できなくしてあげようか?」
「まあ待ってくれ、できれば美神さん、貴方に依頼を頼みたいのだが」
「ふざけないで、昨日も言ったでしょあんな奴と1戦交える気は無いって。」
「・・・3億、足りなければ俺が生前もっていたドイツの隠し銀行の口座に7億はいってる。」
「OK,なんでも言って。」
まあ当然といえば当然の反応であるわけで・・・
「でっ、いったい奴は何者なのよ?」
「これからそれを貴方に見てもらいます。」
「見る?」
「ええあなたの頭にじかに私の記憶を見せます。」
「わかったわ、さっさとやって頂戴。」
「では・・・」
忠助の零体が青白く光ったのが合図で美神の頭の中に画像がじかに飛び込んできた。















記憶の世界、そこで美神の頭に見えてきた物、それは若い男が2人と1人の女性。男の2人のうちの一人は赤井忠助であろう。もう一人の男はどこか暗そうな男。女性はまあまあの美人である。
「美神さん、見えますか?」
「あんた忠助さん?」
「ええ、これからあの『黒い』男の誕生を見せます。ただ、見るに耐えないことによってあの男は誕生しました。それだけは先に覚えて置いてください。」
「えっ、ちょっとどういうこと。」
忠助のことばが聞こえた直後3人が話し始めた。
「なんだ、ヤッパお前例の研究あきらめねえのか?」
「当たり前だろ、何があっても俺はあれを実現してみせる、それにシズミも手伝ってくれるしな。」
「なんだお前もこの計画に乗るのか?」
「ええ、この計画が成功すれば人間は太古に失われた能力だって取り戻せるかもしれないのよ。」
「太古の能力?どんなのがあるんだ?」
「まだ完全には解ってないわ、でも現代にGSという特殊能力をつかえる人間がいるんですもの。その昔の人間は下手をすれば空だって飛べたかもしれないのよ。」
「んなあほな。」
「無駄だよ、こいつは昔から目の前にあるものしか信じない男だ、夢が無いんだよ。」
「そんな夢なら無いほうがおれはいいけどな。まっ研究がんばってくれ。」
それから数ヵ月後


「くそっ、また失敗だ。やはりアドレナリンを外部から強制的に放出させて能を活性化させて過去の力を取り戻すことは無理か・・・。くそっ。」
「落ち着いて、失敗したならまたやりなおせばいいじゃない。私ちょとお茶の買出しに行って来るね。」
男にはシズミの声も届いてなかった。
「やはり、小動物じゃだめだ。こいつらは昔から何も変わっていない。姿、形波変われど基本は一緒だ。やはり人間で実験しなければ・・・」
「能を傷つけずに人間の機能だけをとめることはいまここの設備では不可能なら殺してすぐに能だけを移植すればいい。脳を二つじかに直結できれば何か得られるかもしれない。もし得られなければ人にはそんな能力が無いということだ。」
彼は銃刀法違反だがひそかに隠しておいたショットガンを取り出した。
「な、なにやってるの零次!?そ、そんな物どこから。」
「ああ、実は人間の能力を引き出すためにはやはり人間同士の脳を直結させて見なければだめだということが解ったんだよ。」
「で、いまから実験体を探しに行くのさ。」
「そ、そんなこと許されるわけないじゃない。もし本気なら警察に言うわよ。」
「一つ言って置く、俺は本気だ、それにたった今いい脳のサンプルを見つけた。むやみに人を殺さなくてすむぞ、クックックッ。」
「零次、冗談よね・・・、ねえ・・・」
「さようなら君はいや君の脳は俺と一緒に超人に生まれ変わるんだ。」
「いやーーーー。」
ドキューン
まるで時間の流れが遅くなっていくようだった。零次と呼ばれた男がうったショットガンの玉はシズミという女性にあたりめり込む。そして彼女の体を貫く。
とたん彼女は支えを失ったように前に倒れこむ。倒れた彼女には血の気はなく、玉が貫通した所から赤い液体が周りに広がった。
その後は正に惨劇。零次はそのままシズミの能をその場で取りだし自分に麻酔もかけずに脳の移植を始めた。
零次は生身で激痛に耐え自分の脳とシズミの能を神経同士をくっつけた。約2時間もの間研究室には血とうめき声がこだました。
「かはっ、はははは。大成功だ、今までわからなかった感覚が手に取るように解るぞ。さて俺の研究を馬鹿にしてた奴の所にでも遊びに行くかな。」
このとき零次の体の周りは何処と無く『黒かった』。そして零次は研究所から消えた。





そのとき俺は自分の家にいた。すると零次が何の物音も立てずに俺の後ろにいた。零次は何処か笑いながらそれでいて顔に表情と思える物は無かった。
「やあ、忠助。成功したよ。」
「成功ってお前、前に言ってたあの人間の元々持っていた力のことか?」
「ああ、ただ代償は大きかったけどね・・・」
「!!、お前まさか・・・」
「そうさ、今の俺はもう零次じゃない、人間というのかも怪しいな、なんせ能が二つある人間なんて早々いないだろうしね。」
「おまえ、シズミを殺したのか?」
「殺した、縁起の悪いこと言うなよ、彼女は俺の研究材料でしかなかったのさ。いつかはこうなった。」
「てめぇ・・・」
「ああ、そうか君は彼女が好きだったんだっけ、わるいね。彼女は生物上死んじゃったんだ。」
「てめぇが殺したんだろうが―――!」
忠助は手から霊波刀を出して切りかかった。
「この狂った殺人者がぁー!」
霊波刀は確かに零次だったものにあたる機動をそっていた。だがあたる寸前そいつは消えた。
「なっ!?」
「今の俺にはこんなこともできるんだよ、忠助。」
男は家の近くのがけにいた。
「テレポーテーションか。確かに人間は太古にはいまより優れた力があったのかもな。」
「へえやっぱり君も目の前にでれば信じるんだ。まあ身をもって体験してよ。きっと逝けるから。」
「ぐわっ、な、なんだこりゃ、体がうごかねぇ。てめぇ、何しやがった。」
「なにもただこの『黒』にたよって力を放出しただけだよ。まあ君は前々からウザかったから。じゃね。」
「くそったれが、チクショーゥ。覚えてやが・・・れ・・・・・・」
翌日2つの死体が発見される。一つはある研究所の研究室に能の取り除かれた胸をショットガンで打たれた女性の遺体。もう一つは何処にも外傷がなく心臓発作でもないのに体はいたって正常なのに死体と化している男の死体。
結局犯人は見つからずこの事件は警察では犯人を突き止められず迷宮入りとなった。












「之が・・・」
「そう之があの『黒い』男の正体です。とにかく今いえることはあの黒い霧のような物が以上に増えたら逃げてください。俺みたいになってしまいます。くっ・・・」
「なに、どうしたの。」
「俺は零体の霊力のほぼすべてを記憶の維持に回しているせいで長時間零体を維持できないんです。それにあのとき忠夫の体を借りて霊波砲なんか撃ったから余計に・・・とりあえず今は奴に接触したら逃げてください、正面から戦ったら勝ち目はありません・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ちょっと、じゃあどうやってこんな化け物倒すのよ?」
と辺りが記憶の世界から元に戻った。
「どうやら零体の維持の限界が来た見たみたいね。」
「美神さん、こんな依頼うけちゃってどうするんですか?」
「とりあえず、彼が意識を回復して表に出てこれるまではやりあわないほうがいいわね。」
「非常警報、非常警報。」
「!どうしたの人口幽霊1号?」
「何者かが侵入してきました。進入経路は不明。唐突に建物の中に現れました。」
「やばい、もう居場所がばれた。」
「おキヌちゃん逃げるわよ。」
「よ、横島さんは?」
「つれてかなきゃこいつのバンダナに宿ってる忠助さんからギャラもらえないでしょ。」




美神達は中世からガメてきたカオスフライヤー2号にのって脱出した。事務所からそう遠くないばしょで
                       ドォォォン!
激しい爆音が聞こえた。そして突風が辺りを吹き荒らした。
突風は美神たちのいる所まで難なく吹き荒れてきた。
「ぜ、全速力〜!」
カオスフライヤー2号の持てる力をすべて出して美神達は空を疾走した。
たが、次の瞬間には突風にあおられていた。
「ちくしょ〜、壊れた部品の代わりに安いもん付けとくんじゃなかった〜。」
元々カオスが作った物、そんな物に安値の部品をつけた結果である。
美神達は空に投げ出される形で落ちていった。

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