ザ・グレート・展開予測ショー

ふたつの空から〜むっつめ〜


投稿者名:まさのりん
投稿日時:(03/ 5/28)


皆が唖然とする中、数人のGSが弾ける様に動き出す。


「いくぜ!デカブツ!!」
雪ノ条が、魔装術を展開し、オロチにつっこんでいく。
「いきます!」
ピートが、雪ノ条に続く。
「援護は任せんシャイ!!」
タイガーが虎の姿になり、力を解放していく。

「ピート、初っ端からと飛ばしていくぞ!!」
俺はそう叫ぶと、すぐさま新型を展開する
「はああああ!!」バシュウッッ
背中から悪魔を思わせる翼が飛び出てくる。
さらに、スーツのようだった鎧の上に必要箇所――腕・胸・肩・腰・膝下・頭――に新しい装甲が身につけられる。
その姿は、某女神の戦士の鎧を連想させる。少し悪魔チックなのは、俺のイメージなので仕方が無い。


これは、以前横島と話している時に出てきた案を、自分で試行錯誤の上に練りだしたものだ。
魔装術は、己の潜在能力ひきだし、それを鎧として体の外側覆うことで、霊的存在に近づけ肉体的リミッターを外して能力を上げる技だ。
・・・・・・・・・・と、猿(老師)がいっていた。
横島と議論していて浮かんできたことは
<潜在能力を引き出して使いこなすのが魔装術、ならその潜在能力をさらに、練り上げたなら>というものだった。
そして、できたのがこれだ。
魔装術の装甲から、さらに魔装術を練り上げた【重魔装甲】というものだ。


俺は、自分の体を加速させ音速を超えるスピードでデカブツにつっこむ。
少し無謀のような気もするが、後ろの二人が援護してくれるから気にしない。
するとデカブツの首の一つがこちらに向けて口から霊波砲を撃ってきやがった。
それでも正面から突っ込む!!
はじめは、俺のほうが押していたが逆に押し返され始める。
「っっっく!威力が全然おちやがらねえ!!」
突然ふっと軽くなる。
俺の眼前に光ってもやもやしたものが現れる。
・・・ピーとだ。


「雪ノ条!このまま押し切れ!!」
僕と雪ノ条の盾になるように、自分の体半分を霧に変えて覆う。
霧の粒子に、霊力を宿らせてあるから霊波を防いでいる。
それだけじゃ防げないのだが、タイガーが精神感応の要領で、僕と雪ノ条を霊力でコーティングし、反射力を格段に上げてくれている。
ちらりと横を見ると、さっきまでおされ気味だった雪ノ条も勢いを取り戻している。
「僕たちの方が押している、いけるぞ!!」


「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」
ボンッ!!!

ピートと雪ノ条の体当たりがオロチの右目周辺を吹き飛ばす。
「やったか」「どうだ」
二人は、他のオロチの首を警戒しながら臨戦態勢をとりつつ距離をとる。
オロチは痛みに絶叫をを上げてのた打ち回る。

他の首はその素振りを見せない。
その首一つ一つが独立しているのだろうか。
 
「雪ノ条、チャンスだ!止めを刺すぞ!」
「おう!」
二人は、今度は左右から攻撃を仕掛ける。
「これで、首一つ目だ!!」
『「まだじゃ!ふたりとも!!」』
攻撃を仕掛ける直前タイガーの声が、耳と頭―精神感応をしていたから―に響く。
「「!?」」
次の瞬間、吹き飛ばした部分が一気に再生する。
オロチは首を振り回しピートと雪ノ条を弾き飛ばす。
「ぐ!!」「がっ!!」
二人ともとっさにガードしたが、タイガーの一声が無ければ、もろに食らっていただろう。

『助かったぜタイガー』
『けど、あの傷をあんな速度で回復させるなんて。』
ピートさんと雪ノ条の声が頭に響く。
「オロチ族は驚異的な再生能力があるんじゃー。二人とも気をつけてくんシャイ」
『にしてもあれは異常だぞ』
『多分、周りの霊素を吸い込んでいるんじゃないか?』
「!!きっとそうですジャー。」
わっしは、周りにも気配を巡らせる。
「この結界のなかには、集められた霊素が渦を巻くくらい満ちとる!!」
ピートさんは、オロチの放つ霊波を避けながらこちらに話しかけてくる。
『どうする!このままじゃ!ぐぁ!!』
「大丈夫ですかい、ピートさん!」
『ああ、かすっただけだ。』


わっしも、覚悟を決めるケン!!
「ワッシも、ワッシも本気を出しますケン」
『タイガー!!』
『お前人前で、変身なんかしたらやべえだろーが!!』
「それでも、いいんジャー!!どうせこれで勝てなかったら死にますケンノー。それなら、やるだけやってやりますケン!!」
『『・・・・・』』

ワッシは精神を集中させる。

ワッシが能力を使う時、外見を虎にみせるのは、意図的なものではなく本能的なものなんジャ。
ワッシは、妙神山での修行中、先祖に妖獣がいることがわかったんジャ。
大分薄まってきてはいるが、それでも力を使う時内面から影響が出てくる。
んで、ある時一定以上力を使うと体が変質したんジャ。
専門的に、ライカンスロープというらしいジャ。(シロさんやタマモさんとは違いますケン)
これを知っているのは、ピートさんと雪ノ条・老師・小竜姫様そしてパピリオさん位ジャろうか。
・・・・一文字さんにもエミさんにもみせとらん。
でもいいんジャ。やるだけやって、
「後悔するのは終わってからですケン!!」


「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
タイガーの体が輝き獣の姿あらわれる。
虎に似たいでたちの獣。
体毛が、放電し青白く見える。


『さあ、いきますけん!』
タイガーの決意に、二人が答える。
『ああ、再生能力がすごいのなら』
『再生できなくなるまで、徹底的にやってやらぁ!!』



たった三人で、首一本まかされた。
恐らく実力では、現GS界最高ランクのSSクラスのも匹敵する三人が、激戦を始める。









一方










「い〜〜〜〜〜〜〜〜や〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
『ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜す』×12
「ちょっと冥子!おちついて〜〜〜!!」
「き〜〜〜〜〜も〜〜〜〜〜ち〜~〜〜わ〜〜〜〜〜る〜〜〜〜〜い〜〜〜〜〜〜〜」
「ちょっと、いい加減落ち着くワケ!!」
「ぎゃあああああああああああ」
「ああ!!渡辺がーーーー!!」
「しっかりしろーーーーーーーーっふぐ」
「遠藤小隊ちょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」



本体である第一部隊はすでに、ピンチに陥っていた。

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