とら、トラ、虎!24) 試験5 アンVS結界少女!
投稿者名:ヴァージニア
投稿日時:(03/ 5/20)
≪ それでは1回戦最後の試合をはじめます!
7番コート第8試合! アン・ヘルシング VS 聖 聖羅(ひじりせいら)!! ≫
「 ・・・・・・・・・・・・なんで 」
「 聖羅おねーさま・・・・・・・・・・ 」
アンと聖羅はお互いの顔をボーッと眺めていた。
聖羅は六道女学院3年D組(原作では1年D組)の黒の法衣を着て十字架の首飾りを身に着けたショートカットの少女のことです。
彼女は非武装結界を初めとし、守りに関しては六女最強なのだが、結界に頼りすぎたことが仇となり、去年の試験は1回戦で敗退した。
4月からはおキヌの紹介で、ピートが抜けた後入れ替わるように唐巣神父の弟子になったのである。
▲客席▲
「 なんでこう、1回戦から知り合い同士の戦いが続くんだ? 」
「 いや、今回は違うんやない? 」
「 ええ、2人とも唐巣神父の弟子、1人は予定。 そして唐巣神父は今回、1回戦の組合せ抽選を行った審判長! 」
一文字の質問に、聖羅と同じクラスの洋子と春華が答える。
▼結界外▼
「「 唐巣神父!! 」」
聖羅とアンが、唐巣神父の所に詰めよる。
「 神父! あなた、ご自分の弟子同士を戦わせるおつもりですの!? 」
「 教会をめちゃくちゃにしたこと、まだ怒っているのね! 」
「 い、いやー私はそんなつもりは・・・・・・むしろ2人が戦わないように願っていたのだが。(汗) 」
「 そういえば、先生はあまりくじ運よくないんですよね。
今年のお年玉年賀はがきも1枚も当たらなかったし、
当たりつきのアイスも、一度も当たったことがないって言ってましたし・・・・ 」
《 確かにあんまり幸運そうにはみえないわね・・・・(汗) 》
ピートが愛子に語る。
「 はあ、決まったことは仕方ありませんわ。
戦いましょう。 ヘルシング教授の子孫のあなたの力を見せてもらいますわ。 」
「 わかったわ! 」
▼結界内▼
2人は結界の中に入り、聖職者同士の戦いをはじめた。
聖羅は聖書を片手にし、唐巣直伝の精霊の力を借りた攻撃と、相手の力を無効にする“非武装結界”を駆使して戦い、
アンは対吸血鬼マシン、フルアーマー(全身鎧)の“イージス・スーツ ダビデ号”を装着し、額・盾・槍の3ヶ所から聖なる光を放って
攻撃した。
『 はあっはあっ・・・・・・このコ、強いですわ・・・ならば! 』
『 はあっはあっ・・・・・・さ、さすが、唐巣神父の弟子ね! 』
聖羅は聖書をひろげて、胸の十字架を手にした!
キィイイイイイン
「 草よ木よ 我が共なる精霊たちよ!! 我に力を与えたまえ!! アーメン!!! 」
カッ‐‐ ドゴオオ―――――――ン
「 キャアーッ!! 」
聖羅の唐巣直伝の精霊攻撃が、アンにヒットする!
▲客席▲
「 聖さん、去年までとはくらべものになんないくらい強くなってるわ。」
「 以前は守ってばっかりでしたのに・・。 」
聖羅の強さに感心する仙香と弓。
「 半年間、唐巣神父に戦い方をみっちりと教えてもらってたからね。
防御に関しては六女最強だもの。 その聖羅が攻撃技を覚えたら、まさに“無敵の盾(イージス)”!! 」
「 あのコも結構やるようやけど、さすがにここでキャリアの差がでたな。」
聖羅と同じクラスの春華と洋子が聖羅の勝利を確信していた。
▼結界内▼
はあはあっ
『 ピートおにーさまの見ている前で、負ける訳にはいかないわ!
こうなったら奥の手よ!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いでよ、ゴリアテ号!!!!! 』
ずど―――――――んっ
試験会場の壁をぶち破り、結界の中に高さ3メートルの巨大マシン“ゴリアテ号”が入ってきた!
「 行くわよっ!! ゴリアテ!! 目標は聖 聖羅!! 」
いきなり現れた巨大ロボに、あせる聖羅。
「 ちょ、ちょっと待ってよ!! 武器は1人1つのはずですわよ! 」
「 “ダビデ号”と“ゴリアテ号”は本来2体で1つ!
ちゃんと使用許可はとってるわよ! 更に自動操縦も可能なんだから!! 」
▲客席▲
「 おいこらまて。 じゃああの時、俺がゴリアテ号に乗る必要なかったんじゃ・・? 」
「 よ、横島さん、あまり深く考えないほうが・・! 」
横島をなだめる小鳩。
▼結界内▼
「 行くわよ、ゴリアテ!! ミサイル発射用意 !! 」
がっちょん!
ゴリアテの腹が開きミサイルがでてくる!
「 なによそれー!! 違反じゃないのー!? 」
「 私の霊力を攻撃力に変換した立派な武器よ!! 日本人がよく使うお札と変わらないわ!!
ふふふふっ
痛いのは最初だけよ★ すぐに楽にしてあげるわ、おねーさま★ 」
ひーっ
『 最初はかわいい後輩ができるんだと思ったんですけど、このコひょっとしてとんでもなくアブナイコ!? 』
「 発射ー!! 」 <<ドンッ!>> 「 ほんとに撃ちましたわこのコ!! 」
ドゴ――――――――――――――ン
▲客席▲
《 ・・・・・・ひょっとしてまたとりつかれてんじゃないの? 》
「 いや、もともとああいうコなんでしょ? さすが、マッド・サイエンティストの子孫ね。 」
愛子と弓が話すそばで、顔面から大量の汗を流すピート。
だらだらだら
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 」 「 ピィートォ、大丈夫〜? 顔色悪いわよ。」
ピートにまとわりつくエミの横では、タイガーがうらめしそうな顔をしていた。
▼結界内▼
聖羅はゴリアテ号のミサイル攻撃をかろうじて防御した!
「 く! 今ので結界の紙がほとんど焼かれてしまいましたわ。 もう一度今のをくらったら――― 」
「 第二撃用意!! 」
「 ひいっ! 」
「 私は負けない!! 反則負けなんかにはならなくてよ!!
ヘルシング家の名誉をかけ、この聖戦に勝利してみせるわ!! 」
ピピーッ
≪ ヘルシング選手 反則負け!! ≫
だあっ =☆
こけるアン。
≪ ああーっと、またも反則負けです!! 本日3度目!! 今度はいったい何の反則でしょう? ≫
「 どういうことよ! ちゃんと使用許可はとってるはずよ! 」
≪ ちょっと君、あれを見なさい! ≫
審判の指差す先に、先ほどゴリアテ号がぶち破った壁のあとがあった。
≪ ヘルシング選手の行為は“公共物破損”です!! ≫
だあああっ =☆
全員こける。
ハイホー♪ハイホー♪
≪ これは試合と全く関係ない所で勝敗が決まってしまったー!!
警官隊が少女A(16)を現行犯逮捕します。 ゴリアテ号は証拠として押収されるよーです。
まことに残念です。 カオス選手に続き、本日2人目の逮捕者がでてしまいました。 ≫
「 嘘よー!! だって前に学校や教会を壊しても何もいわれなかったもん!! 」
「 アン君、きみね・・・・。(汗)」
あ然とする唐巣。
「 あ、あのコとこれから一緒に修行するんですの・・・・? 」
ぼーぜんとする聖羅。
▲客席▲
《 GSになる前に、まず常識を教えておいたほうがいいんじゃない? 》
「 そ、そうですね・・・・・・。 」
顔面蒼白のピートだった。
・・・・・・・・こうして、波瀾の資格試験1日目が終了した。
[ 1回戦突破者 : タイガー・おキヌ・早苗・水樹・聖羅 ]
◆
■魔法料理 魔鈴■
GS資格試験1日目終了後、タイガー達は魔鈴の店で夕食をとっていた。
わいわいがやがや
貧 「 こらうまい! こらうまい! 」
シロ 「 あ、それは拙者の肉でござる! 」
魔鈴 「 みなさん、どんどん食べてくださいね〜! 明日はもっとすごい料理を作りますからね! 」
弓 「 氷室さん、1回戦初勝利おめでとう! 」
一文字 「 明日もこの調子で頑張れよ! 」
おキヌ 「 はい! 」
横島 「 ねねえキミ、かわいいね! 携帯の番号教えて!! 」
聖羅 「 あなたまた・・・ちょっと近づかないでもらえます! 」
洋子 「 聖羅、お気に入りやな。(笑) 」
エミ 「 あれ、ピートは? 」
小鳩 「 アンちゃんの身元を引き取りにいったわよ。 唐巣神父さんが寝込んじゃったみたいですから。 」
西条 「 メゾピアノとヘルシング嬢のダブルショックだったからね。 」
美神 「 ま、ピートも若いコのほうがいいんじゃない? 」
エミ 「 令子! あんたが言うワケ!?(怒) 」
喧喧とする美神とエミであった。
ぱぱぱぱーん ぱーぱーぱっぱぱーーー♪
店の奥では、メゾピーピアノを弾いており、その隣りのテーブルでは、早苗・愛子・タイガーが座っていた。
「 ・・・・・・なんでおめさここでピアノ弾いてるだ? 」
《 こちらにいる間、魔鈴君にご厄介になってるのさ。 》
《 あなた、学校妖怪なら学校にいなさいよ! 》
「 それにしても、魔鈴サンとはいつ知り合ったんジャ? 」
タイガーの質問にメゾピーは早苗に問い返す。
《 知りたいかね? 早苗クン。 》
「 んや、ちっとも。 」
《 そう、あれは魔鈴クンが17歳の頃、とある高校の音楽室にやってきた僕は、いつも通りピアノを弾いて――― 》
「 あ、おキヌちゃ〜ん! 」
《 あ、ちょっと・・・・(汗) 》
早苗はおキヌたちの元へといってしまった。
《 ふふふっ、嫌われてるわね、完全に。 》
《 ガッテム! なぜだ!? なぜ僕をさけるんだ早苗クン!! 》
「 そりゃあれだけ嫌がらせしたらノー・・・(汗) 」
《 ・・・で、魔鈴さんとはどうやって知り合ったの? 》
《 <ピンッ!> ひょっとして愛子クン、ジェラシーかい? 》
《 <かあっ> 誰がジェラシーよ!! 》
《 いやーははは! もてる男は辛いものだね! 》
《 聞いちゃいないし―!(怒) だいたいあなたは人にくだらない迷惑をかけすぎなのよ!
しかもやることがセコイ! 同じ学校妖怪として恥ずかしい限りだわ! 》
《 愛子クン・・・・・・そんなに褒めないでくれたまえ♪ 》
《 褒めてなーい! 人の言うこと聞け!! 》
『 なんか愛子サンがここまで怒るのも珍しいノー。
つーかメゾピーは人を怒らせる才能があるような・・・ワシ、ちょっと怖いから席離れよう・・・ 』
宴はさらに続く・・・
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今までの
コメント:
- 反則負けかぁ…
けど二人のバトル結構面白かったッス
アン、 頑張れ、 来年があるさ!!!
さ〜て2回戦はどうなるのかな?
楽しみ、 楽しみっと (K.H. Fan)
- ■24話 後書き■
これにて1回戦終了です。
3回も反則ネタを持ってきたのはしつこかったかもしれませんが、
とりあえず1回戦は面白くしようとしたので、こういう形をとりました。
追伸:「煩悩の部屋」にて私が描いた3枚目の絵、アン・ヘルシングのイラストが掲載されました!
今回は原作での雰囲気を表に出してみました。 「ゴリアテ」こと横島もいます。(笑)
アンの顔は兜で半分隠れてしまいましたが、ついでに見ていただけると幸いです。 (ヴァージニア)
- やったぁ!!!
後書きの前に感想書いたぞー
俊足タイピングとリーディングや!!! (K.H. Fan)
- △K.H. Fanさんへ
2回戦からは多少雰囲気が変わりますが、次回は水樹の去年の2回戦の様子を、回想として書いています。
またも懐かしいキャラが登場しますので、楽しみに明日をお待ちください。
追伸 : それと更新は今の所、毎日夜7〜9時頃に1話ずつ行っています。 そろそろ1日1話ペースも
厳しくなってきましたが、もうしばらくはこのペースで話を進めていきたいと思っております。
更新ペースを変更する時は前もって連絡したいと思いますので、
今後もタイガーを中心といたマイナーキャラの活躍にご期待ください。 (ヴァージニア)
- △さすがですね、K.H. Fanさん。 更新後わずか10分足らずの間に・・・すごいです!
こんなにいち早く読んでいただき、嬉しい悲鳴を上げているところです♪
上記にて、ある程度の更新ペースも表記しましたので、これを目安にまた最速で読んでいただけることを願っています。 (ヴァージニア)
- このGS試験は前代未聞のことばかり起こっているようですね。
これは目が離せません。 (キリランシェロ)
- △キリランシェロさんへ
はい、前代未聞のことばかり起こさせています。
振りかえればおキヌの試合以外、みな反則負けですしね。
次回も思わぬキャラが登場しますので、楽しみにしていただけると嬉しいです。 (ヴァージニア)
- あ!ヘルシングさんが負けちゃった(笑
そういえばゴリアテ・・なつかしいです〜もう一回コミックスを読み返しちゃいました。
さて・・これからそうなるんでしょう2回戦も目がはなせません。
投稿おつかれさまでした〜 (かぜあめ)
- △かぜあめさんへ
ヘルシング嬢を応援してくださった方々には謝らないといけませんね。
せっかく登場したのに連行させちゃって・・・ 今後彼女の出番はちょっと少なめなのですが、
これは何らかの形で再び彼女にも主役クラスの話を持ってこないといけませんね。
ちなみにタイガーは原作で教室を爆発された後、あの話の中では登場しませんでしたので、入院したものと考えてます。
・・ていうより、あれでは死者が出てもおかしくない規模でしたけどね。(原作15巻P105参照) (ヴァージニア)
- アン・ヘルシングも一発使い捨てキャラだったからなぁ…
でも、彼女の起した爆発で死者は出ていないでしょう。だって、タイガーや横島のクラスメート達なんですよ? (MAGIふぁ)
- △MAGIふぁさんへ
そ、そうですよね! 表現方法を間違っていました!
それぐらい大きな爆発だったということを表現したかったのです。
ただあのシーンなら、最後のオチとして、タイガーの入院シーンを出させるのもアリなんじゃないかと思い、記入した次第です。 原作のタイガーの場合、出番がないことよりも、オチとして使われたほうがまだ救われるような気がしましたから・・・
アンも使い捨てキャラではなく、あの後も登場し続けてほしかったものですね。 (ヴァージニア)
- むかーし、僕が暖めてたストーリーで、
ヘルシング1世と、カオスが英国でがんばるちゅーのを
考えたことがあってね。
うん。
思い出しました。
ごめんなさい。 (トンプソン)
- △トンプソンさんへ
いえいえ! なるほど! そういったつながりもありましたね!
へルシング一家とカオス、そしてピートやブラドーといった吸血鬼。
これらのヨーロッパ系キャラのお話も面白そうです。 もし、機会があれば是非みたいですね♪ (ヴァージニア)
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