とら、トラ、虎!23) 試験4 早苗VSメゾピアノ!
投稿者名:ヴァージニア
投稿日時:(03/ 5/19)
1回戦、結界内で氷室早苗対学校妖怪メゾピアノ(通称メゾピー)の試合が始まった!
メゾピアノはタキシードを着てバラをくわえており、持ち込んだ巨大なグランドピアノで演奏を始めた!
ぱ・ぱ・ぱらっぱーぱ・ぱ・ぱ・ぱーらん♪
ピシィッ
「 うっ!? う、動かねえだ! 」
≪ ああーっと! メゾピアノ選手がピアノを弾いた途端、氷室選手の動きが止まったー! ≫
≪ 音よ! ピアノの音に魔力をのせているんだわ! ≫
解説の美神が答える。
《 どーだね早苗クン! 僕の演奏は!! 》
「 うぐ・・・・・・動け・・・・・・! 」
必死に動こうとする早苗だが、動けずにいた。
一方で、別の結界内で試合をしていた受験者達にも影響していた。
ぷぅわらっぱ・ぱ・ぱらっ ぱーらっぱらっぱん♪
「 なんなのよこの演奏ー! 」
「 音が気になって心理攻撃に集中できないわ! 」
≪ なんと、メゾピアノ選手の弾くピアノの音で、ほかの選手にまで影響をおよぼしています! ≫
≪ 霊波は結界で他の舞台までは届いてないけど、音だけは聞こえちゃうからね! ≫
ぱぱぱぱぱあ〜ん♪ ぱーぱぱぱぱーん ぱぱぱぱーんぱーん♪ どぅぱぱぱ〜ん♪
「 うぐぐぐっ! こったら奴に負けたら、一生の恥だ!! 」
《 わはははははっ! さあ、これで僕がピアノを弾いている限り、キミは一歩も動けまい! 》
そのセリフに、客席にいた愛子とピートが気づいた。
《 あれ? てことは、逆にピアノを弾いている限り、メゾピアノも攻撃できないってことじゃない? 》
「 そういえばそうだ! メゾピアノもピアノを弾いてる限り、両手がふさがってる状態なんだ!! 」
《 フッ、さすが愛子クン! その通りだ! 》
《 自慢して言うことかっ!! 》
ぱっぱーらっ ぱーらっ ぱらっぱ〜ん♪
「 くっ! ところでおめえ、なにか攻撃技もってるんべか? 」
《 ない。 》
「 は!? 」
《 僕はピアニストだよ。 誰かを傷つけるなんて、そんな野蛮なことできるわけないじゃないか。 》
ぐぎぎぎぎっ!
「 お、おめさやる気あるんか〜! 」
《 いいではないか。 しばらく僕のコンサートを楽しんでくれたまえ。
僕は別に勝負にこだわっているわけではない。
ただGSになるキミ達に、素敵な演奏をプレゼントしているだけなのさ。 》
「 ・・・・・・とんだありがたメーワクだべ。 」
《 僕はキミのために、何十時間だって弾いてあげるよ!
マイ・シスター! 今宵はオールナイトオーケストラだ!! ふははははははははははは!! 》
「 このアホンダラ・・・・・・! 」
ピピーッ
≪ 勝者 氷室早苗!! ≫
≪ おーっと、唐突に審判が勝負を決してしまった――! ≫
《 待ちたまえ! まだ演奏中ではないか! 》 (「試合中だろ!」by一文字)
≪ えーただいまの勝敗について説明します。
基本的に、勝敗を決するには相手を倒すか、ギブアップさせるかのどちらかです。
しかしメゾピアノ選手は、戦う気どころか資格を取る気もありません!
更にこのまま演奏を続けてもらっては、他の選手の試合の妨害になります!
よって、“試合放棄”に“業務妨害”とみなし、氷室早苗選手の勝ちとします! ≫
≪ これは珍しい!! “業務妨害”で勝敗が決まった――!! ≫
《 そうか・・・・・・フッ、天才はいつの世も認められるものではないんだね。 》
「 どう解釈したらそうなるだ?(汗) 」
「 私達GS審査会が認めたことはいったい・・・・ 」 「 唐巣神父! お気をたしかに! 」
ショックを受ける唐巣と、唐巣を支える弟子の聖羅。
▲客席▲
《 ・・・・・・そりゃ戦う所、一度も見たことないはずだわ。(汗) 》
「 メゾピアノ、全然変わってない・・・・結局ピアノを弾くだけの妖怪だったんですね。(汗) 」
《 ていうかあれでよく1次試験受かったわね。 》
あきれる愛子とピート。
とそこに水樹が、2年の時まで六女で同じクラスだった仙香や亜美、そしてピートや愛子達の座ってる席の前に走ってくる。
「 仙香ー!! 亜美ー!! 私勝ったよー!! 」
「 え? 水樹試合してたの? 」
「 え? もしかして見てなかったの? ]
「 あ、いやあ・・・・・・ははは。 」 「 ・・・・すまんな。 」
ごまかす仙香と謝る亜美。
がーんがーん
「 うっ・・・なによなによーーっ!! 仙香と亜美のばかーーー!!! うわーーーーん!!! 」
どんっ
「 み、水樹サン!? 」
水樹はタイガーにぶつかったあと、泣きながら走っていってしまった。
「 ま、待ってよ水樹ー!! 」
おいかける仙香と亜美。
「 不憫な・・・・・・。 」
「 メゾピアノの音楽が気になって、試合はほとんどみてあげれなかったですからね。 」
一文字とピートが哀れむ。
するとピートの後ろから、金髪ショートカットの少女が抱きついてきた。
だきっ
「 じゃ、私の試合はちゃんとみてね☆ 」
「 えっ!? 」
「 きみは・・・・・・! 」
「 えへっ! ピートおにーさま☆ 」
《 アン・ヘルシング!! 》 (15巻参照)
「 誰? 」
《 アン・ヘルシング・・ 19世紀末にドラキュラを退治した科学者、
【ヴァン・ヘルシング】のひ孫よ。 ・・・・って、なんだか今日は知ってる人によく会うわね。 》
一文字の質問に愛子が答える。
「 あの有名なバンパイアハンターの!? 」
驚く弓。 その横で嫌そうな顔をしている愛子とタイガーに気づく。
「 あなたたち、なんで嫌そうな顔してるの? 」
《 このコのせいで学校壊されるし・・・・ 》
「 ワシ、その爆発で1週間入院したんジャ・・・・。 」
「 俺はいいように操られた思い出しかないぞ。 だが! 」
「 だが? 」
「 うん、色っぽく育った! あと2年もすれば美神さん並に――― 」 「 なんの話ですか! 」
横島につっこむおキヌ。
「 そのバンパイアハンターの子孫が、なんで吸血鬼のあなたに抱きついているんです? 」
「 それはまあ、いろいろあって・・・ 」
アンは、ピートから離れた。
ぺこり
「 はじめまして。 ピートおにーさまのお友達ですね。 許嫁のアンです、どうぞよろしくー! 」
ざわっ
「「「 い、いいなずけー!? 」」」
「 本当なのか、ピートさん!? 」
一文字がピートに訪ねた。
「 嘘に決まってるでしょう!!
だいたい僕の父は、カオスさんによって、700年以上封印されてたんですよ!
そんな約束できるわけないじゃないですか! 」
「 ひどーい! お兄ちゃん、小さい頃に「大きくなったらまたおいで。」って言ってくれたじゃない! 」
「 だからって、どうしてそれが許嫁って話しに―――ハッ!! 」
ずごごごご
「 ピ〜ト〜! その子、誰なワケ〜!? 」
ひいっ
「 エ、エミさん! 」
「 おたく離れなさい。 ピートは私の彼氏なワケ。 」
「 なにこのおばさん、えらそうに。 」
ぴしっ
「 !!(怒) 」 「 あああっ!! 」
キレかかるエミに、泣きそうなピート。
ひくひくっ
「 だ、誰がおばさんですって〜! 10歳も違わないじゃない! 」
「 充分じゃない! おばさん! おにーさまも若いコのほうがいいよねー☆ 」
ぷちっ
「 このガキ・・・! 」
《 2人とも、ピート君が700歳越えてるってこと、理解してるのかしら? 》
と愛子が言い、タイガーがエミをなだめる。
「 お、落ちついてクレ、エミさん!! エミさんは充分若くてお美しいですジャ!! 」
「 うっさいわね! お黙りなさい!! 」
うるうるっ
「 エ、エミさん・・・・・・。(泣)」 「 だから、諦めろって。 」
タイガーの肩に手を置く一文字。
こほん
「 ―――それで、アンちゃん、さっき試合に出るとか言ってたけど? 」
「 はい! 私も16歳になり、GS試験を受けれるようになりました。
せっかくGS資格を取るのなら、ピートおにーさまのいた、
唐巣神父さんの所で修行したいと思いまして、お父さんに頼んで日本に来たんです。 」
「 日本にはいつ? 」
「 昨日着いたばかりです。 でもまさかこんな所であえるとは思いませんでした! 」
「 てことは、聖羅とも同じ姉妹弟子になるのね。 」
聖羅と同じD組のキョンシー使い、春華が言う。
「 はい! さっき挨拶さましたが、優しそうな方でよかったです! あ、私そろそろ試合の時間なんで、いきますね! 」
「 ああ、がんばってね。 」
「 はーい☆ 」
アンは走りながらピートに手を振っていた。 それを見ていた弓は・・・
「 かわいいコですわね。 」
「 はあ、一見そうみえるんですが・・・ 」
だきっ
「 ピ〜ト〜、私っておばさんなのかな・・・ 」
エミはあまい声をだしながらピートの腕にしがみついてきた。
「 そ、そんなことないですよ! 僕からみたら、エミさんずっと若いじゃないですか!! 」
「 ほんと!? エミ・嬉しい☆ 」
ピートの首に抱きつくエミ。
「 これが私達の師匠・・・・・・「エミ、嬉しい☆」って。(汗) 」
「 おねーさま、いつものワイルドさはどこへ・・・ 」
今はエミの助手となった、春華と仙香。 仙香はいつのまにか水樹を連れて戻ってきていた。
がんがんがんがん
「 ちくしょー! なんだかとってもちくしょ〜〜〜!! なんでピートばっかりーーー!!
しかも今回タイガーまでもがなんだか知らんがモテとるし〜〜〜!! 」
「 横島先生! 頭を柱にぶつけるのはやめるでござる!! 」
「 ・・・・ナンパ全滅したのね。 」
と、シロとタマモ。
「 エミさん・・・・ 」 「 ったく、おめーはいつまでウジウジしてんだよ! 」
泣くタイガーにいらつく一文字だった。
≪ それでは1回戦最後の試合をはじめます! 7番コート第8試合! アン・ヘルシング VS 聖 聖羅 !! ≫
「「「「「 え? 」」」」」
一方で試合を終えたメゾピーと早苗は・・・・
《 というわけで早苗クン、初勝利おめでとう。 どうだい? この後僕の演奏の続きでも――― 》
「 却下!! 」
【9.0KB】
今までの
コメント:
- ■23話 後書き■
やっぱりみなさん詳しいですね。 桜華さん、かぜあめさん、見事正解です!
20話ラストの重装備少女は、アン・ヘルシングのことです!
原作で14・5歳だと設定すれば、この時点では16・7歳。 というわけで、この資格試験に登場させました。 (ヴァージニア)
- メゾピー一体何しに来たんや・・・
まあ、それは置いといて・・・
原作をまた手にして読みたくなってきました。
別の意味でピートを巡る三角関係の結末も見てみたいというのが正直なところです。
タイガー主役の話ですからこの希望は聞き流してくれても結構です。
次回もがんばってください。 (キリランシェロ)
- キリランシェロさんへ
【 タイガー→エミ→ピート←アン 】 という関係の結末は、今の所完成させていません。
ですがアンを登場させた以上、このあたりの話も決着をつけたいと思っております。
かなり先の話になると思いますが、長い目で見守ってやってください。 (ヴァージニア)
- そういえば…カオス受かってなかったな…
タイガー主役でもカオスの存在を忘れてしまうなんて…
今度は若きカオスが主役でもいいんじゃ…
ま、 それは置いといて、
神父の弟子同士の対決か…気まずい雰囲気にならなければいいけど…
アン頑張れ! ピートは君を待っているぞ! (K.H. Fan)
- メゾピアノ事、
ナントカカントカテキトーナノネンピアニッシモスタコラサッサ13世グランディオーソ
の、リサイタルコンサートが
今宵始まります。
特別ゲストは、
ジェームス伝次郎!!!
ごめん。 (トンプソン)
- 何しにきたんだメゾピー!!(絶叫挨拶)
まさか、業務妨害で落ちるとは・・・前にあったのでしょうか、この落ち方。あったらすごいですが。
次回が楽しみです。 (空の助)
- △K.H. Fanさんへ
アンと聖羅の戦いは次回で思いっきり気まずくなっています。(先に更新したのでもう知ってますね♪)
カオスの話として、自分で発明した若返る薬を飲んで、若返ったカオスが活躍する・・・・
という話も面白いと思いましたが、さすがにここでは脇役として置いときますね。
機会があれば、この後のカオスの展開も考えてみたいと思います。
・・・・あ、ですがあまり期待しないでくださいね! あくまでもタイガー主役ですから! (ヴァージニア)
- △トンプソンさんへ
いえいえ! メゾピーの名前ネタありがとうございます! しっかり「13世」はいってますね!
さすがに4度目はしつこいかと思いまして、前回は早苗が止めさせました。
リサイタルには、歌手つながりとしてセイレーンも呼びたいところですね! かなりにぎやかになりそうです。
ジェームス伝次郎は、36話あたりにチョイ役として登場させる予定です。
どういう場面で登場するかは、ご想像におまかせしますね♪ (ヴァージニア)
- △空の助さんへ
楽しみにしていただけてよかったです。
メゾピーははた迷惑というイメージがあったので、業務妨害で落としてみました。
今となっては彼以上に、はた迷惑なキャラが、この「GS美神」の中にはいないような気がしてなりません。
彼はゴーイング・マイ・ウェイな妖怪ですから。(笑) (ヴァージニア)
- メゾピアノ・・・(笑
なんだか場を引っかき回すだけ引っかき回して鮮やかに消えていきましたね(爆
あ!やっぱりヘルシングさんでした。当たっててよかったです〜
キャラも増えてますます白熱ですね。次回もがんばってください。 (かぜあめ)
- △かぜあめさんへ
おめでとうございます! ヘルシング嬢正解でした!
彼女も一度しか登場しなかったので、マイナーキャラですよね! ・・・そしてメゾピアノ。
もはや彼の行動は私にも止められません。(笑) いつのまにか原作より暴走しています。
12話で彼を登場させた時点では、ほとんど忘れられていたキャラに違いなかったでしょう。
原作でたった1話しか登場しなかった彼の知名度は、これで上がったでしょうか?
もしよければ誰か、メゾピアノの話を書いていただけると嬉しいです。 個人的な希望ですけどね♪ (ヴァージニア)
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa