とら、トラ、虎!22) 試験3 戦場のピアニスト!
投稿者名:ヴァージニア
投稿日時:(03/ 5/18)
「 やったなタイガー! 1回戦突破だぜ! 」
「 い、いや、ワシほとんどなんもしとらんのじゃが。」
客席から一文字が言った。
■実況席■
≪ いやー まさか今回は薬事法違反(ドーピング)で決着がつくとは思いませんでしたねー。 ≫
≪ しかし“カタストロフ‐A”は販売禁止のはず。 いったいどこで入手したんでしょうね。 ≫
実況アナと解説の西条の後ろで、こそこそ逃げようとする厄珍に声をかける美神。
「 厄珍〜。」
「 どきいっ!! な、なにあるか、令子ちゃん!?(汗) 」
「 ウフフフフ。 今度お札買う時半額に負けてね☆ 」
「 ううっ 令子ちゃんせめて3割・・・ 」
くるっ
「 あのねー それ売ったひとー 」
「 あー わかったある! わかったある! 」
◆
▲客席▲
きょろきょろ
「 えーと、次は誰の試合だ? 」 「 あ、あそこ、氷室さん!! 」
おキヌを見つける一文字と弓。 そして応援するシロとピート。
「 おキヌちゃんがんばるでござるー!! 」 「 落ちついていこう!! 」
▼結界内▼
どきどき
『 横島さん、見ていてくださいね。 』
おキヌが客席に目をやると横島はナンパしていた。
ぴしっ!
「 よ、横島さん・・・・! 」
ぱこん!
横島が一文字に殴られる。
一文字、おキヌのほうに指をさす。
横島気づく。
横島手をふる。
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・横島さんのばか。」
≪ さあ、次の注目の試合は、声援がこれまた一段と多い、ネクロマンサーの氷室キヌ選手! ≫
≪ ごーごーおキヌちゃーん!! ≫
≪ 自分の力を信じて戦うんだ!! ≫
≪ あ、あのー美神さん西条さん、解説者がひいきじみたこと、しないでもらえます? ≫
「 よっし、やるぞー! 」
おキヌの前に大男が現れる。
≪ 相手は3年連続出場の【蛮・玄人】選手! 10巻参照! ≫
「 ひいっ!? 」
「 ふっふっふっ・・・・・・女とはツイてるぜ。
12%だ! 12%の力で勝負してやろう! せめてものハンデだ・・・! 」
「 よ、よろしく・・・・・・。 」
≪ 試合開始!! ≫
ゴゴゴゴゴゴ
「 はああ―――――っ!! 」
ピョロリイ〜〜〜ッ
『 眠りなさい!! 』
ばたっ
蛮選手倒れる。
≪ 勝者、氷室キヌ! ≫
むにゃむにゃ
「 ま・・まて・・まだ88%が・・・・・・ 」
≪ 放っておきましょう! こんなバカは相手にするだけムダです! ≫
うるっ
「 やった・・・初めて1回戦勝てた・・・! 」
≪ おキヌちゃん、よくやった!! えらいわよーーー!! ≫
≪ だから解説者がマイク使って応援しないでください!! ≫
◆
ぎゅっ
「 さて、つぎはわたすの番だべ。 」
白いはちまきを締めなおす巫女服の早苗。 水樹とおキヌが応援する。
「 早苗ねえちゃん! 頑張って! 」
「 おねえちゃん! ファイトよ! 」
≪ さて、次の試合は先ほど戦った氷室キヌの姉、氷室早苗選手の登場です。 対するは・・・・・・ ≫
フッ 「「「「「 !!?? 」」」」」
≪ なっ!? と、突然電気が消えました!! 停電でしょうか!? ≫
「 な、なんなんだべ!? 真っ暗でなんも見えねえ! 」
パッ! 1ヶ所だけ、上からスポットライトの光が落ちてくる。
そこには巨大なグランドピアノ1台と、薔薇をくわえたタキシードの男がいた。
「「 あっ!! 」」
じゃじゃじゃじゃーーーーーーーーーん♪
じゃじゃじゃじゃーーーーーーーーーん♪
ぱらりらぱらりあぱれりあー♪
ぱらりらぱらりあぱれりあー♪
ぱらららん♪ ぱらららん♪ ぱらららんっらっらーーーーん♪
じゃじゃじゃじゃーーーーーーーーーーーーん♪
・
・
・
《 ・・・・・・・・・・・・ん? 拍手がないようだね。 僕の演奏に聞きほれてしまったのかな。 》
パッ! 全ての電灯が点灯した。
ひくひくっ
「 めっ めっ めっ・・・・・・・・・ 」
《 やあ、早苗クン。 相変わらず面白い顔してるね。 》
「「「 メゾピーーーーーーー!!! 」」」
《 キミとの出会いはまさに【運命】! まさか1回戦であたってしまうとは、確立にして64分の1!
これを【運命】と呼ばずして、なんと表現しよう!! ああっ なみだがとまりませんっ。 》
客席にいた愛子が叫ぶ。
《 あ、あなたは、私と同じ学校妖怪の【メゾピアノ】!! 》
《 やあ、2年ぶりだね、愛子クン。 》
《 妖怪のあなたが、なんで試合にでてんのよ!? 》
《 フッ、バンパイアハーフのピート君もGS試験を受けたそうではないか。 》
《 ピート君は半分人間なの! だいたいあなた、そんなに強い妖怪だった!? 》
≪ それについては私が説明しよう! ≫
「 唐巣和宏審判長! 」
≪ 【メゾピアノ】こと【メゾピー】君は、確かに最下級の妖怪でした。
しかし聞く所によれば、彼は氷室君から大量に霊力を流しこまれたことにより、
霊の質が変化し、人と妖怪の霊力が混ざりあってしまったようなのです。
つまり彼は、霊的には、人と妖怪のハーフと同じ状態なんです。 ≫
「 わ、わたすのせいか? 」
《 だから言ったろ、【マイ・シスター】と。 》
≪ そしてもうひとつ、人間以外がGS試験を受けるには適性検査があります。
邪悪なものに資格をもたすわけにはいきませんからね。
その点でいえば、彼は今まで一度も人に危害を加えたことはありませんし、
数少ない、学校妖怪の教師でもあります。
以上のことにより、私達GS審査会は彼の受験を認めることとしました。 ≫
《 というわけだ。 わかってくれたかい? 》
「 ・・・・・・あうー。(汗) 」
ショックを受ける早苗。 一方、横島は・・・・
「 こらー! 原作じゃあ1話しかでとらんくせに、俺より出番が多いっちゅうのはどういうこっちゃー!! 」
《 わははははっ! ひがまないでくれたまえ横島クン。
美しいキャラとは、必然的に出番も多くなってしまうものなのさ! 》
「 ・・・・・・おまえちょっと性格変わってねーか? 」
《 フッ、たった1話で、僕のすべてをお見せすることはできないのさ、横島クン。 》
うがー!
「 くそー、使い捨てキャラのクセしやがって!! 」
「 横島さん、危険な発言はやめといたほうが・・・・! 」
横島をなだめる小鳩。
『 わ、わたすの記念すべき1回戦の相手がこんな奴とは! 』
《 さあ、早苗クン! 運命の試合を始めようではないか! 》
とそこに、係員の人がメゾピーに近づく。
「 あのー、試合のジャマなんで、このピアノ、どけてもらえます? 」
《 なにを言う!! ピアノは僕の武器でもあり、僕自身でもあるんだ!!
先ほどの早苗クンのシスターも笛を使っていたではないか! 》
「 しかし、こんな大きな物・・・・・・ 」
≪ えーと今、審査会から連絡がはいりました! どうやらピアノの持ちこみを認めるようです! ≫
《 とーぜんだ。 》
ど――――――――ん
結果内の5分の1を巨大なグランドピアノでうめている。
《 さあ、始めようか。 》
『 ・・・・・・どうすりゃいいべや?(汗) 』
メゾピーは薔薇をくわえたままイスに座り、ピアノを弾く準備をした。
≪ 妙な組合せです! ピアノを弾くタキシード男と巫女服姿の女が向かいあってます!
はたから見てるとなんだかわからない光景です! ≫
客席にいる一文字が愛子に聞いた。
「 なあ愛子ちゃん、あいつ、どういう奴なんだ? 」
《 見ての通りの奴よ。 私と同じ学校妖怪で、夜中にこっそりピアノを弾くだけの妖怪なの。
妖怪暦は私より短くて、霊力も低かったから、2年前まで並の霊能者でも目視出来なかったんだけど・・・・
・・・・・・そういえば私、彼が戦う所、一度も見たことがないわ。 》
「 そんなことより気になることが・・・・ 」
《 どうしたんです、弓さん。 》
「 あのピアノ、停電になった時、いったいどこから持ってきたのかしら? 」
《 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 》
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」
沈黙する愛子や一文字達。 しばらくして愛子が口を開く。
《 彼、人を脅かすのが結構好きなのよ。 》
「 ・・・・・・で、ピアノはどうやって? 」
《 あ、ほら一文字さん! 試合が始まるわよ!! 》
コートを指差す愛子。 愛子にもメゾピーがどうやってピアノを持ち込んだのかわからないらしい。
≪ それでは氷室早苗選手対メゾピアノ選手の試合・・・・ ≫
《 待ちたまえ、審判! 私の名は【 ピエール・ザ・ブルゴホッ!!! 】<ボカッ!>
「 それはもういいだ・・・!! 」
≪ ちょっとキミ、いきなり殴らない! まだ開始の合図はしてないよ! ≫
「 す、すみません・・・・ 」
《 ははは! まったくあわてんぼうさんなんだから、早苗クンは。 》
「 むか! おめえが言うな!!(怒) 」
≪ それでは両者 試合開始!! ≫
《 いくよ! 早苗クン! 》
「 こうなったらもーやってやるだ! 」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ つづく
横島 「 ちょ、ちょっと待て!! 使い捨てキャラに2話分使うつもりか!! 」
小鳩 「 じ、次回に続きます! 」
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今までの
コメント:
- ■22話 後書き■
私の一押しキャラ、メゾピー再登場です。(笑)
やっぱりというべきか、次回は早苗との対決です。 (ヴァージニア)
- おキヌちゃんならひいきもしたくなりますね(笑)
出た!!蛮・玄人!!好きなんですよコイツ〜
実際本気でやればメチャクチャ強いと思うんですけどね〜
そして・・メゾピアノ・・ここで出てくるとは・・(笑
次回もがんばってください。あ〜楽しみです〜 (かぜあめ)
- かぜあめさん、毎回楽しみにしていただきありがとうございます。
蛮・玄人・・・・原作と同じような扱いをさせてみました。
はたして彼が100%の力を出す時はくるのでしょうか? ・・・ないですね、多分。 (ヴァージニア)
- ゴーゴーおキヌちゃん! このまま2回戦突破だ!!
ん…? この話の主役はタイガーだった…
忘れてた…
それにしてもメゾピーと早苗が1回戦で当たるとは…
って事はどっちかが落ちるという事ですね?
全員に受かってほしかったけどなぁ…
ま、 次回も楽しみにしてますんで、 頑張ってください (K.H. Fan)
- K.H. Fanさん、応援ありがとうございます!
残念ながらすでにカオスが負け、メゾピーと早苗の対戦が決まっているので、全員が受かることはないですね。
私も全員受かってほしかったのですが・・・・落ちた人はまた来年受けにきて、次こそ資格を取ってほしいですね。 (ヴァージニア)
- メゾピーピアノ弾くだけの妖怪のくせによく1次試験受かったなー
これからどのようなマイナー対決が見れるのか楽しみです。 (なかんだかり)
- すみません。賛成つけるの忘れた。ここでつけさせてもらいます。 (なかんだかり)
- なかんだかりさん、私も同感です。 愛子や横島などメンバー全員そう思っているはずです。
一応ここでは本文中にも唐巣が述べたとおり、早苗に霊力を流し込まれたことにより、一般人にも目視できる程度の力を得たことにしています。 ただそれだけでは1次試験に受かるほどの霊力がついたとは考えにくいですが、おそらくメゾピーも早苗やタイガーの卒業後、霊力UPのため、日夜ピアノを弾きつづけたのでしょう。 彼の力の源はピアノですから。 もしくは彼はホントは力のある妖怪なのに、戦闘的な性格でもないため、普段はなまけてて力を解放させてないだけなのかもしれませんね。 どちらにしても、非常識な奴だとは思います。 (ヴァージニア)
- 唐巣神父
貴方は
偉大だ。
マジで。 (トンプソン)
- △トンプソンさんへ
唐巣神父はホントに偉大な方だと思います。 10年後にはかなりすごい地位にいますからね!
(つまりこの時点から8年後・・・いや、もっと早い時期ですね。)
唐巣神父も、資格試験後の話で、かなり重要でかっこいい役になって登場します。
・・・ところで、唐巣神父ってまだ結婚してませんよね? もししてなければ・・・
ちょっと思い当たる話があるので、それを使って、唐巣メインの話も作ってみたいと考えています。 (ヴァージニア)
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