ザ・グレート・展開予測ショー

とら、トラ、虎!21) 試験2 タイガーVSカオス!


投稿者名:ヴァージニア
投稿日時:(03/ 5/17)


※今回の話を読んだ後、9巻のリポート11を読みくらべてみてください。 楽しんでいただければ幸いです。

ざわざわざわざわっ
■実況席■
    ≪ まもなく本年度、GS資格取得試験第1回戦が行われようとしております。
      実況は私、GS協会記録部広報課の枚方亮(ひらかたりょう)。 解説は・・・・ ≫
    ≪ 創業42年!!
      親切ていねい、魔法のアイテムなら何でもそろう厄珍堂!!
      信頼のブランド厄珍堂店主、厄珍がお送りするあるよっ!! ≫
    ≪ あのー、今年は呼んでいないんですけど・・・・ ≫
    ≪ 厄珍厄珍やくちんどおおー♪ 魔法のことなら厄珍堂ー♪ ≫
    ≪ おっさん! ≫
    ≪ あいててよかった厄―― ≫  ぼかっ =☆

・・・・・・厄珍リタイア。

    ≪ えー本日の解説は、GS美神令子と、オカルトGメンより西条輝彦でお送りいたします。 ≫
    ≪ どーもー。 ≫
    ≪ どうぞよろしく。 ≫

▲客席▲
「 こらー! なんで解説が2人もおるんじゃー!! 西条てめー美神さんから離れろーーー!!  」
「 横島さんおちついて! 」

横島をおさえるピート。
その横では、弓かおりが目を輝かせ、六女G組の霊体触手の使い手の仙香は、面白くない顔をしていた。

キラキラッ
「 美神おねーさま!! 」
ぼそっ
「 あんな露出狂のどこがいいんだか。 」
かっ
「 失礼なこと言わないでよ!! エミさんのほうが露出狂なんじゃない!? 」
「 なんですって!! 脱税しまくりの女を崇拝してなに言ってんのよ!! 」
「 ありもしないこと言わないでよ! エミさんだって違法して呪いまくってんじゃない!? 」
「 美神さん、マフィアと手を結んでるって聞いたわよ!! 」
「 エミさんは悪魔と契約したらしいじゃない!! 」
「 なによ呪い屋!! 」
「 なによ地上げ屋!! 」
「 ガングロ!! 」
「 ボディコン!! 」
「 ちょ、ちょっと2人共・・・・・・!! 」

事実をのべまくるかおりと仙香をなだめる小鳩。 その2人の後ろに、美神とエミが来る。

ずごごごごご
《 ちょっと、あんたたち・・・・! 》
《 いい加減にするワケ! 》

「「 ひぃっ!!! 」」

青ざめる2人。


     =☆
           =☆


おおきなたんこぶをつくる弓と仙香。 痛みでうずくまってる。 

「 難儀なやっちゃなー。 」
「 こいつらがうちの学校のエースとは情けないな。 
  『 ・・・・それにしても、やっぱりエミさんきてたんだな。 』 」

貧ちゃん、一文字が言った。

■実況席■
西条の服を引っぱる横島。

「 こら西条!! 俺と席をかわれ!! 美神さんの隣りは俺だときまっとるんじゃーーー!! 」
「 こ、こらやめないか、横島君!! 」

がんっ  =☆

「 ―――ったく、どいつもこいつもー!! 」
「 ・・・う・・・美神さんはおれんや・・・・・・。 」
    ≪ ・・・あのー、試合初めてもよろしいでしょうか?(汗) ≫

美神にしばかれる横島。 実況のヒラカタがたずねる。


                              ◆


    ≪ さあ、本日は2000人のなかから選びぬかれた128名、64試合が行われます。
      今年の審判長は唐巣和宏氏。 GS界屈指の聖職者でもあります。 ≫

「 唐巣神父が審判長!? 聞いてませんわ!! 」
「 そういえば聖羅さん、唐巣神父の弟子になったのよね。 」

驚くD組の結界能力者、聖羅に答えるおキヌ。

「 ほー そうなんカイノー! 」

3月に高校を卒業したピートは、唐巣のもとを離れ、オカルトGメンに所属するため、イギリスに研修にいっていた。
その後、ピートの穴を埋めるかのように、同じ聖職者ということもあり、おキヌの紹介で聖羅が弟子入りしたのである。

    ≪ 唐巣氏、あらゆる霊的干渉をよせつけず、運命を示す“ラプラスのダイス”を振ります! ≫

『『『 どうか知り合いとあたりませんように! 』』』

そう念じる、タイガー達。


                              ◆


番号の書かれた紙を見る早苗とおキヌ。

「 おキヌちゃん、何番? 」
「 私は4番コート第2試合。 」
「 よかっただー、みんなばらばらで。 がんばろな! 姉妹でGSになるべ!! 」
「 うん!! 」

聖羅と唐巣神父。

「 唐巣神父、びっくりしましたわ! 」
「 いやー すまない聖羅くん。 急に頼まれたもんでね。 ただし、審判は公平にいくよ。 」
「 わかってますわ! 」

▼結界内▼
コート内に入るタイガー。

「 えーと、ワシは1番コートの第1試合か・・ しょっぱなからジャノー。 」
「 なんじゃ、おぬしか! 」
「 ひいいっ! ド、ドクター・カオス !! 」

    ≪ ではまず、注目の一戦。ドクターカオスの試合をみてみましょう! ≫
    ≪ あ、エミ君の所のタイガー君ではないか。 ≫
    ≪ 西条さん、エミ君と言いますと・・・・・・小笠原エミ!? ≫
    ≪ そうです! ≫
    ≪ いきなり燃える展開です。 運命の女神は何を思ってこの対戦を仕組んだのでしょう!! ≫

『 ・・・・・・ワシもうエミさんとこ、クビになったんジャガノー。 』

と、そこでカオスが審判に近づく。

「 あー 審判、今一度聞く。 道具は1つだけなら何でもいーんじゃな? 」
「 銃刀法違反はダメですよ。 」

「 いくぞ、マリア!! 」
「 イエス・ドクター・カオス!! 」



「「「「「  またか――――――っ!!!!!  」」」」」



    ≪ 試合開始っ!! ≫



「 ぶっどばせ、タイガーーーー!! 」 「 負けんなやーーー!! 」

客席から応援する一文字と洋子。

「 タイガーさんがんばってー!! 」 「 いきなり負けるんでねえべー!! 」

結界外から応援する水樹と早苗。

キャーキャーッ
「 ・・・・・・・・・・・・。/// 」
「 ・・・・なんかおぬし、なにげに女の声援が多くないか? 」

顔を赤くするタイガー。
客席の横島はむかついていた。

「 ・・・・・!! <プチッ!> なんかむかつくぞーー!!
  なんであいつがモテるんだ!! 俺のときはブーイングの嵐だったのに!! 」
《 落ちつきなさいよ、横島クン! 》

なだめる愛子。

「 まあいい、いけ! マリア!! 奴をつかまえるんじゃ!! 」
どんっ!
「 イエス・ドクター・カオス!! 」
「 !! 」
がしっ
タイガーとマリア、両手をガップリと組む!

「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」
「 ふんぬぬぬぬぬぬ!! 」

≪ 結界の中では霊的な力以外は相手にダメージを与えられません。 ≫
≪ 確かに。 ですが、動きを封じることはできますよ。 ≫

西条が解説する。

「 おらいけー! カオッさん、今度こそ負けんじゃないよ!!
  家賃をキッチリ払えないと出ていってもらうよー!! 」

客席では、大家のばーさんがナギナタを振り回して応援している。

「 ・・・・わしにはばーさんだけかい。 
  まあいい! マリア、そのまま押さえていろ!! くらえっ!! 」 <カッ>

カオスは胸から怪光線をだす!!
「 !! 」 タイガーに直撃する! ・・・だがタイガーにはほとんどきいていなかった!

「 今のワシに生半可な攻撃はきかんですケンノー。 」
『 む、いかんなこれは。 いまのは結構おもいっきりやったんじゃがなー。(汗)
  ・・・・・・いたしかたない。 これを使うとしよう。 』 <カチッ>

カオスは何かを噛みしめた。
ブワッ
するとカオスの霊力が一気にあがる!!

「 いくぞ小僧!! 」 <カッ>

カオスは胸から怪光線をだすと、先ほどの数倍の威力の光がタイガーを襲う!
「 !!?? 」どご――――――――ん!
タイガーはかわしきれずに直撃する!!

「 なにいまの!? 」 「 霊力がいきなり上昇した!! 」

客席の一文字と洋子。

「 うう・・・・・・ 」
「 ぐわははは!! みたかわしの真の力を!! 」

審判はタイガーの手を取ってあげる。

ピピーッ
≪ 勝負あり! 勝者、タイガー!! ≫

だあっ =☆
カオスはこける。

「 待たんかいっ!! どーいうことじゃっ!! 」
≪ 説明します! ただいまの攻撃は・・・  ≫

すたすたすた
審判はカオスに近づく。

「 な、なんじゃ。 」
≪ だしなさい。 ≫
「 え?(汗) 」
≪ わかっているだろ。 ≫
「 なんのことかの〜。(汗) 」 ピピピピピ〜♪

口笛を吹くカオス。<さっ> 審判はすばやくカオスの懐から小箱を取り出した。

「 あっ!! 」

審判は高々とそれを上にあげてみせた。 箱には“カタストロフ−A”と書かれていた。




≪ ただいまの攻撃は 薬事法違反です!! ≫



だあああっ =☆
全員こける。

ハイホー♪ハイホー♪
    ≪ おーっとこれは前回の教訓が生かされていません! またも国家の法にふれてしまいました!
      警官隊がカオス容疑者(1053)を連行します! アンドロイドもカオスの後を追います。 ≫

「 かんにんやー! わし、どうしても資格とらんと家賃がーーー!! 」

タイガーはぼーぜんとしている。

      「 あ・・・あのバカまた・・・!! 戻ったらせっかんじゃ・・・!! 」

額に怒りマークの大家のばーさん。

「 い、1回戦突破・・ あと1回勝てばGS!!
  うおおおおん!! エミさん見ててクレー!! ひょっとして、【GSタイガー極楽大作戦】!? 」

『 ・・こいつそーいや運悪いからなー。 また2回戦で・・・いや、まさか・・・ 』


タイガーの喜ぶ様子を、不安がるエミであった。


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