ザ・グレート・展開予測ショー

とら、トラ、虎!20) 試験1 3度目のGS資格試験


投稿者名:ヴァージニア
投稿日時:(03/ 5/16)


                      ☆ いままでのあらすじ ☆

第1章(1〜9話)  原作から1年、タイガーはGS試験に再度受験するが、G組の霊体触手の使い手、2回戦で仙香に敗れる。 その後、六道女学院女子寮で女になれるための精神修行を行うが、1ヶ月ほどで断念。 寮生活のなかで、御剣洋子や神野水樹と知り合う。

第2章(10〜19話)  六女G組の水樹の実家、神野神社で水樹と共に精神修行を行う。 転校した神御呂地高校にて、早苗、メゾピアノと知り合う。 翌年の2月末、エミの再試験を受けるがこれも失敗。 しかしエミはタイガーの成長ぶりを見て、GS資格取得後に事務所を持つことを提案する。

(六女の生徒については“〜虎!”18話参照)


                      ◆      ◆      ◆



タイガーと水樹は神野神社に日帰りし、翌朝、神御呂地高校の卒業式に出席した。
山あいのため、雪はまだ溶けずに残っていた。


 「「「   ほ〜たあ〜るの〜 ひ〜か〜あり〜い ♪  」」」


メゾピーのピアノに合わせて、タイガー・早苗達3年生が歌った。


■卒業式後の教室■
「 あーあ、これで長かった学校生活も終わりだべかー。 」
「 横島さん達も今頃卒業式やってる頃カイノー。 」
「 あの男、卒業できたんだべか? 」
「 そうじゃが・・・・・・なんかイヤそうじゃの。 」
「 べぇつにー。 」

早苗は話題を変えた。

「 大体のことは水樹ちゃんに聞いたけど、あんた、またここで修行するんか? 」
「 ああ、昨日の夜、神野師匠に頼んだ。 GS資格試験の日まで、住み込みで修行させてくれるような! 」
「 そっかー、そういえば、水樹ちゃんも東京に戻らんとこっちにおるようじゃない。 」
「 水樹サンも仙香サンに負けて悔しがっとったからなー、神野師匠の修行の効果はバツグンじゃからノー。
  やっぱ親子じゃし、一緒に修行したいんじゃろノー。 」
「 ・・・・・・。 」
『 ・・・・あの子中学の時から、あんなに東京の学校さ行きたがってたのに。
  なのに「東京でかっこいいカレシ連れて帰ってくるべ!」とか言いながら、こんなの連れて帰ってくるし。 』

タイガーは窓の外を見ていた。

「 あー、また雪が降りだしたノー。 」
『 にぶそだしな、こいつ。 』



ぷぽぽん♪ ぺぽぽん♪ ぷっぽこぽっぽっぽ――ん♪



「 うっ!? この音は!! 」
がらがらっ
《 ま〜〜い しぃすた―――早苗クン!! 卒業するキミに、最後の曲を贈らせてもらうよ♪ 》

扉を勢いよく開けるメゾピー。
しかし教室には早苗とタイガーの姿はなく、数名の卒業生が残っていた。 ただ雪の降る中、窓が開いていた。

《 あら? 早苗クンは? 》
「 窓から帰りましたよ。」


       すたこらさっさー☆
         「 早苗さんまってクレ〜! 」
         「 卒業式まであいつの曲を聴いてられっか!! 」


《 ん―――なぜだ!? なぜわかってくれない早苗クン! 僕は日々こんなに成長してるというのに!
  キミの困っている顔を見ることに、こんなに喜びを感じているのに!!  》
「 やっぱ、からかってたんだべ。 」
「 これって、“すとーか”じゃねえべか? 」
《 予言するよ、早苗クン。 いつかキミと僕が運命の出会いをすることを。
  それまでに僕は自分の音をみがいているよ!! 待っててねーーー!! あはははははははは!! 》










「「「 いやーーーーっ !!! 」」」

「 さ、早苗サン、いきなり耳をおさえてどうしたんジャ? 」

「 わたすの霊媒地獄耳体質の力で奴の声がーーー!!!  」



・・・・・・こうしてタイガーと早苗は高校を卒業した。






















――――――― そして 半年後。 第3章のはじまりである。





■神野神社 本堂■
「 タイガー、水樹。 よくぞつらい修行に耐えぬいた。
  資格とったぐらいで満足するな、1番になってこい! いいな!! 」
「「  はい!!! 」」

10月3日早朝、タイガー・水樹・早苗の3人は東京へと向かった。




■GS資格取得試験 一次試験会場■
一文字達は、試験会場前で、タイガー達を待っていた。 会場前には多くの受験者がたむろしている。

「 ―――ったくおせえな、タイガーの奴! あと10分で受付終わっちまうぜ!
  普通こういう試験があるときは、前の日にきとくのが常識だろ! 」
「 どうせぎりぎりまで修行してたとか言うんでしょ? 」

いらつく一文字の横で、答える弓。

「 おお! 屋台がでてるでござるよ! 」
「 見てシロ! あのひとヘンな格好! 」

はしゃぐシロとタマモ。

「 ・・・なんかこうして待ってると“天下一○○○”みたいっすね。」
ぼかんっ☆
「 危険な発言しない! 」

横島を殴る美神。
一方で、少し離れたところでカオスが取材をうけていた。

「 GS協会広報課です! 受験者中最年長として、なにかコメントを・・・ 」
「 今年こそ合格して、貧乏暮らしから脱出しちゃる!! 言いたいことはそれだけじゃ! 」
「 2年前の銃刀法違反については? 」
「 当然じゃろう! 700年前にそんなもんはなかったぞ。 」

その様子を見た横島は、シロに自慢する。

「 カオスのじいさん、またでるのか。 」
「 あのご老人、強いのでござるか? 」
「 強いぞー! だがこのおれがばっさりと倒したんだ! 」
「 さ、さすが師匠!! 」
「 試合中泣いて逃げ回ってたのはどこのどいつよ。(汗)」と美神。

「 あ、きたわよ。 」

タイガー達に気づいた弓が、走ってくるタイガー・水樹・早苗を見つけた。

「 みんなー! おくれてごめーん!! 」
「 遅いわよ水樹! とにかく先に受付済ませちゃって! 」



G組の霊体触手の使い手、仙香に言われ、タイガー達は受付を済ませた。 その後、仲間地との再会を果たした。



タイガーの周りに集う、一文字、弓、ピート、愛子、洋子。

「 みなサン、久しぶりジャノー!! 」
「 遅いんだよ、お前は! 」

怒る一文字。 その隣りで、六女D組の洋子がたずねる。

「 で、どうなんや、修行のほうは? 」
「 まあ、なんとか。 」

きょろきょろっ
辺りを見回すタイガー。 ピートがたずねる。

「 どうしたんです? 」
「 いやー、エミさんが来とるか思うてノ。 」
「 おめー ふられたんだろ! いい加減諦めろよ! 」
「 い、いやー、エミさんはワシの師匠じゃし・・・・・・ 」
ぼそっ
「 あの女がこねえわけねえだろ。 」


                         ◆


早苗の周りに集う、美神、おキヌ、横島、シロ、タマモ、小鳩、貧。

「 早苗ちゃんも今年はでるのね? 」
「 はい、美神さん!! ごぶさたしてますだ! ・・・・・・! 」

横島を見つける早苗。

「 久しぶりだなー早苗ちゃん。 2年ぶりかな? 」
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・あんた誰? 」
「 !! 横島だよ! 一緒に死津喪比女と戦った仲じゃないか!! 」
「 あんたにはセクハラされた思い出しかないべ。 」
「 うっ! 」
「 しっしっ! もっとわたすとおキヌちゃんから離れてくんろ。 なにされるかわかったもんじゃねえべ。  」
うがーっ
「 チクショー!! やっぱり、このオンナ嫌いだ〜!! 」
「 ははは・・・・。(汗)」

カラ笑いするおキヌ。 シロは興味深く早苗を見ていた。

『 珍しいでござるな。 師匠をここまできらう女は。 』


                         ◆


水樹の周りに集う、六女G組の仙香、亜美、D組の春華、聖羅。

「 水樹、落ちても受かっても、これがすんだら六女に戻ってくるんでしょ? 」
「 ええ、結局1年近くもあっちにいってたからね。 あと半年だし、六女で専門的なことも勉強しないとね! 」
「 とかいって、タイガーがいなくなるからじゃないのか? 」

亜美の質問に、水樹と仙香が反応する。

「 えっ!? 」
「 そうよ。 あんた、タイガーとはどこまですすんだのよ! 」
かあっ
「 べ、別になにもありません!! 」
じと〜っ
「 ほんとにー? 」
「 なによ!なによ! 仙香! その疑いの目は!! 」

仙香は水樹の両肩に手をかける。

「 はあーっ、水樹、あなたが最後の砦なのよ。」
「 は? 」
「 亜美もさー、こないだカレシできたのよー。 」
「 えっ、ホント!? 」
「 へへっ、まあな。 」
「 春華もかおりもカレシいるのに、なんで私だけ・・・・・・!
  こないだの校内試験で学年1位になったこの私が―――!! 」

わめく仙香。 カラ笑いする水樹。

「 あははは・・・・・・でも春華さんにですかー、意外ですねー。 」
ひくひくっ
「 ちょっと水樹さん、意外とはどういう意味かしら? 」

後ろ口元をヒクヒクさせる春華におびえる水樹。

「 ご、ごめんなさぃ…! 」
「 言葉通りの意味でなくて? 」
「 あ、あんたねー!! 」

同じクラスの聖羅が言った。




ぴん・ぽん・ぱん・ぽ〜ん♪

    ≪ えー、これより一次審査を行いますので、選手の皆さんは――― ≫

「 時間だ! 頑張れよ、タイガー! 」
「 ウッシャーー!! 」



タイガー達は、一文字ら友人達に見送られながら、一次試験会場へと向かった。
一次試験は霊力測定の試験であったが、タイガー達はみな合格した。
こうして、タイガー寅吉・神野水樹・聖聖羅・氷室キヌ・氷室早苗・ドクターカオスの6人は、昼食をとったあと、二次試験会場へと向かったのである。

そしてここにもう2人、タイガー達に関係する者が一次試験をクリアしていた。




「 ・・・・・フフフッ。 」

静かに微笑む、謎の重装備少女。











《 ふんふんふーん♪  待ってたよ♪  早苗クン♪  》

バラをくわえた、謎のピアニスト。

波瀾の予感を残しつつ、1回戦が始まる!



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