ザ・グレート・展開予測ショー

ルシオラIN守ってあげたい!!


投稿者名:ハルカ
投稿日時:(03/ 5/15)

それは初夏の日の朝のこと。


「パピリオ〜!!
 朝ご飯できたわよ〜!!早く起きなさい!!!!」

「まあまあ・・・・
 昨日、夜遅くまでゲームしてたみたいだし、
 今日は休みなんだからもう少しくらい寝かせてあげても・・・・・」

横島クンのアパートにルシオラの声が響きわたる。
なかなか起きないパピリオをルシオラが起こそうとして横島クンがなだめに入る。
いつもの幸せな光景である。










〜翌日〜


バタンッ!!!!


「美神さん!!美神さん!!美神さーーーーーん!!!!
 パピリオがパピリオがパピリオがーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

勢いよく事務所のドアを開いて飛び込んできたのは横島クン。
ルシオラも横島クンに続いて事務所に飛び込んできた。
横島クンの腕にはパピリオが抱かれており、何やら様子がおかしい。


「俺が昨日の朝、パピリオを起こさなかったばかりにこんなことにーーーー!!!!」

「静かにしてっ!!
 すぐにパピリオの容態を診るわ!!!!」



パピリオの熱を測ってみる。
12,2度。


「ちょっと低いわね。」
「「ちょっとどころじゃないですよ!!!!」」


結局わかったことはパピリオが低体温のまま目を覚まさないことと
足元から石のように硬くなってきていることだけだった。

「まいったわね、ヒーリングがほとんど効かないわ。
 このまま置いとくわけにもいかないし・・・
 シロ!!人狼の里ではこんな時、どうしてるの?」

「拙者の里でもヒーリング以外には・・・・・そうでござる!!
 たしか天狗殿の薬がっ!!
 ・・・・・でも、そのせいで拙者の父上の片眼は・・・・」

いつも明るいシロの表情がとたんに鈍る。
自分のせいで大切な家族が片眼を失ってしまったこと。
それさえなければ後に犬飼と戦って討ち死にしなかったかもしれないことが頭をよぎる。

「・・・・なるほど?
 その天狗は薬の見返りに戦いを要求するわけね。
 よくある話だわ。
 横島クン!着いてきなさい!!
 文珠での合体技なら一発でケリがつくはずよ!!!!」

「美神さん!!私も連れていってください!!!!
 パピリオがこうなったのは私にも責任があるわ!!!!」

こうして天狗に薬をもらいに行くのは横島クン、美神さん、ルシオラ。
事務所でパピリオをヒーリングするのが
おキヌちゃん、シロ、タマモということになった。






〜人狼の里近く、天狗の隠れ家〜

「・・・・・近い!!!!」

人狼の里の近くにあるとある異空間にやってきた3人。
さっきから見鬼クンは反応しっぱなしである。



「拙者に何か用か・・・、貴様ら・・・?」

天狗が木の枝の上から姿を現した
・・・と思った矢先


ビュン!!


「ほう!?これは文珠か?
 小僧、なかなか面白いものをもってるじゃないか。」

「あ、あれ・・・?
 それは俺の文珠・・・・!!!!」

天狗が一瞬のうちに3人の後ろ側に回り込んだと思ったら
その手で横島クンの文珠をもてあそんでいる。


「この・・・馬鹿横島ぁーーーーー!!!!
 何、イキナリ切り札を奪われてんのよ!?
 あれが無いと合体技ができないじゃない!!」

「だって・・・だって仕方がなかったんですよーーーー!!!!」


切り札を奪われていきなり泣きがはいる二人。
しかしルシオラだけは冷静に天狗と話を進める。

「私の妹の体温が上がらないの。
 体は硬化を始めているし・・・・・あなたを倒して必ず薬はもらうわ!!!!」

「おぬしは蛍の化身か・・・?
 それならその症状はおそらく――――」

「問答無用!!!!」





〜そのころの美神除霊事務所〜

「ダ、ダメ・・・・!!!
 パピリオちゃんがもう、全身硬化しちゃう!!!!」


ピシッ!!!!


「パ、パピリオ殿の体にヒビがっ・・・・・・!!!!」




〜再び天狗の隠れ家〜

「パピリオ――――――今、助けるから!!!!」

「いい太刀筋だ!!
 ・・・・しかしそうそう簡単に薬をやるわけにはいかん!!!!」


ルシオラと天狗、二人の体が交差する。
勝ったのは―――――どっちだ・・・・・・?


「見事・・・・だ・・・
 薬は持っていくがよい・・・・・」

天狗のひざがガクリと崩れ落ちる。



「ルシオラ!!!!勝ったのね!!?
 ケガはない?・・・・って、横島クン。アンタ、何してんの?」

ルシオラに駆け寄る美神さん。
その横では『ならば逆アプローチ!!!!』しようとズボンに手を掛けている
横島クンの姿があったのだった。




〜その夜、美神除霊事務所〜

「パピリオーーーー!!!!
 お薬を持ってきたわーーーーーーよ・・・・?」

そこには元気にゲームをしているパピリオの姿があった。
しかも・・・・ちょっと成長している。

「お、お帰りでちゅーーー。」





「「「た、単に成長するための手順ーーーーー!?!?」」」

「そ、そうらしいです。
 もともと1年しか寿命が設定されてなかったから知らされてなかったけど
 蝶の化身のパピリオちゃんは1年に1回、サナギになってから成長するんだそうです・・・」



〜屋根裏にて〜

「ご、ごめんなさいでちゅーーー!!!!
 ルシオラちゃん、機嫌直してくだちゃい・・・・!!」

「はあ・・・・なんか疲れちゃった。
 とにかく一人にしてくれる・・・・・?」
(パピリオったら・・・・かなり胸が大きくなったわね。負けそう・・・
 私も1年に1回くらい成長しないかしら・・・・・・)


ルシオラの悩みは尽きないようである。





                    Fin

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