ザ・グレート・展開予測ショー

頑張れおキヌちゃん!  除霊道オリンピック開催!  〜前奏〜


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(03/ 5/10)



ばるる ばるる ばる  ばるるらん♪


ヘリは海上を越え会場へ走る。
場所はアテネ。
アテネはええで、やっとかめ!


「…えっ?」


!??!


舞台は2004年のアテネだが、時間は少し振り返る。
2003年の5月10日、午後二時のこと、事務所に突然来訪があったのだ。

「おキヌちゃんをオリンピック選手に?」

美神は素っ頓狂に声を上げ、横島は飲んでいたコーラを吹き上げる。
吹き上げられたコーラは旧レスラーの毒霧のごとく舞い、実行委員にかかる。

「ウソだろ、おい!?」
「ウソでこのような場には来ません。
 ましてや、オリンピック選手ともなればこの美神除霊事務所の何倍もの年棒になりますからねえ…」
「ちょっと聞き捨てならないわねえ、それ。」

実行委員の挑発に、美神はオレンジ色の長髪を揺るがし口を挟んだ。

「おキヌちゃんには、年間で5億に相当する家事手伝いをやらしてもらってるのよ。」
「美神さん、ウソはいけな……」

横からつい口をついてきた横島は、美神の握られた拳を喰らう。
まともに受けた頬から「ぐふっ!」と声を立てて目を四つんばいにさせて崩れ落ちたが、それを無視してにこやかに話を続ける。

「だからね、ついおキヌちゃんには払いたくなって稼いでるのよ。」
「(よ、よくそんな見え透いたウソをつけるな・・・)」

地に落ちた横島は15リットルの血を流しつつ、尚も突っ込もうと思っていたのだった。
すると、その実行委員の一人は、CHERRYと柄の書かれた煙草を一吸いすると、灰皿に落として喋りだす。

「そう言うのなら、美神さんにもスポンサーとして最低50億は支払います。」
「えーホントぉ!?」

美神は白々しくも、少女漫画チックに目を輝かせて手を添えて喜ぶ。

「いやー何しろねえ、この闇売新聞に出てた『全国除霊道派選手権』のスクープを見て、気に入りましてねえ。
 十分にスポーツとしても役割を果たせそうなんですよ。」

実行委員は話し続け、当の本人であるおキヌちゃんは顔を赤くして照れる。
ましてや、おキヌちゃんの心の中では、「導師さま=横島忠夫」という意外な事実が隠しきれずに、
横島の顔を見る度にそっぽを向いてしまうことが多かった。

「何せ、『除霊』が、まだまだオリンピックとしては未知の分野ですし、それが尚更、代表が日本最高の
ゴーストスイーパー・美神令子がアルバイトとして雇っている人物ともなると、話題性抜群!
まさに天才だ、秀才だ、阪神大震災だ!」

すると、突然どこからともなくテーブルの真ん中に穴目が出来て椰子の木が飛び出した。
これって、もしかして…

『ブタも・おだてりゃ・木に登る〜〜!』

しびびーん、しびびーん、しびびんびん!



というわけで、舞台を元に戻し、2004年のアテネ。
オリンピックは、ついに盛夏の聖火を点して開幕を告げていた。

今回は、プロローグと言う事で少し短め。
だけど全国の女子高生の皆さん、次回からの本戦を楽しみに待っててちゃぶ台♪

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