ザ・グレート・展開予測ショー

今を生きる(3)


投稿者名:キリランシェロ
投稿日時:(03/ 5/10)

きつねうどんを食べたタマモはまたしばらく歩き出す。
風がさっきよりも強くなったため髪が揺れる。
「横島ってなんだかよくわかんないわ・・・」
タマモがそうぽつりと言った時彼女の視界に
人の集団が入った。
「なんだろ?」
タマモはその集団の中に入っていった。
家が・・・燃えていた・・・どうやら火事のようだった。
そしてさらに目に映ったのは・・・
「子供・・・」
だった。
「ねえ、なんで助けにいかないの?」
タマモは野次馬連中、主に男連中に問う。
「バカ言うすごい火だぞ」
「助けに行ったらこっちが死じまう」
などとふぬけたことを言う。
この場にいる男達は誰一人助けよとしていなかった。
(なんてふぬけた連中なの・・・)
タマモは男達を睨み付けた。
(だったら私が・・・)
考えより先にタマモは動いた。

タマモは火の熱にひるむことなく速やかに子供のところに行く。
「私が今助けるからがんばるのよ!煙を吸わないように
体をかがめるのよ!!」
タマモはその子供がいるところに近づく。
が、突然タマモと子供の間の床が抜けた。
「なっ!!」
「大丈夫かいタマモ君!?」
「ヘ?」
現れたのは顔見知りの人・・・唐巣神父だった。

唐巣神父の登場により子供は助けられた。
しかし、この火事の一件はまだ終わっていなかった。
タマモの超感覚が逃さなかった。
「どうしたんだねタマモ君?」
唐巣神父に訊ねられたタマモは野次馬の中の一人の男を指さした。
「あの男から季節はずれの灯油の臭いがする」
「本当かね!?」
その男は目に隈ができていて頬が痩けていた。
「決定的な証拠はその男が火をつけてるのを私が見たってことだけど」
「バカな!俺が火をつけた時には誰もいなかった!!
見られていたはずがない!!」
男は決定的なことを言ってしまった。
「はっ・・・」
「なんてウ・ソ」
タマモは舌を出してその男に言う。
男はタマモの誘導尋問(?)にひっかかったのだ。

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa