ザ・グレート・展開予測ショー

未来掲示・別編 ラプラスの語り 31


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(03/ 5/10)

其処は一筋の陽光も蛍光灯も無い薄ぐらい部屋である。ある特殊な牢屋だ。
貴方はどうしてもその鬱蒼とした部屋の奥に行かねばならなかった。
=来たな。矢張り寄ったな=
悪魔ラプラス確実に未来を映し出す能力を持つ。

待ちなって、未来ってのは無限の可能性がある。それと同等の数の俺がいる訳だがな。
それでも聞きたいのなら、俺が知っている未来を語ろうじゃないか。そう忠告を一つ。
洗面器って知ってるか。

唐突だが、横島はピンチでな。
「す、すいませんですぅ〜」
って、女に囲まれて女言葉はねーだろうが。煩悩権現。
つってもこいつ等女といってもお上品な連中じゃない。
白いコートの刺繍にな、「喧嘩上等」「天上天下唯我独走」とか刺繍がしてやがる。
金髪のねーちゃんもいれば、妙なマスクをしてるのもいやがる。
レディースとか言う奴だな。
なんとも面白い国だぜジパングってトコは。
話を総合するとな。信号無視した所に突っ込んできたバイクの一団に囲まれちまってね。
「あん?信号を守れない奴に容赦はねぇぞ」
って何処か間違ってねぇか?ノーへルの姉ちゃんよ。
てな具合で可愛がられてるって寸法さ。
そこに可愛いミッキーマウスマーチが流れてきたのさ。抑揚のない電子音でね。
「おい、団長が来るってよ」
わいのわいの、卑猥な事を言い続けたお嬢様連中の1人が携帯を持っててな。
出たらヘッドが来るとか来ないとか。つーか電話するなそこにいるだろーが。
「おぃ。可愛がってるのは、そいつ・・・か!」
「一文字!」

ヘッドを呼び捨てにすりゃタコ殴りにきまってるだろーが。
「いたたたた」
自業自得だがしょうがあるまい。制裁が済んで漸く開放されるかとおもいきやだ。
ぴーぽーぴーぽーってこれまた煩い音が聞こえてくるんだ。
「そこの暴走族、止まりなさい」
止まってるってば。
「やばっ。いくぞ。野郎共」
颯爽とバイクに乗る一文字はかっこいいっちゃかっこいいが、野郎は1人だし、
「な、なんでお前まで付いて来るんだ!」
ってちゃっかり後ろにのってるじゃねーか。
何を考えている?
「・・かばんがひっかかってんだよ」
安もんだろーが。
で、だ。どういったワケかわからねーが1人、又1人とわき道へに逃げていくんだ。
最終的にはノーへルの男を乗せた一文字Vs警察官の皆様ってワケだ。
『そこのノーヘル、止まりなさい』
「止まれるかばーか」
「とめてくださいぃ・・」
無理だ横島。
結局逃げ切った時、さる川の橋の下で一休みって奴さ。
「ふん。公僕に捕まる魔理様だと思ってか」
て、言う割には汗ダラダラだけどな。
それに妙な色気を感じるのも、ま無理はないかも知らんがね。
「お前、又バイクに?」
「まぁな」
とどのつまり、タイガーとは付かず離れずの状態であり、しかもあいつはアレで以外に持てる。
ちょいと前、バレンタイン競争でもなんと、学年で10位という驚異的な成績を残していやがる。
その頃から荒れだしたらしいな。
荒れた女と付き合う程、覚悟はないだろうなぁ、あいつも。
悪循環が続けばおのずと消えるのさ。愛情ってのは。
物と違って移ろいやすいからな。
「で、それでいいのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
何時からお前は人生相談員になってるんだ。煩悩権現。
ってな感じで話す。場所は川の流れが綺麗なトコ、あたりは暗い。
でだ。
バイクに乗ると欲しくなるらしいな。レディース連中ってのは。
「このさいだから、いっか」
って、大胆にもキスが来たからな。
彼女達は・・寂しいから集まるってのもあるんじゃねーのか?
だから優しい言葉を掛けられてころっと逝っちゃうケースもあるンだろうな。
と、ソコにシロが、犬走りで来たからもうアウトだ。
それこそ、
レディースのお嬢様方の何十倍の愛憎パンチ、キックが誰かさんから炸裂するのは目に見えてるだろ?
その傷を介抱したのが、一文字魔理ってーから後はもういいだろう。
その後、暴走族になった横島がいるって寸法さ。

-くくくく、忠告したはずだぞ。洗面器は持っているかと-
どういう訳だろうか。貴方は少しずつ気分が悪くなっていく。
丸で車酔いのような状態になっているのだ。
元が空気の流通が悪い場所であるが故、濁ってくるのだ。
更になにがしの悪鬼の体臭が安いアルコールのそれである。
こみ上げる物を我慢する貴方にラプラスは一言。
=汚な、矢張り酔ったな=

FIN


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