ザ・グレート・展開予測ショー

とら、トラ、虎!10) 第2章!神野神社へ!


投稿者名:ヴァージニア
投稿日時:(03/ 5/ 6)


                    ☆ いままでのあらすじ ☆

第1章(1〜9話)  原作から1年、タイガーはGS試験に再度受験するが、G組の霊体触手の使い手、仙香に敗れる。 その後、六道

女学院女子寮で、女になれるための精神修行を行うが、1ヶ月ほどで断念。 寮生活のなかで、御剣洋子や神野水樹と知り合う。



                  ◆        ◆        ◆



「 タイガーが神野の実家へ!? 」
「 うちらがおらん間にそんなおもしろいことが! 」 

GS特別研修に、1週間寮を離れていた一文字やD組の洋子たちは、寮生たちから先週のネズミのネクロマンサー騒動のことを聞いていた


そこに神野と同じクラスで、寮でも同じ部屋に住んでいる仙香は、D組の聖羅に聞いた。

「 それで水樹は? 」
「 それが案内とかいって。一緒にいったきり帰ってこないんですのよ。 」
「 ・・・・・・お父様に捕まってるのかしら? 」
「 どういうことだよ仙香、水樹のオヤジのこと知ってるのか? 」

一文字が訪ねた。

「 GS試験の後、お父様から電話があったの。 水樹の試合内容とかいろいろ聞かれたわ。 」
「 水樹ちゃん、試験2回戦でギブアップしとったからなー。 」

洋子が答える。

「 あの娘のお父様、凄腕の除霊師らしくて、
  精神感能者の中でも、心理的操作に関しては世界でもトップクラスといわれてるらしいわ。 」
「 そんなにすごい人なのか? 水樹のオヤジって!? 」
「 心理攻撃のプロの娘が、心理的に弱いんじゃあねー、お父様もさぞ心配してたと思うわ。
  いま頃、なにをしているのやら・・・・・・・・・・・・ 」




                           ◆



■神野神社 階段■
時は遡(さかのぼ)り、ネズミの死霊使いとの戦った次の日。
タイガーと神野水樹(じんのみずき:24・38巻に登場したG組の心理攻撃が得意の少女)は学校を休んで、
電車とバスを乗り継ぎ、水樹の実家のある須藤町(すどうまち)へとやってきたタイガーと水樹は、長い石の階段を登っていた。



「 ゼイ、ゼイ・・・・・・神野サン、神野神社はまだかノー。 」
「 ハア、ハア・・・・・・あとちょっとよ。 」
「 ゼイ、ゼイ・・・・・・さ、酸素〜〜。 」
「 ハア、ハア・・・・・・高さ1500メートルの所にあるからね。
  私も久しぶりだから、ちょっときついわ。 少し休みましょ。 」

タイガーは重い荷物を降ろし、2人は階段に腰掛けた。

「 意外と遠い所にあるんじゃノー。 」
「 一番近いバス停から1時間も歩かなきゃ着けないからね。
  だから私は中学生の時までふもとの親戚のおじさんの家から学校に通っていたのよ。
  でもまいったわ〜、GS試験に落ちたこと、お父さんかなり怒っていたから。 」
「 スマンノー。 神野サンに道案内までしてもらって。 」
「 別にいいわよ。 お父さんも「一度帰って来い!」って言ってたから。 」
「 お父さんて、どんな人なんジャ? 」
「 ・・・・・・会えばわかるわ。 」
「 ? 」




■神野神社■
30分後、2人は神野神社に到着した。

きょろきょろ
「 ここかー、なかなかりっぱな所ジャノー。 」
「 ただいまー。 」

境内のなかでは巫女服を着た30代前半ぐらいの女性がいた。

「 お母さん! 」
「 水樹! おかえんなさい! 」

水樹は母親のもとへと飛び込んだ。

『 若いおふくろさんジャノー。 』
「 あんた、ちぃとも帰ってこんから、おとうイライラしとったんよ。 」
「 やっぱり。(汗)」
「 おとうー! 水樹が帰ったんよー! 」

社の中から白装束を着てひげをはやした、タイガーと同じぐらいの大男が現れた。

のそっ
「 おお、水樹、帰ったかー。 」
「 お父さん、ただいま! 」
「 お父さん? 昔みたいに「父っちゃ」と呼んだらどうだべ? 」 
「 い、いやよ! 東京じゃそんな呼び方する人はいないわよ! 」
「 まーあんた、すっかり東京に毒されちゃってー。 」
「 わははは! まあ、しゃべり方はええとして・・・・・・・・・水樹。 」<ギラッ>
「 えっ!?(汗)」<ズザッ>

急にまじめな顔になった父親を前にあとずさる水樹。 

「 おめー、試験に落ちたんじゃってのう。 」
「 は、はい・・・・・・。(汗)」
「 ・・・・・・水樹。 」
「 ・・・・・・・・・・・・・・・。(汗)」



うがーーーーーーっ
   「「「   バァカモンがーーーーーーーー!!!   」」」



「 ひいいいいいっ!!!(泣)」
「 神の血を引く神野家に生まれながら、たかがあの程度の
  試験にも受からんとは、おめえは東京で何をしとったんじゃーーー!!!  」
「 ご、ごめんなひゃ〜〜い!(泣)」

親父は指を2本、水樹の口にいれ、左右にひっぱっていた。

「 おとこでもできたか!! 夜な夜な遊びまわっとったんじゃなかろうの!! 」
「 ほんあほほあいあよ〜!(そんなことないわよー!)(泣)」

「 まったく、おとう、水樹が帰るといっつもこの調子なんじゃから。 」
「 あはは。(汗)」
「 ところであんた、誰? 」

ここで神野夫婦はようやくタイガーに気づいた。
親父は水樹を離し、タイガーに近づきジロジロ見まわす。

「 ふう〜む。きさま!! 」
「 は、はいっ!! 」
「 水樹ともうえっちはしたのか? 」

どたたっ =☆
こける水樹と母親。

「 め、めっそうもないですジャ!! 」
「 じゃあムコにこんか? 歓迎するぞ。 」
「 父っちゃー!! 何考えてんだ!! 」

思わず地がでてしまう水樹。

「 いきなり初対面のひとに、ゆーことじゃないわよ!! 」
「 なにを言う! これだけのガタイのいい奴、なかなかおらんぞ! 」

『『 からだがでかければ、それでいいのか? 』』




■神野家自宅■
その日の夕方、社務所(しゃむしょ:神社の事務を行ったり、神事を行う為の会議を開いたりするところ。)奥の自宅の居間に、神野父の

前にタイガー、水樹が座っていた。


「 がははは! あんたがタイガーさんじゃったべかー! 名前どうりのからだじゃのー! 」
「 体からいい加減に離れてよ! お父さん! 」
「 あんたのことは小笠原さんから聞いとった。 なんでも精神修行したいそうだのう。 」
「 は、はい! 」
「 よかろう! ちょうど人手が足りんところだったんだべ! 」
「 人手がたりんて・・・・・・ 」
「 なーに、修行の合間に買出しやここの掃除を手伝ってくれるだけでいい。 」
「 そんぐらいのことじゃったら、お安い御用ジャ。 」
「 よし、決まりだ! 今日からしばらくここに住むがええ。 」
「 はいっ! 神野師匠! 」
「 水樹もな。 」
「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は? 」
「 ついでだ。 おめえも修行してけ。 」
「 ちょっとまってよ!
  私、今日はタイガーさんを連れてきただけなのよ! 修行するつもりなんて私は! 」
「 じゃあおめー、なにしに東京さいっただ?
  日本一の霊能学校にどーしても行きたいっつってたから、行かしてやってんだ。
  それがなんだ。 
  GS試験に落ちるわ、<ぐさっ>
  クラス対抗戦でもすぐ落ちこむわ、<ぐささっ>
  臨海学校ではメロウごときにパニックになるわ……、<ぐさささっ> 」

神野父の発言が、水樹の胸につきささる。

「 な、なんで知ってるの? 」
「 おめえの同僚のホウってコに聞いただ。 」
『 ううっ、仙香〜帰ったらひどいから! 』
「 とにかく、おめえは心がなっとらん! しばらく学校さ休んでいいからここにいろ! いいな!! 」
「 う・・・・・・。 」

今にも泣きそうな水樹。

「 話は決まった! おい、かあちゃん、飯はまだかー!! 」
「 すぐ出来ますよ。 」

じりりりりりりん、じりりりりりりん

「 おい水樹、電話に出ろ。 」
「 ・・・・・・はーい。 」

水樹はしぶしぶ電話をとる。

がちゃっ
「 ・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・ 」
〈 神野さんかのう、いい加減に掛け金の7万5千円、払ってくれんかのー。 〉
「 ・・・・・・は? 」
〈 あんたんとこの嬢ちゃん、ごーすとなんたら試験におちたんじゃろ〜。
  おめーさん、絶対受かるゆーて、大口たたいとったでねーか。
  ひとり5千円、全員分で7万5千円、男なら約束守ってほしいのう。 〉

わなわなと震え出す水樹。

「 ・・・・・・お父さん、7万5千円ってどういうこと? 」
「 あ? おめえ何を言って・・・・・・はっ!! 」

どっと汗が流れ出す親父。

「 八百屋のおじさん、掛け金払えって言ってるわ。 」
「 な、なんのことかのう。(汗)」
キッ
「 父っちゃーー!!
  娘を賭けの対象にするなんて、いったいどういうことだー!!
  これじゃあわたし、明日から地元歩けないじゃない!! 」
「 い、いやあ、話の流れと言うかなんと言うか・・・・・・はっ!? 」

後ろに母親が仁王立ちで立っている。

「 おとう、賭け事あんなにやめてけれっていったのに、あんたって人は!! 」
「 ま、まて、話せばわかる! はなせば! 」

にじりよる娘と母。 あとずさる親父。
このあと親父は夜遅くまでこってりとしぼられた。

『 わ、ワシ、ひょっとしてとんでもない所にきたんカイノー。(汗)』

今更ながら不安になるタイガーであった。 



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