ザ・グレート・展開予測ショー

お風呂屋の奇妙な一日前編


投稿者名:まさのりん
投稿日時:(03/ 4/29)




これは、あるお風呂屋をせっせときりもりする、一人の少年が体験した不思議な(非常識な)出来事。


リョウはつかれていた。

非常に疲れていた。

午前中に、ロイヤルガードの件が3件もたてつづけにはいったからだ。


「ふうう、たくいいかげんにしてくれよな〜」
思わず愚痴をこぼす。
「ここんとこ毎日じゃね〜か」
「すまないな、リョウ殿」
「おわ!!ってなんだよセイリュートか、おどかすなよ。」
と、突然現れた少女に文句を言う。

一見普通にみえるこの少女。
外見は、150センチほどの身長とかなりの上位ランクの美貌を持つ少女である。
空中に浮いていたり、頭と髪の毛から、蛍光灯のようなものがつきでてる。以外は普通の女の子に見えるが、(普通か?)
何を隠そう、どっかの星からやってきた宇宙船の意思気体だったりする。

「だいたい、店の中に出るときは、普通に振舞えっていってんだろ。」
「おお、そうだったな。」
そういうと、セイリュートの姿が、普通の地球人のような格好になる。
「で、なんのようだ?」
「いや、いつも迷惑をかけているからな、店の手伝いでもしようかと。」
「・・・・・・立体映像なんだろ、できるのか?」
ジト目でみる。
「ふっ、この程度、造作もない、」
と近くにあったバケツをもちあげる。
「おお〜〜、立体映像なんだろ?どうやってるんだ?」
「ふふん。私をなめてもらっては困るな」(いばり)
「いや、ききたいのは、そうじゃなくて」
(・・・・・・・・・・・えらくほこらしげだな。)

ここで、小学生くらいの男の子がはいってくる。
「リョオ〜〜〜〜、番台かわってほしいカナ〜〜〜〜」
「おう、カナタちょっとまってろ。」
受け答えしながら、セイリュートに指示を出す。
「それじゃ、女湯の方のタオル集めて中にもってってくれるか?」
「まかせておけ」
そういって、リョウは番台へいく。



30分後・・



「ち〜〜す。」
「いらっしゃ〜い、って横島じゃね〜かひさしぶりだな。」
見ると、そこには、バンダナをした、高校生くらいの青年がいた。
「ひさしぶりだな、リョウ」
「タダオ、久しぶりカナ〜〜」
「おう、カナタも久しぶり。ところで、リョウ、ものは相談なんだが」
「番台にはのせんぞ。」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「ちっ、ちげ〜よ。そんなことじゃね〜よ。」
(こいつ、まだねらってたな。)
「わりいんだけど、4人で1000円にまからね〜〜か?」(基準は、350円くらいです)
「4人?」
「ああ、つれがいるんだ。な、たのむよ。」
横島は手を合わせてたのみこむ。
「・・まいいか。べつにいいぜ。」
「おお。ありがと〜〜。お〜い、いいてよ〜」
外にむかってよびかける。
リョウは入り口に目を向ける。
と、一人の男と二人の女の子がはいってきた。


「むう、風呂に入るのも2ヶ月ぶりだな。」
えらく、目つきの悪い男が、つぶやきながらはいってくる。
(なんだこいつ、暑苦しいカッコしてんな。5月なのに黒コート?)

「おお〜〜〜〜、事務所の風呂なんかより、とってもひろいでござるな〜〜〜」
前髪が一房色の違う、シッポを生やした少女があとにつずく。
(なんだ、シッポ?・・・ピコピコうごいてる。なんだ、本物?本物のシッポ?いやまさか、けど・・・・・)

「こらばカ犬、立ち止まってないで、さっさと入ってよね!たく、とろいんだから。」「拙者は、おおかみでござる、このバカ狐!!」
次に、尻尾の生えた少女と喧嘩しながら、金髪の少女がはいってくる。
(なんだ、あの頭、ツインテールなら分かるが、・・1・2・・3・・4・・5・・・6・・・・・・・7・・・・・・・・・・8・・・・・・・・・・・・・9本!!ナインテール!!すげえ、はじめてみた。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

「ていうか、こっちは男湯だぞ!!」
「こ、こらシロ・タマモ、さっき教えただろ!お前らはあっち!!」
と言って横島は、女湯の方をさす。
「ううう、やっぱり拙者、先生と一緒に入りたいでござるよ〜〜」
「いいじゃない別に、私は気にしないわ。」
ふたりのものいいに、リョウと横島は、唖然とする。
リョウは、二人と、横島を交互に見比べる。
(この二人、中学生くらいか?いくら横島でもこの二人に手を出しては・・・・・いやいやわからんぞ。ストライクゾーンは恐ろしく広いと聞く!なんといっても、女と見れば、誰彼かまわず口説きに入るからな、かわいければ小学生でもコイツハ口説くかも知れん。二人とも、背は少し低いが、かなりのモンだ。いやでもまさか、しかし、いやいや・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
そして、悲しげな目で横島の方を見る。
「横島。おまえとうとう、ロリ「アホか〜〜〜〜〜!!!」」
リョウの危ない発言に、横島は慌ててよこやりをいれる。
それはそうだろう、こんな市民の溜まり場で爆弾発言でもされようものなら、しばらくこのかいわいにはちかよれなくなってしまう。(←もうすでにてをくれのような気も(汗)

「とにかく、お前らはあっちにいはいるの、わかったな。」
「わかったわよ・でござるよ」
二人はしぶしぶ、女湯の方に行く。
それを見届けて横島は盛大にため息を吐く。
「はああああああああああ。たっく、もう少し根よく説明しとくんだった。」
そして思い出したように
「ああ、そうだリョウ」
「あ?」
「あの二人、銭湯は初めてなんだ、ユウリさんか、ワネットちゃん案内してくれるよう頼んでくれネーか」
「まあ、それくらいはいいけどよ」
「おお、ありがとうな!それじゃおれもはいってくわ。」
「ごゆっくり〜〜〜」
会話を終えて横島はロッカーにむかう。

横島が服を脱いでいると、(ガラガラガラ〜〜〜)男湯の扉がひらく。
「いらっしゃ〜〜いって、うお!!」
ふとみると、番台に座っている自分とおなじたかさにかおがあった。
かなりの、でかさだ。
そのかたわらには、外人風の美形の少年と、少し髪の毛の薄い眼鏡をかけた男性がたっていた。
「お邪魔するですじゃ〜〜」
「あれ、星野くんじゃないですか」
「・・・タイガーとピートか。」(今日は、えらく驚かされる日だな)
「おや、知り合いかね?」
「ええ、同じ学校なんですよ。」
「おお、ピートにタイガーそれにカラス神父まで。どうしたんだ?」
横島が三人にこえをかける。
「ああ、ちょっと、実は・・・・・・教会のガスをとめられてしまってね。(涙)」
神父は、涙を流しながら、訴えるようにつぶやく。
「ワッシもちょっと、水道代が・・・・・・・・・・」
「・・・・・・おたがいたいへんだよな・・・・・・」
「あ、あはははははは・・・・・」
そして、四人がこえをそろえて、
「「「「はあああああああああああああああああああ(滝涙)」」」」
と、ため息を吐く。

(こいつら、・・・・俺んちより貧乏なのな・・・・・・)
少し、というか盛大にリョウは同情した。

「いいよ、・・・・お前ら今日は俺の驕りでいいよ。」
「「「「何!!!!本当か!ですか!ですかいの〜!!かね!!!」」」」
四人が声を合わせる
「ありがとう〜〜〜〜〜、リョウ!!ありがとう!!」
「ありがとすじゃ〜〜〜!この恩は、一生忘れませんじゃ〜〜〜ワッシはワッシはも〜〜」
「ありがとう星野君!!!君は最高の友達だよ!!!」
「おお!神よ子の少年に幸福を!!」
それぞれが、感謝の意を示す。
神父にいたっては号泣だ。

(何か俺の方が泣きたくなってきたよ。)

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