ザ・グレート・展開予測ショー

『反転』の続きはこんな感じです


投稿者名:湖畔のスナフキン
投稿日時:(03/ 4/19)

『GS美神 女子高生大作戦!』 レポートXX.プロポーズ大作戦(その1)



※羅綺紫好姫さんの『反転』の設定を引きついでいます。
 横島と美神の年齢、そして性格の一部が反転しています。


「はい、横島除霊事務所です。あ、金成木さん。いつも仕事まわしていただいて、ありがとうございます」

 得意先の金成木財閥からの電話であった。
 横島の口調も、自然と丁寧になる。

「は? 娘さんが? ケッコンを前提としたおつきあい? 私とですか──」



 数日後の夕方、横島は出かける準備をした。
 ジーパンにジャンパーといういつもの格好ではなく、タキシードに蝶ネクタイというフォーマルな服装である。

「うーん、でも何で俺なんだろうなー。財閥の令嬢なんだから、他にいくらでもいい男が選べるのに」
「でも人の縁なんてわからないじゃないですか。まずは会ってみないとわかりませんよ」

 おキヌが横島と会話しながら、横島の服装の乱れを整える。

 ガチャ

 そこに令子が部屋に入ってきた。

「どうです? 横島お兄様?」
「へー、馬子にも衣装っていうけど、けっこう決まるもんだね。いつもの令子ちゃんとは思えないな」

 令子は優雅なロングドレスを身につけていた。足にはハイヒールを履いている。

「見直しました?」

 令子がドレスの裾をつまみ上げ、クルリと一回転する。
 しかし慣れないハイヒールを履いていたためか、一回転したところでつまずき、尻餅をついてしまった。

「痛ッターイ!」
「慣れないことをするからさ」

 笑いながら横島が、令子を引っ張り上げた。

「さて、でかけるか」
「えっ、どこに行くんです? 高級レストラン? それとも観劇ですか?」
「残念。仕事からみさ」
「えーっ、こんな格好をして仕事ですか。お兄様が正装して来て欲しいっていうから、今日は遊びに連れて行ってくれると思ったのに!」
「向こうに着いたら話すよ」


──── ・ ──── ・ ──── ・ ──── ・ ──── ・ ────


「わぁ、でっかいお屋敷。ここ誰の家ですか?」
「金成木財閥当主の金成木三郎の家さ。今日パーティーが開かれるんで、俺も呼ばれたんだけど──」
「す、すごい金持ちなんですねー」
「じ、実はだね、パーティーの間、令子ちゃんに俺の恋人役をして欲しいんだ」
「へ!?」
「どういうわけか、ここの娘が俺と結婚したいって口走っているみたいでさー。年間15億は出してくれる上得意先だし、断るにしてもなるべくうまく断りたいんだよね」
「で、でも、私なんかでいいんですか?」
「冥子ちゃんとかに頼むと、六道家も名家だから既成事実にされかねないんだ」
「わ、私が、お兄様の恋人……」
「えーと、フリだけだからね。令子ちゃん」

 しかしその声は、少しも令子の耳には入っていなかった。

 ドクン! ドクン!

 令子の心臓の鼓動が、しだいに高まっていく。

(た、たとえ芝居とはいえ、お兄様の恋人をするのよ! お兄様のところに来て以来、こんなことはなかった。今がチャンスよ!)

 令子は深呼吸をした。

(落ち着くのよ! 難攻不落・鈍感大王のお兄様とはいえ、小さなことで突破口が開けるかもしれない。これをきっかけにお兄様との関係が微妙に変化すれば、いずれお兄様が私のものに!)

「……えーと、聞こえてるんだけど、令子ちゃん」
「キャーッ! き、聞いてたんですかー!」
「鈍感大王のあたりから」

 令子は顔中真っ赤になってしまった。


(続く)


羅綺紫好姫さんの『反転』に賛否両論出ているようですが、私的には必ずしもGTYにそぐわないとは思っていないんですよ。(そういう意見は理解できますが)
ということで、軽〜く続きを書いてみました。

他にもかなり話を書き溜めているのですが、別サイトに投稿済みのためGTYには投稿できません。(二重投稿を避けるため)
今回の話は書き下ろし初公開ですので、問題はありません。


また、[ザ・グレート・展開予想とは何か]には
 >○今のストーリーとは関係ないけど、こんな話が読みたいな、という希望
という記述もありますので、個人的には問題ないかと思います。

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