〜LOST〜(4)後編
投稿者名:かぜあめ
投稿日時:(03/ 4/13)
〜LOST〜(4)後編
「・・・・・・・。」
横島たちは言葉を失っていた。
八重崎の語る話にはなにか・・危機迫るものがある。
パニックが起こる中、次々と姿を消すクラスメート・・。
事件は彼女が高校をでた後も続いたそうだ。
「私が卒業するころには17回、卒業した後も8回同じような知らせが続いたんです。」
「・・・最後に神隠しが起こったのは・・一週間前・・・でしたよね?」
「・・・私の友達です。・・昨日遺体が見つかりました・・・。」
・・・・・・・。
チックタック・・チックタック・・・。
時計の針が動く音。
時間の流れは止まらない。――彼女の番も・・やがて来る・・。
「現山くんが・・きっと怒ってるんです。私たちがひどいことをしたから・・。
身勝手なのは分かってます!でも・・・私もう耐えられない・・!」
そう言って彼女は泣き崩れる。
・・・・・助けてください・・・・・。
部屋には・・声だけが響いていた。
・・・・・・・。
「――これは・・すぐに動かないと・・。」
おキヌの第一声。
ドアの前で八重崎を待たせ、4人は小声で相談を始めていた。
「しかし・・・美神どのはどうするでござる?なにも知らせぬと言うわけには・・」
シロが疑問を口にする。
・・・・誰もが思うことだった。
こんな依頼を彼女抜きで・・・果たして可能なのだろうか?
「心配・・ないと思うわ。」
声がして・・・、
タマモの顔に視線が集まる。
「美神さんも今、神隠し事件を追ってるから・・折を見て合流すればいいんじゃない?」
「美神さんが・・神隠し事件を?」
いぶかしむ横島に彼女が続ける。
「忘れたの?この間見た記事。」
・・・記事・・・?
記憶を手繰りよせる横島は一つの文書にぶつかった。
――9月13日 都内公立高校に通う・・・・・・・・
「・・・・・あ・・・・・・・・。」
「聞いたのよ私・・。美神さんが依頼人と電話してる所を。
・・美神さんが行こうとしてたところ・・私知ってるけど・・。」
・・どうする?タマモの視線がそう問い掛ける。
おキヌとシロも横島の反応を待っているようだ。
・・・。
横島は沈黙した・・・・、
長く長く目を閉じ・・・何度も思いを巡らせて・・・・
そして・・
「シロ・・、メンツを集めてくれ・・。」
静かな声で言い放った。
(すんません。美神さん)
勢いだけで突き進むほど子供ではないが・・
・・目の前で泣いてる女を放っておくのは・・一生オレには無理らしい。
「解決するぞ・・この事件・・オレたちの手で」
光が宿る彼の視線に、3人それぞれがうなづいた。
〜あとがき〜
こんにちは〜かぜあめです。今回シリアス度濃いですね。
来回から雰囲気が元に戻ると思うので(笑)
美神さんでてきませんね・・・。本当にごめんなさい。
では次回に続きます。
今までの
コメント:
- 何やら相変わらず前編・後編ともにテンポの良いストーリー展開が光っている気が致します。しかも今回はそれにミステリー小説のように事実が一つ一つ明らかになっていく様が堪りません(爆)。そして正義のため、女性のために立ち上がった横島クンたちが「らしい」と思いました(笑)。次回も楽しみにしております♪ (kitchensink)
- ちょっとホラーっぽく、シリアスな雰囲気で面白いですね♪
さぁ、横島達は無事事件を解決できるのでしょうか!!?
追伸
前半、後半と分けているのはワザとでしょうか?
一回の投稿で8kbは一話に入るのでまとめたほうがよろしいかと^^;
出すぎた真似でしたらゴメンなさい(><) (ユタ)
- >kitchensinkさん
いつも読んでくださってありがとうございます。
やっぱり横島くんは女性のために立ち上がらないと・・(笑)
来回は途中まではこの雰囲気なんですが・・・シリアスムードは長くは続かないということで・・(笑
>ユタさん
出すぎたマネなんてとんでもない!読んでくださってありがとうございます〜
実は前半と後半に分けたのは・・、前の文章と後の文章の自然なつなげ方ができなかったという・・(笑)
自分もなるべくひとつにまとめるつもりですが・・もしも失敗して2つになった時は・・
『ああ・・・かぜあめっておバカだなあ』とか思って許してください(核爆) (かぜあめ)
- 言いたいことはkitchensinkさんとユタさんがおっしゃった事と同意なので・・・私から言うことは何もございません。
ただ・・・面白いっ、とだけ。
みすてりあす・・・にやり(意味なし)。 (veld)
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