ザ・グレート・展開予測ショー

香港の休日(仮):中編


投稿者名:TAITAN
投稿日時:(03/ 3/12)

「・・・・・・。」
夏零は呆然としていた。
「おい、どうした?」
俺は、夏零に呼びかける。
「・・・ここに、泊まってるんですか?」
夏零は、目の前にあるホテルを指差す。
目の前にあるホテル・・・・・。
「鳳凰楼」という高級ホテルだ。
1泊で十数万円するので、主要人とか、金持ちとかがよく使用する。
「あぁ、そうだけど。」
「・・・・・何者なんですか?あなたは。」
「・・・・ただの女好きだよ。」
そう言って、俺は夏零を連れて、ホテルへと入っていった。




ガツガツガツ!!
「うまい!!こらうまい!!」
俺夏零は、ホテル内にある中華料理店「摩天楼」で食事していた。
「・・・・・・・。」
夏零は、また呆然とする。
彼女の目の前には、山のように積まれた皿があった。
「食わないのか?」
「貴方が食事しているのを見たら、食べる気なんておきませんよ。」
・・・・う〜む。
俺は辺りを見回す。
いつの間にか、他の席にいた客がいなくなっていた。
・・・・俺が悪いのか?



俺と夏零は、自分が宿泊している部屋へと入る。
「うわ、広い・・・・・・。」
夏零は、部屋の周りを見回す。
確かに広い。
平屋建ての家の面積ぐらいの広さはある。
「さてと、寝るとするか・・・・。」
俺は、ソファの上に寝転がる。
「あれ?ベッドで寝ないんですか?」
「俺は女に優しいのがモットーなんでね。」
そう言った後、俺は大きな欠伸をした。
「勝手にシャワー浴びて、寝ればいいぞ。」
「・・・・・。」
「安心しろ。襲いはしないから。そんじゃ・・・、おやすみ・・・・。」
俺は目を閉じ、深い眠りについた。




「ふぅ・・・・。」
夏零は、シャワールームから出てくる。
バスローブを身にまとった状態で、テーブルの近くの椅子に座る。
ソファの上では、横島が鼾をかきながら眠っていた。
「・・・・・・。」
夏零は、横島に気付かれないように、向こうの机の上にある鞄の中を覗いた。
(もしかすると、敵かも知れない。)
鞄の中には、GS免許や着替えなどが入っている・・・。
そして、その中に、1通の封筒があった。
その中には、数枚の写真が入っていた。
「・・・・結婚式?」
夏零はそう呟いた。
写真はどうやら、横島の結婚式の様子を撮ったものらしい。
ブーケを捕るために、喧嘩を始める女性たち。
その中で、ボディコン衣装を着た女性と、色黒の女性が、本気で殴り合っている。
もう1枚には、友人の男性たちに、囃し立てられる横島の姿があった。
そして、タキシードを着た横島が、新婦にキスした瞬間の場面。
「・・・・・・・・・。」
夏零は、バッグを閉じる。
「・・・・・・・敵では、なさそうだわ。」
軽く溜め息をついた後、夏零は、ベッドの上で横になった。
(・・・・幸せそう、だったな・・・・・。)
そう思った後、夏零は眠りについた。




翌日・・・。
俺は夏零を連れて空港へと向かう。
勿論、車でだ。
サンドイッチを口に咥え、俺は車を運転する。
「・・・・・・・・。」
助手席に座った夏零は、さっきから一言も喋っていない。
(何かやったのか?俺・・・・。)
何をやったのか頭の中で考えながら、バックミラーを見ると、
黒ずくめの乗った車が、後ろから迫ってきていた。
「なぁ。」
「は、はい。」
「ちょっと、運転代わってくれない?」
「え?は、はい。」
夏零に運転を任せ、俺は窓から身を乗り出す。
そして、上着の内ポケットから、拳銃を取り出した。


デザートイーグル・・・。
美神さんから貸してもらった、俺の護身用の銃だ。
ま、本当は戦闘向けの拳銃だけど・・・・。
俺は、後ろの車のタイヤを狙って発砲した。
ズキューン!!
弾は命中し、後ろの車のタイヤはパンクした。
スリップする後ろの車を見ながら、俺は車の中へ戻る。
「・・・・・・。」
運転を代わった後、夏零は、こちらを呆然と見ている。
「・・・・どうしたの?」
「な、何で、そんな拳銃を持っているんですか?」
「ん?あぁ、これ?護身用。」
「護身用って・・・・。貴方、本当に一体何者なんですか?」

「ただのGSだよ・・・・。ただの・・・・。」

続く・・・・。

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