ザ・グレート・展開予測ショー

ひのめ奮闘記(その6)


投稿者名:ユタ
投稿日時:(03/ 3/11)









コキコキ・・・

三世院京華(さんぜいん・きょうか)が首を鳴らしながら結界フィールドへと入場する。
その表情が表すものは一つ・・・余裕の文字。
対して、ひのめ・・・こちらも不適な笑みを浮かべながらゆっくりフィールドの中に入った。

「私から今回『も』逃げなかったことは褒めてあげますわ」

「敵に背を向けるっていうのは『美神家』じゃご法度なのよ」

もちろんこれはひのめが勝手に言ってるだけで、美神家にそんな教訓はない。
とはいうものの母も姉も決して敵から逃げることなく勇敢に戦った・・・・・・・・・と、本人達は語っていた。

「前々回は右手一本、前回は両手・・・・で決着でしたわね・・・・今回は両足も使わせてほしいものですわ」

「期待に応えれるよう努力してみるわ・・・・」

フィールドの中の殺気が高まり、気温が5度下がった気がした。
その雰囲気に思わず一歩引いてしてまったギャラリーの女性徒が壁にもたれているモップを倒してしまう。

カラーン、カラン・・・

そのモップの柄と体育館の床がゴングを鳴らした。

「先手必勝!!!!」

その掛け声と共に相手向かって駆け出したのはひのめだった。
あっという間に京華との距離を詰めると京華の顔を狙って思いっきり右ストレートを繰り出す。

「あら、危ない・・・・」

その拳をさっと交わす京華。だが、次の瞬間にはすでに右のハイキックが飛んでくる。
今度はよけずにそれを受けようと左手をさっと構える、だが左手には何の衝撃もない。

「フェイント!?こざかしい真似を!!」

京華の言うとおりひのめは右足を折りたたむと、その足を地につけ軸に左回し蹴りを京華の左胴へと叩きこもうとする。

「こんなもの!!」

ガっ!

今度こそその足をしっかりガードする京華。だが、すぐにその感触はなくなる。
そして、一瞬ひのめの姿が京華の視界から消えた。

「え!?」

京華はその光景にさすがに驚いた声をあげる。ひのめは・・・・・・・
京華の視界の下にいた。それに京華が気付いたのはその顎に衝撃が走ったのと同時だった。

「がっ・・・・」

その痛みと共に視界がグラつき京華は膝をつく。
その光景に周りがざわつく、京華が膝をつくなど幸恵相手でも見たことがないからだ。

「はぁはぁ、どうよ・・・・ありったけの霊力を今の胴回し蹴りにつぎ込んでやったわ」

膝をついたまま動かない京華を息を切らしながら見下ろすひのめ。
右ストレート→二段回し蹴り・・・ここまでは霊力のこもっていない攻撃。
もちろん結界フィ−ルドの中では物理的な攻撃は通じない、霊力がこもっていなければ全くダメージを与えれないのだ。
京華も霊力が込められていないのは気づいていたが、その余裕から『遊び』に付き合っているつもりだった。
そこへ視界から一瞬消える胴回し蹴り、しかもそこには霊力がしっかりと込められている。

「これでも空手2段!」

と、Vサインをするひのめ。しかし、そんな声には全く反応せず京華は不気味にゆっくり立ち上がった。
そして・・・

「がはっ!」

目の前から京華が消えたと思った瞬間ひのめのみぞおちに京華の右手がのめりこんだ。
たまらず崩れ落ちるひのめ・・・だが、その膝が地面に落ちる間に裏拳がひのめの左頬を捉えた。

「きゃっ!!」

ひのめは短い悲鳴と共にダンダンと床に叩きつけられながら3mは吹っ飛んだ。
まだ先程のボディへの一撃が効いたのだろう、小刻みに震えながら腹を押さえる。
それでも、気力だけはあるのかゆっくり立ち上がりキっと京華を睨んだ。

「それでいいですわ・・・・私の顔に傷をつけたお礼・・・ここから本番なんだから」

そこからはもはや京華の独壇場・・・・いや、公開リンチに近かった。
京華の攻撃は面白いように決まりひのめの体を痛めつける。
対してひのめも攻撃を返すのだがそこには最初の勢いはなく、
京華に軽く避けられるうえに、霊力差から当たってもほぼノーダメージという感じだった。

「うっ・・・がふ・・・っは・・・」

時間にしておそらく2分ほど・・・たったそれだけの間にひのめはボロ雑巾のように冷たい床の上に転がった。
その光景に満足したように京華はフンと侮蔑の笑みを浮かべフィールドを出ようとするが・・・

「!!」

京華は一瞬驚いた表情で立ち止まる。そして、自分の足にまとわりついた何かを見た。
それはひのめの右手。相変わらずうつ伏せのままで倒れてはいるが、その手は京華の左足首を掴んで離そうとしない。

「おはなしなさい・・・・」

京華は冷たい目ででひのめを見下ろす・・・だがひのめは返事もせず、顔も上げず相変わらずその右手に力を込めるのみ。

「いいかげんに・・・!!!」

イラつきながら京華が右足でひのめを蹴ろうとするが・・・・その足はひのめの後頭部ギリギリで寸止めされた。
周囲の三世院派の生徒は「なぜ止めたの?」という表情を浮かべる。
その問いに・・・・

「・・・・もう気絶してるわ」

パシっと右足でひのめの手を払って答えた。

「かすみ、美神さんにヒーリングかけといてくれないかしら。傷を残しとくと先生と江藤さんがうるさいですから」

「OK」

京華と入れかわりその取り巻きの一人がフィールドに入り、ひのめの傷を治す。
だが、傷が治っても意識が戻るわけではない。そのままひのめは苦痛の表情のまま視界が暗くなった。





3分11秒 KO負け ・・・・・・・・ひのめと京華の3回目の対決はこうして終わった。
























(なんだろう・・・)

暗闇の中で意識を取り戻す・・・という表現でいいのだろうか・・・
とにかくひのめは呟いた。

(燃えてる・・・・森が・・・・)

ひのめの視界に入るもの・・・それは赤く紅く燃える・・・・・・・森。
そして・・・・

(お姉ちゃん・・・ママ・・・お兄ちゃん・・・・・・・・・それに・・・・・・・・・・・犬?)

ひのめが見た三人は今よりも若干若くそして厳しい顔つきで、獣のようなものと戦っている。


そして暗転

相変わらず燃える森。
しかし横島達は戦闘中ではなく誰かの名前のを必死に呼んでいる。
ひのめはその呼ばれている者をそっと見た。・・・・・それは




























・・・・・・・・・・・・・・・・・血みどろになりながら、炎に包まれる幼い自分・・・・・・・・・・












「!!!!!!!!!!????」


ガバっ!!ゴチーーーン!!!

「「あいたぁっ!!」」

ゴツっという音と共にひのめの額に激痛が走った。
そしてひのめと同時に同じことを呟いた人物も額をあいたたと押さえた。

「いつつつ・・・・・あれ?・・・・・・・・・・・・・・・・さっちゃん?」

自分と同じく額を押さえる人物・・・幸恵にまぬけな顔で話しかけるひのめ。
幸恵はそんなひのめを見ると涙を目に浮かべた。

「え?さっちゃん何で泣いてんの?・・・・・・・・・・・・・あと・・・・・・・・・・・・・ここどこ?」

「ここは保健室、ちなみに午後4時40分。
私が泣いてるのはうなされてるひーちゃん起こそうとおもったら
ひーちゃんがいきなり起き上がって頭突きをしてきたから・・・・・・・・・それと」

ひのめは言葉を止めた親友をキョトンと見つめる。
その親友はギュっとひのめの手を握って言った。

「ひーちゃんがやっと目を覚ましたからだよ」

「さっちゃん・・・・」

幸恵の言葉にひのめの心に『ジーン』という効果音が流れた。
自分をここまで心配してくれる親友に感謝しながら。

「と、ここまで心配事・・・・今からは説教!」

「いっ!」

先程までの穏やかな表情から三白眼になる幸恵。

「ったく何で、三世院さんと戦ったりしたの!もうー、ひーちゃんが引かない性格なのは知ってるけどここまでとは・・・
私が体育館に戻ったら隅っこでひーちゃんが寝かされるし、仇討ちしようと思ったら先生戻ってきちゃうし」

「仇討ちって・・・・死んでないよ〜、私」

「何か言った!?」

「い、いえー(汗)」

親友の強い口調に反論できないひのめ
・・・・心で「昔はこんな気の強い子じゃなかったのにな〜」と呟きながらこの後10分間説教されるのであった。













「じゃあね〜、京華」
「またね〜」

「ええ、さよなら」

夕暮れの帰路、取り巻きの生徒達と別れる京華。
そのまま何事もなく10mほど歩き人通りのないことを確認すると・・・

「くっ・・・・」

苦痛の表情でその場に腰を落とした。そしてそっと、左の靴下を下ろした。
そこは・・・皮膚が人の手形状に赤く腫れ上がっていた。

「霊傷・・・・・・・・・というより火傷?」

そう呟きながら左足首に右手をかざした。
手のひらがポウっと光るとその傷をゆっくりと治っていく。

(思ったより治りが遅い・・・・)

心で一つ呟くと完治する前に京華はその治療を中断した。
そして、スクっと立ち上がる。

「ふふ・・・・面白いじゃない・・・・」

再び歩き出す京華。
そして、自分傷をつけた人物・・・その顔を思い出しニヤっと京華の頬が緩んだった。











                                     その7に続く











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あとがき

ふぅ・・・毎日更新を目指してるユタです、おはよう、こんにちは、今晩は♪
というのも原案者のNAVAさんと、

N「おい、ユタぁ!ちゃんと1日1回のペースで投稿しろよ・・・」
ユ「そ、そんな!バイトや就職活動だってあるんですぅ」
N「ああん?この作品の原案者は誰だぁ・・・」
ユ「うう、NAVAさんですぅ・・・」
N「何ぃ・・?聞こえんなぁ〜」
ユ「な、NAVA様です(土下座)」
N「著作権は俺様にあるんだ覚えとけよ!あーはっはっはっはっ!」
ユ「うううう(泣)」

と、連載中にこんなことがありまして(一部誇張・一部誇張表現・大部分嘘・笑)









嘘ですよ?♪NAVAさんはとってもいい方です(ニッコリ)
あ、NAVAさん怒った?(汗)


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