ザ・グレート・展開予測ショー

I will be right here waiting for you


投稿者名:K.H. Fan
投稿日時:(03/ 3/10)

これは適当に書いた短編作品です。
39巻の『残留思念』がありならこれもありでしょ。

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『行ってきます』

横島が元気無さそうに事務所を出た。

『横島さん元気ないですよねぇ』

『あの事件があった後だもの、 しょうがないわ』

おキヌ、 美神が横島の去った後に口を開いた。

無論、 事件とは彼の恋人、 ルシオラが彼を庇って消えたことだ。

 横島は東京タワーを目指していた。

日が暮れそうにると、 彼はいつも此処へ来ている。

彼の夕日が好きだった恋人と一番の思い出がある場所であり、

彼の恋人が死んだ場所でもある。

そして、 最後にルシオラが寄り掛かっていた場所、

そこを見る度に涙を流す…

が、 今回は勝手が違った。

横島が悲しそうな顔をしていると

『な〜に、 元気無さそうにしてるのよ、 ヨコシマ』

横島の耳に彼の愛した女性の声が聞こえた。

声がした方向へ振り向くとそこには…ルシオラが…

『ルシオラ? どうして…?』

『多分、 おまえが強く思った所為とか…

私の霊力が強かった所為とか…

東京タワーと言う沢山人が集まる場所…

つまり霊的属性を東京タワーが帯びてしまったとか、

残留思念が残るには絶好の場所だったんじゃないの?』

『残留思念って?』

『所謂、 魂の残像ね』

そう言われ横島がルシオラの元へと駆け寄る。

横島がルシオラに抱きつこうとした時…

スゥッ

横島の体がルシオラを通り抜けた。

『た…魂の残像って言ったでしょ?

普通の霊とは勝手が違うのよ?』

横島と目を合わせないように後ろを向いて語った。

横島は最愛の人に逢えた喜びからか、

後ろから、 触れないルシオラを軽く抱きしめた。

『…バカ…感触、 無いでしょ?』

『体では抱きしめられなくても…


…気持ちだけなら抱きしめることができるから…


…このままじゃダメかな?』

横島の涙が彼の頬を伝って、 彼の手に落ちた。

『ヨコシマ…


…私はいつまでもここに居るから…


…おまえだけを待ってるから…


…泣かないで…』

横島の唇と触れない筈のルシオラの唇が重なった


((…ありがとう…))


二人の思いが伝わった。

そんな気がした。


−おまけ−

一ヵ月後

『行ってきまーす』

横島が元気良く事務所を出た。

『美神さん、 横島さん急に機嫌良くなりましたよね?』

『おキヌちゃんも気になる?

じゃ、 一緒にあいつが何処行くのか見ようか?』

『でも、 もう行っちゃいましたよ。

追えないじゃないですか』

『大丈夫。

此処に居るだけで良いから。

ふっふっふ、 横島君の服に発信機を付けさせて貰ったのよ。

それで、 私のMHKから買い取った人工衛星が彼の姿をモニターに映し出す。

完璧でしょ?』

『発信機は無断で…?』

『当たり前じゃない』

そう言ってTVをONにする。

『此処って東京タワーですよね?』

『みたいね…』

二人が何をしに行くのかと食い入るようにTVを見つめていたら

『『あっ、 ルシオラ(さん)?』』

『美神さん、 何で?』

『恐らく残留思念ね。

でも、 幽霊や本体と違って実体は無いはずよ』

『そうですか…あ、 横島さんが今文殊を…

って思いっきり抱きついてるじゃないですか?

実体無いんじゃ無かったんですか?』

文殊をアップに調整する美神

『『…(実)(体)…?』』

『これ以上先は…』

『…見るとまずいですね』

二人の唇が合わさる直前…

パチッ

shut down...
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いやぁ…
wherever you goって曲聴いたらこういうのが無性に書きたくなってしまって…
何かすいません…

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