ザ・グレート・展開予測ショー

蛍、まだ覚醒前


投稿者名:KAZ23
投稿日時:(03/ 3/ 3)

この作品は、インモラルっぷりが中々に高いです。
心臓の弱い方、そんな作品が苦手な方はこのままブラウザの戻るでお戻りください。










こんにちは。
わたしの名前は横島蛍です。この間12歳になりました。もうじき中学生になるんですよ♪
それで、いきなりですが私はパパが大好きです!
パパの名前は横島忠夫と言って、ゴーストスイーパーをしています。とっても優しくて、そのうえ強くて格好良いんですよ。
だから将来は絶対にパパのお嫁さんになるって決めてるんです♪
友達にはファザコンだなんて言われるんですけど、私が好きになった人がたまたまパパだったんですからしょうがないですよね?
だって、パパ以上の男の人なんて出会った事無いですもん。

―― それに ――

何故かは知らないんですけど、パパには運命を感じるんです。
何て言うんでしょう?この人しか居ないっていうか・・・生まれる前から愛してたっていうか・・・
物心付いた時からず〜っとパパが好きでした。
あとこれはカンなんですけど、パパとママ達は何かを隠しているような気がするんですよね。私とパパの関係についての大事な何かを・・・
あ、ママ達っていうのはうちの特殊な家庭事情によるものです。うちには複数のママがいるんです。世間では「ハーレム」って言うんですって。
今の日本で国から「重婚」を認めてもらっているのはパパだけなんですよ。やっぱりパパって凄いです♪
だから、私も将来は絶対にパパのハーレムに入れてもらうんです!
本当は独り占めしたい気持ちもあるんですけど、ママ達の事も好きだし、ひのめちゃんもパパの事好きだって言うし・・・
パパは折角ハーレムオーケーなんだから、前向きに皆で幸せになる方が良いですよね?

・・・・・・・・・・・・





「パパ〜♪」
「蛍〜!」

今日はパパに連れられてお買い物です。
私はパパと手を繋いでデパートの中を歩いている。
今はまだ父親と娘にしか見えないけど、そのうち恋人同士に見えると嬉しいな♪

「蛍は後は何か欲しい物無いのか?」
「ん〜・・・そうね〜・・・」

お洋服とか?ん〜・・・この間買ったしなぁ〜・・・・・
今欲しい物って言っても、特に思いつかないな。
あ、そうだ!

「パパ、こっち。一緒に来て!」
「おっと、何?何処行くんだ?」

私はパパの手を引っ張って駆け出す。とは言っても、そんなに早速くでは無くて・・・
パパの歩幅だと早足くらいのスピードだ。

「ほら、こっちこっち〜♪」

そう言ってパパを連れてきたのはアミューズメントスペースです。
お目当てはこれ!

「プリクラか〜・・・定番だなぁ・・・」
「あ〜!違うよパパ!フラッシュショットでフラットって言うのよ?」

今時プリクラだなんて呼ばないのよ?
それにこれはそんなのとは違うんだから。

「これは最近登場した新しいタイプのフラットで、ちょっとオカルト技術が使われてるものなの。」
「オカルト?只の写真じゃ無いのか?」

―― あん♪ ――

オカルトって聞いて、瞬間ちょとだけだけどパパの表情が真剣になった。
こんな時のパパの顔ってとっても素敵なの♪
普段はどっちかって言うと砕けたって言うか府抜けたっていうか・・・あ、勿論そんな表情も可愛くて好きなんだけど・・・

―― エヘヘ♪ ――

は!?
じゃなくて、なんだっけ?
そうそう、フラットの話だったわ。

「なんとこのフラットは・・・・・・ううん、先に取って見ましょう?そうしたら分かるから!」
「ん、そうか?まあ、俺は別に構わんぞ。」

快く了承してくれるパパと一緒にスペースに入る。
まずはお金を入れて・・・

「げっ!?4000円?!なんでこんなに高いんだ?」
「これは特別なのよ。でもそれだけの物が出来るんだから♪」

パパはかなりのお金持ちの癖に、金銭感覚とかがかなり貧乏くさいのよね。
ま、私もあんな家に住んでいる割に完全に庶民感覚だって言われるけどさ。
うちでお金の使い方が豪快なのって、令子さんくらいかな?
小鳩さんなんて全然無駄遣いしないし。
さて、後は設定をいじって・・・

「ふふ〜ん♪これの、これの・・・」
「相変わらず手際良いなぁ・・・ほんと、蛍は機械関係に強いよな。」

そうなの。私って何故か機械関係には強いんだよね〜・・・
もっとも、コレくらいだったら誰でも出来るんだけどな。

『撮影を開始します・・・』

―― グイッ ――

「おっと!」
「しっかり顔を近づけてね♪」

私はパパの腕を引き寄せると、頬と頬をピッタリとくっつけた。
パパの体温が気持ち良い・・・

『そのまま、お待ちください。3、2、1・・・』

―― ピカッ ――

全身にフラッシュが当たって、撮影は終了した。

『出来上がりまで2分お待ちください』

―― ふふふふ ――

2分間この密室でパパと2人きり!
ああ、しあわせ・・・

「2分だなんて、結構かかるもんだな?」
「まあね、それだけのモノを作ってるのよ。」
「作ってる?」

パパはちょっと不思議そうな顔をしている。
でもね、これはちょっと凄いのよ?

『お待たせいたしました。出来上がった品は忘れずにお持ち帰りください。』

そんな声と共に、出来上がった3点が横の扉から出てきた。

「アレ?写真じゃないの?」
「うん。あ、でも写真もあるのよ?ほら。」

まずは16分割されたシールにそれぞれ同じ写真がある奴。ま、これは定番よね。

「でもこれの目玉はコレ!」
「・・・人形?これって、俺と蛍?」

そう。これは被写体をデフォルメした2.5等身の人形にして作ってくれるの。
ま、もちろん元の人形があってそれにちょっとした特徴をつけてくれるだけなんだけどね。
でもって衣装も選べるんだよ!
私が選んだ衣装は・・・

「ウエディングドレスとタキシードって・・・」
「♪」

パパが新郎で、私が新婦。2人は腕をしっかりと組んでとてもお似合いよね♪
絶対実現するんだもん!
あ、でも反対側にひのめちゃんがいる事になっているんだっけ。
ま、良いや。

「ん、これは?」
「ああ、それはこうするの。」

―― パチ ――

名刺サイズで厚さ1cmくらいの金属のカード。それにはスイッチがついていて、それを入れると・・・

「おお!立体映像か?!」
「そう!ね、凄いでしょ?」

実はこの技術に少しだけオカルトが使われているの。
でも、パパは言わなくても気がついたみたい。映像の方じゃなくて投影機の方を熱心に見てる。
ちょっとつまんないな。折角のパパとのツーショットなのに・・・
でもパパと一緒に取れて良かった♪

「しかし、随分と世間にオカルト技術が浸透してきたよなぁ・・・」
「そうだね。」

私が小さい頃はまだ、こんな街中になんて無かったし、出来た当初は凄く高い物だったし。
パパが若い頃は全く無かったって話だしね。
その分霊能者の仕事も多岐にわたってきたと思う。昔は殆どがゴーストスイーパーとの兼任だったけど、今では専門職もだんだんと出来てきたわ。
そんな中で、私は霊能技師の仕事に興味がある。
霊能技師っていうのは、この3Dショットにも使われるような日常生活に使われているオカルト技術と、オカルト技術を使った製品を開発するお仕事の事。

「そのうち、私がもっと凄いの作って見せるんだ!」
「お?おお、頑張れよ!」

パパはこの事に賛成してくれている。
理由はゴーストスイーパーよりも安全そうだからだって。
別にGSになるのを反対する訳じゃないけど、それでも親としては心配だし、ならないって言うならそれはそれで嬉しいって言ってた。

『でも、一番なのはお前が望む仕事をしてくれる事だよ』

ああ!あの台詞を言ってくれた時のパパって本当に素敵だったわ・・・

「・・・蛍、おい蛍?どうかしたのか?」
「・・・はっ!?う、ううん!なんでも無いよ!」

いけない、いけない。ちょっとトリップしちゃったわ。
パパに変な目で見られちゃったら大変よね!

「で、これだけで良いのか?」
「うん♪これって宝物よね〜♪」

ほんとうに良いもの手に入ったな。これって、きっとひのめちゃんが羨ましがるわ。

「じゃあ、ボチボチ昼飯でも食いにいこうか?」
「うん。そうね。」

今日はわりと御腹空いてるから、しっかりと食べたいな。

「パパは何か食べたいの無いの?」
「俺か?う〜ん・・・結構、腹減ったな。ん、飯だな!ご飯食べたい。」

ご飯かぁ・・・お寿司?ってのもなんか違うなぁ・・・

「牛丼屋でもいくか?」

ぷっ!

「パパ〜・・・もう!別にわざわざ安い早いじゃなくても良いじゃ無いの?」
「なんだよ?好きなんだし良いだろう?美味いぞ?」

ほんと、どうしてパパってこんなに貧乏くさいんだろう?
スマートに決めて欲しいとまでは言わないけど、もう少し収入に合った好みでも良いと思うのに。

「でも駄目よ。今日は私が決めるわね?」
「ん・・・まあ、別に構わないけどさ。」

今日はイタリアンにしよう。ご飯も有るし、私はパスタにでもしようかな?

「じゃあ、決まり。今日はイタ庵にしましょう!」
「いたあん?何ソレ?何屋?」

―― え〜? ――

「パパ知らないの?最近すっごい人気のイタリアンレストランだよ?」
「イタリアンなのか?いや、すまん。初耳。」

「はぁ・・・」

相変わらずお洒落な商品とかお店とかには縁が無いのね。まあ、それがパパらしさだけどさ。
そのうちディナーとかに誘って欲しいって思ってるんだけど、この調子じゃ見通しは暗いわねぇ・・・

「ママ達って、凄く苦労したんだろうな・・・」
「な、なんだよ?突然だな。」
「ううん。ふと思っただけだから気にしないで。」

それでもここまで来れたんだもの。私だって大丈夫よね?
なにしろ、私とパパは運命で繋がってるんだもの!
血縁くらい気にしちゃ駄目よね?うん、大丈夫大丈夫♪

「うふふふ・・・」
「ど、どうしかしたか?」

予感がするの。もうじき運命が動き出すっていう予感。
そうしたら、パパと私は結ばれるんだわ!

「うふ、うふふふふ・・・」
「ひっ?!ほ、蛍さん?」

パパと結ばれるパパと結ばれるパパと結ばれるパパと結ばれる・・・

「も、戻ってこい蛍・・・俺はお前を失いたくないぞぉ・・・」
「パパ・・・私はいつでも良いからね。」
「はい?」

パパ大好き♪


今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa