ザ・グレート・展開予測ショー

語ろう会 ―2前半―


投稿者名:KAZ23
投稿日時:(03/ 2/18)

「こんにちは〜・・・六道冥瑠です〜♪」

―― ペコッ ――

「今日は〜・・・式神のコピーの仕方を〜・・・教えてあげたいと思います〜♪」

―― パカッ ――

「まず専用のディスクを用意します〜・・・そうしたら〜・・・出ておいで、みんな〜♪」

―― チュッ、ンモ〜、ガーッ、シャキーン、ゴーッ、シャーッ、ヒヒ―ン、メェ〜、キキッ、バサバサ、ガルル、ブヒィッ ――

「式神を出します〜♪」

―― チュッ、ンモ〜、ガーッ、シャキーン、ゴーッ、シャーッ、ヒヒ―ン、メェ〜、キキッ、バサバサ、ガルル、ブヒィッ ――

「じゃあ、みんな〜・・・宜しくね〜♪」

―― スイー、フッ、ブゥオーン、キラーン ――

「こんな風に〜・・・1人づつディスクの中に入っていって貰って〜・・・3秒位したら出てきて貰います〜・・・み〜んな終わったら出来上がりです〜♪」

―― ブ〜ゥン ――

「とっても簡単でしょ〜♪」

*記録には専用のスタジオを使用して下さい
*指定のスタジオ以外で行うと、ディスクが飛び散る恐れがあります

「再生する時には〜・・・CDプレーヤーにかければオーケーです〜♪」

*再生時は専用のプレーヤーを使用して下さい
*CDプレーヤー等で再生しようとすると、機械が破壊され大変危険です

「一回再生すると使えなくなるので〜・・・欲しい時は私に言って下さいね〜♪」

*霊力レコーダーは都合により発売を無期延期とさせて頂きます
*以上、厄珍堂よりのお知らせでした

・・・・・・・・・・・・

何故、これで出来るんだろう?










居酒屋に戻る・・・

「家は相変わらずこんなもんだがな・・・お前らの所はどうよ?」

一通りヤケ食いヤケ飲みをした横島は、今度は他の面子に話を振った。

「ウチは万事問題無しですけぇ!」
「あ〜・・・お前ん所はそうだろうな。」

それを誇るようにしているタイガーに横島は適当に相槌を打った。
タイガーは20歳の時に結婚。相手は一文字魔理19歳。
共に不器用ながら、心優しい2人は皆に祝福されて幸せな結婚生活を送ってきた。
浮気、修羅場は共に皆無。そのくせ今でもラブラブという、ある意味信じられないような家庭を築き上げているタイガーと魔理・・・
結婚後1年で女の子を設けると、実理(みり)と命名。その娘も今年中学校にあがった。
タイガー自身は結婚後2年で小笠原除霊事務所を独立し、魔理と一緒に個人事務所をはじめる。最初こそ苦労はしたものの、軌道に乗ってからは業績も順調に伸びだし、今では中堅事務所として業界での受けも良い。
とまぁ・・・・・・

「絵に描いたように平凡な人生やなー・・・つまらんぞー!もっとこう、何かイベントらしいイベントは無かったのか?」
「横島さんの所みたいに毎日何か有ったら、ワッシは多分死ぬと思うけんのー・・・」

うんうんと頷くメンバー達。
横島の意見とタイガーの意見では、圧倒的にタイガーの意見が賛成票を集めたようだ。

「ウチはまあ、ボチボチって所だぜ。最近は義父殿もあんまし煩く言ってこなくなったしな。」
「ほ〜・・・結婚10年にしてようやくお前も一人前かよ?」
「抜かせ〜・・・」

焼きおにぎりを咥えた彼・・・旧姓、伊達雪之丞。彼は昔とは姓が変わっていた。彼の今の名前は、弓雪之丞という。
弓かおりの実家、弓式除霊術本家へと婿入りしたからだった。

「お前の所はそれなりにドラマしとるからな〜・・・」
「ふん!お前の所よりはましだ!」

一方、雪之丞はふてくされた顔でコップ酒を一気に飲み干す。

「ワイは詳しくは知らんのやけど、結婚の時だかその前だかに一悶着あったんやってな?」
「正確にはその両方でな。」

その当時は、まだ他の面子とはあまり交流の無かった六道が興味深そうに聞いてきた。

「ええ・・・僕達は・・・僕と横島さんとタイガーはそろって同じ年に結婚したんですが、雪之丞だけは・・・・・・」
「弓さんのお父さんの、凄まじい怒りを買って結婚できなかったけんのー・・・」

その時の剣幕を思い出し、ピートとタイガーが身震いする。雪之丞はまたちょっと不機嫌さを増し、横島は面白そうにニヤついていた。

「まぁ、あれで諦めるお前じゃねえと思ったけど・・・クククッ!」
「ええ、あれはなんと言うか・・・」
「大胆じゃったのー・・・」

その時に雪之丞が取った行動を思い出し、3人は思い出し笑いというか思い出し苦笑というか・・・

「ちがうっ!あれはかおりが・・・」
「何度も言わせるな、雪之丞〜・・・」
「ですね。弓さんだけじゃあ・・・」
「子供は出来ませんのー♪」

今度は全員がニヤニヤしながら雪之丞を見やる。

「なに?それってどういうことや?」

1人だけ事情が分からない六道は今の会話についていけず、疑問の声をあげた。

「クックックッ!つまりなぁ・・・」

他人の不幸は蜜の味。
今は笑い話にできる昔話。
だからこそ美味しいネタ。
横島はとても楽しそうに語りだす。
雪之丞は完全に不貞腐れて、あさっての方向を向いて一人グラスを傾けていた。

・・・・・・・・・・・・


<後半に続く>

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