横島の一日(シリーズ完結)
投稿者名:ルーン
投稿日時:(03/ 2/16)
俺は、横島…
横島忠夫18歳の高校三年だ…
「ルシオラ…今日で、俺達が出合ってから…ちょうど一年だな…」
俺は、今東京タワーに居る。
場所は、勿論ルシオラの最後の場所…
俺は、ルシオラが隣に居るかのように話しかける。
「っと…今日とお前の命日くらいは、泣いたって良いよな?」
俺の目から、大粒の涙が流れ落ちる。
俺は、目を真っ赤にして、あえぐ…
「ぐずっ…ぐずっ…なんで、なんで…あの時嘘をついたんだよぉ!!!」
ルシオラは、正しい事をした…そう分かっていてもつい言ってしまう…
なぜなら…
「最後くらい…お前の傍に居たかったのに…なんでだよぉ…」
さらに、流れていく涙の量が、増える…
「でも…ルシオラ…お前は、悪くない…そう…全ては…」
全ては、俺が悪い…
「俺が、悪いんだ…俺が、お前を守れるだけの力が無かったから…」
俺の声は、小さくなる…
涙は、小さい水溜りを作っている…
「俺は、なんて馬鹿だったんだろう…」
そう…俺は馬鹿だ…
「お前に会う前から…ずっと前から、修行を積んでいれば、今お前が、傍に立ってくれていたかも知れないのに…俺はぁ!!俺はぁ!!!」
喉が嗄れてきた…
しかし、涙は留まるどころか、さらに勢いを増していく…
「俺は、失ってから…いや…失う直前にやっとお前の大切さに気がついた…」
そう…俺は、あの時はルシオラが生きていて当たり前と考えていた…
「お前が…お前が傍に立っていないだけで…こんなに苦しいなんて!!」
しかし、俺は死ねなかった…
それは、勇気が無かったから?
そう聞かれれば…
勿論イエスだ。
しかし、それだけじゃない…
俺は…
「俺は…ルシオラの所には、すぐにでも逝きたい…けど今は、大切な仲間が居る…」
そう…俺が、死ねなかった理由それは、仲間だ…
「それに…俺が死んでもお前は、悲しむだけだよな…」
そう…それに今は、俺の体であって、俺だけの体じゃないんだからな…
「命日には…又きっと来るからな…」
俺は、もはや枯れている涙を拭い…帰る準備をする。
そのとき…気のせいだったのかもしれないが…確かに聞こえた…
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「ありがとヨコシマ!!きっと又来てよね!!」
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その問いに俺は…
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「ああ…絶対に来るさ…」
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俺は、そう答えた…
きっとまた会える日を…
一緒に夕日を見れることを信じて…
---------------------------------------------------------------------------一日シリーズ完成!!!
次回の書き物は…
何にしようかなと思案中です。
もし宜しければ、リクエストなどをいただけると幸いです。
あつかましいかもしれませんが…なにとぞお知恵をお貸し頂きたいです。
では、また会いましょう。
今までの
コメント:
- やはりと申しましょうか、最愛の人を失った横島クンの悲しみと悔恨の念は計り知れないものがありますね(涙)。ただ、自分を責めるだけに止まらずに「生きていく」ことを前提に未来に視野を据えているあたりに共感できました。過去を決して忘れるわけではありませんが、飽くまで前向きに生きようとする横島クンが「らしい」と思いました。1日シリーズの終了、おめでとうございます♪ 投稿お疲れ様でした。 (kitchensink)
- 横島ってばやはり人目を忍んでシリアスしてるのでしょうかね?
そんな事を考えさせられる作品でした。
でも前向きなのは良いですね。 (KAZ23)
- kitchensinkさんKAZ23さんコメントありがとうです。
やっぱ、横島のシリアスは、いいですよねぇ〜…
私は、横島君のシリアスが大好きです。
勿論普段の方もですが。
次回も頑張ります。 (ルーン)
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