ザ・グレート・展開予測ショー

炎の林間学校


投稿者名:山屋
投稿日時:(99/ 8/13)

 貧乏神の呪いがとけて、生まれて初めて学校行事の旅行(林間学校)に参加出来る小鳩。
心からうれしそうに荷造りをしながら、
「横島さんと一緒だったらな・・・」そうつぶやく自分に気づいて頬を染める小鳩。
しかし、その願いは周囲の人間にとって非常に不幸な形で実現するのであった。

 林間学校の会場になったキャンプ場の地下には迷宮があって、得河家の財宝が隠されていた。
そしてそれを守る為に、六道家3代目が結界を張っていた。結界を破る為に呼ばれたのは美神、
時価数兆円の財宝を手に入れたなら、報酬は10%。てことは数千億円! この時点で、すでに
美神は己を見失っていた。

 美神は、トラップの数々を力尽くで突破する。たちまち上のキャンプ場は阿鼻叫喚の巷と化した。
見境なく何億円分もの精霊石やお札で結界を爆破する美神。横島は吹き飛ばされて別の地下道に
落ちる。そこへ上から小鳩が落ちてくる。
その地下道には不思議なことにトラップはなく、そしてその奥で二人が見たものは、一枚の張り紙であった。

  「得河さんちもなくなちゃったことだしぃ、もったいないからお宝は私が使っちゃいます。
   出口はあちらです。 六道」

「・・・なるほど、それであの子の家はあんなに金持ちなんだ、トホホ・・」

 出口の魔法円から転送された所は、高原の小川のほとりだった。涼やかな風、さえずる小鳥、
吸い込まれるように青い夏の空。
「静かだなぁ。少し散歩でもして帰ろうか。」
「え、・・・はい!」

 一方
「ホー、ホッホ、お宝よ、お宝!そーれそれー」
チュドーン、チュドドーン。
「ギャー、た、助けてー」「お母ーさーん」「小鳩!小鳩どこやー」

 もう一方では
「ハハハ、それでね。」「フフフ、やだー横島さんたら」
 爽やかな高原の散歩道を歩きながら、横島と二人きりになれて、幸せ一杯の小鳩だった。

翌日の新聞
『不発弾か 林間学校大惨事に 奇跡的に死者なし』
『ゴーストスィーパー同士で抗争か 六道家になぐり込み 犯人は逃走』

                                    おわり






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