ザ・グレート・展開予測ショー

GSアフター一章…その二(心を閉ざしし者)


投稿者名:ルーン
投稿日時:(03/ 2/15)

「くそっ!!俺は、なんて…なんてぇっ!!弱いんだ!!誰一人救えないなんて!!」

横島は、自分の部屋で、叫んだ…
そして、床が抜けるほど、強く床を殴る。
近所の人はみな何事か…と驚いている事だろう。

「横島…」
「お前は…」

そこに現れたもう一人の横島…

「確かにお前は、弱いさ…一人じゃあな。」
「ああそうさ…あの時も大切なものを守りきれなかった。」

そこに訪れるのは…静寂…とても重い静寂だ…

「一人個人の実力なんて、たかが知れてるもんだ…だけど…人間は…」
「人間は…仲間と居ることで、強くなれる…か?」
「そうだ…今お前の手元には、信じてもらえる資料があるはずだ…」
「これのことか…」

横島は、ポケットに押し込んでいた資料を広げる…

「ん?二枚…二枚あるぞ。」

横島は、もう一枚を見てみる。

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AMM−3−0064の実験結果

体力の向上…
AMM-3-0064は、体力の向上の兆しなし…今までどおり後方支援型としての実験を行ない続ける。
身体能力の向上…
結果は、いまいち…特に筋力のつきが悪く、伸びがあまり無い…実験は、打ち切りの段階へ移行。
知的能力の向上…
此方の方は、ずば抜けて、他の実験体を凌駕している…この実験を優先的に行なうほうが、効率がよいだろう。

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このような文が書いてあった。
後、下のほうに顔写真が張られている。
十五〜十六歳位の少女だった。
顔は、彫刻のように整っていて美しく。
瞳は、エメラルドのような緑で、髪の毛の色は、蒼銀の長い髪だ。

「こんな子が…」
「驚いただろう?しかし、偶然っていうのもあるもんだな。」
「偶然って?」
「この子は、生体実験がまだ完全でない子…今回のことは、この子の為でも有るんだ。」
「このこのために…?」
「ああ。それよりも、その資料を持って、信頼できて、なおかつ権力のある人物に会いに行け。」
「隊長の事か?」
「自分で考えろ…」

そう言うと何処かえ消えてしまった。

「全く…いい加減な奴って…俺自身か…はははっ全ては、明日からだ。」

そして、今日という日は、終わりを告げた…
同刻…研究所…

「ひひひひっ…今日こそは、実験だよAMM…」
「・・・・・・・」

醜悪な顔をしている研究員とAMMだ。
AMMの方は、身をちじこまらせている。

「くくくっ…かわいいねぇ。早くお人形にしてあげたいなぁ。うひひひひ。」

そして、夜が明けていく…


「隊長に会わせてくれ!!」
「ダメだ!!横島君何があったが知らないが。先生は、連日の徹夜で、疲れておられるんだから。」

Gメンでは、西条と横島がもめている。

「これを見てくれれば分かる!!」
「ちょっと見せてくれたまえ。」

横島は、西条にあの資料を見せてやる。

「こ…これは…」
「わかったらさっさと隊長に…」
「横島君入りなさい。」

扉の向こうから静かで、それでいてとても威圧感のある声が聞こえてくる。

「失礼します。」

横島は、ノックもせず中に入る。

「お久しぶりね…所で、何の用かしら?」
「西条!!それ返せ。」
「僕から渡すよ。先生これを…」
「何かの資料?」

美智恵は、西条から受け取った資料をまじまじと見つめる。

「横島君…これを何処で…」
「ある研究所です…たしか…狂異研究所とか書いてありましたけど…」
「そう…私達Gメンもいろいろと調べてたんだけどね…こういうことが行なわれているなんて…」

美智恵は、憎悪をかみ殺し、鬼の形相で、資料を見つめる。

「じゃあ隊長協力を…」
「それは、残念だけど出来ないわ…」
「何でですか!!こうして、証拠があるというのに!!」
「こういう資料は、隠蔽されやすいの…良く調べても分からない時だってあるわ…」

美智恵は、とてもすまなそうに横島を見つめる…

「私達は、証拠が上がって、それで上層部に許可を貰ってようやく調べにいけるの…だけど、今回は事件がそんなに無い…違う?」
「いいえ。違いません。」
「私だって、悔しいわ…」
「先生…僕がついていきます!!」
「西条!!?」

横島は、西条の申し出に酷く驚いた。

「だけどね西条君…」
「違反だという事は、承知しています。」
「だったらなんで…」
「多分何処かのバカがうつったんでしょう。」

そういいながら横島を見る。

「それに、いざとなったら自分の首で、責任を取ります!!」
「決意は、揺るがないのね…」
「勿論です!!」
「分かったわ…西条君横島君を頼むわね…」

かくして、横島と西条は、研究所を目指す。

「しっかしいがいだな。西条お前が着いてくるなんてよ。」

横島は、ゆれる電車に身をゆだねていう。

「たまには、バカをやってみたいもんだからね。」

西条が押し殺して笑う。

「お前もバカだったってことか。」
「伊達に君と付き合っていないからね。嫌でも身につくさ。」
「くくくっ今のお前となら上手くやってけそうだな。」
「こちらもどうかんだ。ハハハハハッ。」

電車の車内に二人の笑い声が響く。

「よろしくな。相棒!!」
「フフフッ此方こそ。」

二人は、固い握手をする。

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ふぃーーおわったぁ〜〜。
後一…二話位で、一章が終わります。
私的には、西条は嫌いではないんですが…
完璧な男っていうのは、嫌いでしてねぇ〜〜。
今回の話をこういう風にしてみました。
最初は、美神たちと一緒にっていうのだったんですけど。
此方の方が良いような気がしまして。
では、又お会いしましょう。

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