ザ・グレート・展開予測ショー

ドッグス オア ウルヴズ?(7)<終>


投稿者名:MAGIふぁ
投稿日時:(03/ 2/10)



これはこの騒動を見守っていたタマモのお話



「へ〜…。良かったですね横島さん?」

「アンタ…ホントに手ぇ出すんじゃないわよ?」

またシロが出て行った後、横島は物凄い笑顔のおキヌちゃんと美神に釘をさされていた。

結構怖かった。



それから、シロがまた2日間帰ってこなかった。

あのバカイヌどこに行ったんだろう?

こっちが心配してやったっていうのに、全然学習していない。

やっぱりバカイヌ。



でもシロがいなくなった事で一番ワリを食っているのは横島。

シロを囲ってるんじゃないかって美神に部屋をガサイレされたり、シロに何かして、そのせいでいなくなったんじゃないかっておキヌちゃんに疑われたりしていた。

そーゆーわけで居心地が悪いせいか、横島は事務所にあんまり居着かない。いつもなら時給を稼ぐ為にも入り浸っているのに。

シロもいないし、お陰で平和なんだけどちょっと退屈。



「ただいまでござる〜!」

3日目の昼前に何も無かったみたいにケロリとした顔でシロは帰ってきた。

前にも増して問い詰める私達にシロはこう言った。

「へ?言ってなかったでござるか?長老に先生のところに嫁に行くなら改名してもいいって許可を貰いに行っていたのでござる」

一言も言ってないわよ、バカイヌ。

「へ…へぇ〜。で、許可は出たの?」

「勿論でござる!」

動揺しながらも、きっちり聞き出そうとするおキヌちゃん。そういう機微にさっぱり気付かず直球で返すシロ。

「そう…よかったじゃない、シロ」

「はいでござる!」

言葉とは裏腹に横島に向けてプレッシャーをかける美神。浮かれているせいで、さっぱり気付かないシロ。

あんた…凄いわ。シロ。

「先生!これで晴れて拙者達は許婚でござるな!」

周りの空気を全然気にせずに、ここでそのセリフを言えるって本当に凄いわよ。

私はこの後の惨劇を見たくなかったので、シロを誘って屋根裏部屋に退避する事にした。



部屋に戻ると、シロが真面目な顔で話し掛けてきた。

「タマモ…これで、良かったのでござるか?」

「良かったんじゃないの?あんた横島が好きなんでしょ?」

軽い感じで言い返す。真面目に恋愛について話すのは好きじゃない。

「そうじゃなくって……その、お前も先生の事を…」

「!!」

へぇ、驚いた…気付いてたんだ、シロ。横島と師弟揃って鈍いと思ってたのに…

「大丈夫よ。だって私は…」

シロを安心させる為に笑顔を浮かべて、諭す。

「タマモ…」

「愛人ってのが性に合ってるから」

すてーーん!

シロは座っていたベッドの上から転がり落ちた。

ふふふ…横島も好きだけど、シロも嫌いじゃないから両方いないとイヤなのよね。

この2人がいればこの先、ずっと退屈しないですみそうだし。

ま、そういうわけだから…

「よろしくね、シロ?」

私は極上の笑みを親友に送った。

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