ザ・グレート・展開予測ショー

I love each ot him


投稿者名:Hittar
投稿日時:(03/ 2/ 8)

I love each ot herの ルシオラ版をお届けします!
前回、感想をくださった方ありがとうございました!(激感謝)
結局シリアスものしか書けない私をどうか、温かい目で見守ってやってください(>_<)

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それは・・・悪魔がうごめく町の片隅での・・・ささやかな・・・決意・・・





「私がやってきたことは全部お前のためなのに・・・!お前がやられちゃったら、意味ないじゃない!!」

目の前にはこんな自分のために命を投げ出した男・・・最愛の男が倒れている・・・。身体の細胞が死んでいくのが分かる・・・。いま、自分がこの男にできる唯一のこと・・・

「・・・死なせない、どんなことをしてもよ・・・!!」

自分がこれからなすその行為・・・。その意味は分かっている。自分が求めた未来とは決してつながらない決断であると。でも・・・


「生きて・・・ヨコシマ・・・」


そっと唇を合わせる・・・。涙がそっと頬をかすめた・・・。

















「ありがとう・・・」

霞む視界・・・激しい騒音にかき消されながらも透き通る声。傍らにいる男にかけた言葉・・・。すぐ側にいるはずなのに、けして届かない・・・。
(悲しいの・・・?)

「ねぇ、わたしが消えてしまったら・・・おまえは私の名前を叫んで探してくれる?」

返事は返ってくるはずもない。もうすぐ・・・別れが訪れる・・・。こんなの私が望んだ未来なんかじゃなかった・・・。そっと彼の手を握る。力が入らない。もう・・・ダメなの・・・?

「ねぇ、わたしがもういないと分かったら・・・おまえは何度でも泣いてくれる?」

おまえの泣き顔なんか見たくない・・・でも・・・。涙は頬を流れ続ける。私がいなくなる時には、一緒にいなくなってなんて言えるはずもない・・・。せめて・・・ヨコシマだけでも・・・。

「ただ・・・お前と同じ時間をもっと生きたかったよ・・・」

1年にも満たないささやかな日々。ともに歩んだ道。どんな時もお前のことばかり思ってた・・・。時々、私のこと本気で思ってくれてるの?って思ったときもあったの。でも・・・やっぱりこんなに・・・私のこと・・・

自分のために、倒れた男の顔を見つめる・・・。

「ううっ・・・」

止めたはずの涙がこぼれ落ちる・・・。死にたくないよ・・・消えたくないよ・・・どうしようもない感情がわき上がる。自分で選んだ道。でも、苦しすぎて、寂しすぎて・・・。

「泣いてちゃダメだよね・・・?」

力無く細い手で涙をふき取る。彼が目を覚ましたときは、笑顔で送り出してあげたい。彼の記憶の中だけでも・・・笑顔でありたい。

「っつう・・・」

歪む景色。体が壊れ始めている・・・貫く激痛・・・。でも・・・でも、もっと心が痛い・・・。

お前はきっと許してはくれないよね・・・。でも、お前の力をこんなところで使わせるわけにはいかないの。アシュ様と戦うのにはまだまだ、足りないくらい・・・。お前が好きだから、お前のいる世界を守りたいから・・・だから・・・

「私は消えるわ・・・。」

涙がにじみ出る。唇をかみしめ、そっと上を向く・・・。薄明かりの中で輝き始める星々・・。

こんな広い世界で、お前に逢えたこと感謝しなきゃね・・・。














「大変だ!すぐみんなのところに・・・!」

目覚めたお前は、私のことばかり気遣ってくれる・・・。ありがとう・・・。私を助けてほしい・・・でも・・・でもね、もうお別れなの。

「わたしはここで待ってるから・・・全部終わったら迎えに来て・・・ね?」

(ごめんね・・・)
普段は全然頼りないくせに、こんな時ばっかりかっこよくって・・・。お前にすがりついて・・・泣きたくなっちゃうじゃない・・・。

「本当に・・・大丈夫なんだな?ウソだったらただじゃおかねーからなっ!!」

いつも単純なくせに。こんな時ばっかり勘がいいんだから・・・
いま・・・いま言えばまだ間に合う・・・。でも・・・

「大丈夫・・・!!」

私は笑顔で答える・・・。

(ごめんね・・・ヨコシマ・・・そして・・・私・・・。)
もう、二度と逢うことのできないお前の背中・・・。大きくて優しい背中。1歩1歩、私から離れていく・・・。とてもたくさんのモノをお前にもらったわ・・・でも、一番ほしかったのは・・・お前とずっと生きていくことだった・・・。贅沢よね?こんなにも幸せだったのに・・・・。この頬の熱さ・・・きっと覚えておくね・・・


もう、振り向かないでね・・・我慢できなくなっちゃった・・・。





「さすがに限界ね。ウソついたこと・・・あんまり怒らないでね・・・」

大きな大きな夕日・・・・

「一緒にここで夕陽を見たね、ヨコシマ・・・昼と夜の一瞬の隙間・・・短い間しかみれないから・・・きれい・・・」

目をそっと閉じる・・・浮かび上がるお前の笑顔・・・

ありがと・・・お前を好きになって・・・本当によかった・・・











『霊』『基』『再』『構』『築』


!?

体が・・・きえていない?

「ルシオラ・・・俺をおいて先にいかせねーぞ!」

え?ヨコシマ・・・?いつになく真剣な顔・・・。戻ってきてくれたの?私のために・・・。

「な、なんで戻ってきたのよ!こんなに文珠も使ってどうやって戦うのよ・・・!!」

心に反して、強い言葉が出てしまう。でもそれが喜びの涙に変わるのに、時間はそれほどかからなかった・・・。おまえは私を強く抱きしめてくれる。

「お前が苦しんでるの・・・俺がわかんねーわけねーだろ。」
「でも・・でも・・」

我慢してたせいもあって、涙がとまらない。

「俺はお前のために強くなったんだぞ・・・。ただ、世界を救うためじゃない!お前がいない世界を守っても、仕方ないだろ?」
「ヨコシマァ・・・」

こんなに涙を流したことが、うれしいことがあっただろうか?

私は・・・お前に・・・愛されて・・・本当に・・・よかった・・・・










『回』『復』

「なんでもありよね・・・それ」
「まあな、ホレ直しただろ?」

お前はそう言って、いとも簡単に霊力を回復してしまう。ほんとに頼りになるんだから・・・。

「うん!」

ホレ直したか?だって、もうお前しかいないよ・・・わたしには。

「それより、もう戦いにでて大丈夫か?」

ほんとに優しいんだから・・・。笑みが顔を覆う。

「うん、おかげさまで。大丈夫!今度はウソじゃないわ!」

この笑顔のために、私は生きていく。

「じゃあ、いくぞ!」

そんなお前の傍らで私は生きていく。生きるのも消えるのも泣くのも笑うのも・・・ずっとずっと2人で・・・。



それが私の・・・確かな決意・・・・





I love each ot him.
We can go to the place where we get freedom!

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