ザ・グレート・展開予測ショー

将来・・・(5)


投稿者名:トキ
投稿日時:(03/ 2/ 5)

すみませんこんな話にこんなに時間をかけて。試験と合い重なってえらい目にあっていました。

こんな話ですが読んでくれれば幸いです。

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「ふぃ〜いや腹一杯食ったな〜。こんなに食べたのって何時頃からかね〜。」

約束通り学校の帰りにピートの奢りで飯を食った帰りの横島であった。

横島の顔には数ヶ月ぶりか、かなり満たされた顔になっていた。

「横島さ〜んいくらなんでも食べすぎですよ〜。一体いくら分食べたと思っているんですか?」

こちらはうって変わって悲壮な顔をしたピートがいた。

「うるせいやい、こちらとこうゆう時に食いだめしておかなきゃほんとに洒落にならないんだよ。」

「カオスさん並みに食い意地が張ってきましたね。」

そういうピートが横島に向ける視線にはややキツイものがあった。

「そんなの前からジャノー」

とはタイガーの言。彼は当然自腹であるが。

「そんなの決まってるだろ。これからこういう機会なんて一年に一度有るか無いかだぞ。そんな機会を逃すほど愚かじゃない。」

なにやらまじめな顔をしていっているが内容はどうしようもないほど下らないものである。けれども本人にとっては死活問題なんだろう。

「でもこっちのことも考えてくださいよ〜。おかげで僕の財布の中身がかなり消えましたよ〜。」

「そんなの知ったことか!」

ここでピートとしては「美神さんに似てきましたね。」と言いたいが口が裂けても言わないであろう。そんなことを言えば当人は自殺を図ってもおかしくないダメージを食らうだろう。どうしてそんなことが分かるのか?そんなの決まっている。自分がそんなことを言われれば自殺するしかないと考えるからだ。

こうして一応昨日の逃亡に関しての謝罪は終わり、ピートとしてはやっと肩の荷が下りたというところであろう。しかし横島にとってはここからが始まりであった。

「それじゃあまた学校でな〜。」

そう言うと横島はピートたちとは反対方向に行った。

「ええまた明日」

ピートが、

「またジャノ〜」

とタイガー。

こうして二人と別れ帰宅しようとしたが。

「おいおい。ちょっと待ってくれよ。神界と魔界である程度抑えているんじゃなかったのか?(汗)」

そう言うと横島はカバンを路の脇に投げ捨て臨戦態勢に入った。

「は〜っははは、この私の気配を感じるとは。噂どうりだな〜。」

そこに現れたのは先日とはまた違った魔族のようであった。

「で、今度は何だ。と言うかお前って何者。また新聞とかの勧誘?」

即座に逃げ出す算段をしだしたのか、やや軽い口調になって話しかける横島。しかし前回の教訓からそんなに効果はないだろうと思っていた。しかし、

「何者か。実にいい質問だ。」

となぜか語り口調でしゃべりだした。

いきなりのことに唖然としてしまったのか戦闘状態どころかただ呆然とするのみだった横島であった。

「そう、人に及ばず神族、魔族においても永遠とされるような問題であろう。自分が何者であるか?また相手は何者であるか?そう、人など特にその疑問を解決すべく日夜励んでいよう。そうしてできた学問、哲学である。これこそ人の作り出した、すばらしきものの一つではないだろうか?そう思わないかね。」

「ああ、」

いきなり話題を振られ何が何やらと言う状態であった横島だがとりあえず相槌を打ってみた。しかしそれが間違いであったのだろうか。

「そうだろう。そもそも哲学の始まりとはこちらの、そう人間界において紀元前へと遡り・・・あ〜だ、こ〜だ。うんぬんとだな〜。」

何なんだろうか?

横島の内に有るのはこの一言に限るだろう。たしかこちらに来る魔族というのはバトルフリークスと呼ばれる好戦的な者たちのはず。なのにこの魔族は何をしているのだろう。襲い掛かっても来ず、ただ切々と哲学とは何か。とか自分とは何か。などとわけの分からないことを語りだしている。

「え〜、帰っていいですか?」

そんなこと言わずにさっさと去ればいいものを聞いてしまうものだから。

「そう!帰る。きみはそう言ったな。そう帰る、この一言にもいろいろと考えられるものがあろう。たとえばだ、〜〜〜(中略)〜〜〜(省略)〜〜〜(省き)とだな〜」

何か間違った方向に進んでいくが脳がついてこないのかさっきから固まったままの横島、さっきから哲学について切々と語っている目の前の魔族。

傍から見ればこれほどシュールな光景はないであろう。しかし本人達にとっては至極まじめであるからたちが悪い。

「帰るか・・・」

これ以上ここにいても無駄だと判断した結果だろうか、悟ったような顔をしてカバンを拾い立ち去っていった。

魔族とはいうと、

「つまり人間の価値観の相違としてはだな〜・・・。」

まだやっていた。外見がわりと人間に近いせいか、幼稚園児や小学生頃の子供達に後ろ指を指されるだけで終わっているのは僥倖と言えるだろう。

「ママ〜、あそこに変な人がいる〜。」

「近づいちゃだめよ。可哀相な人なんだから、そっとしておいてあげましょう。」

ちなみに気付くまで数時間を要したという。


  〜横島宅にて〜


「はー、しかし昨日の今日で来るなんてな〜。まったくついていないんだから。どうなって・・・」

家に入ろうとした横島はふと考えた。これまでの自分の人生において、だ。

バイト先の都合上、これまで普通の人が体験しない事柄も多々あっただろう。

普通なら笑われるかもしれないが悪霊や霊、さらには神様や悪魔に出会ったことも数え切れない。

昔とは違い、それなりに耐性も付いてきたはずだ。

幽霊とかそんなものはよほどのことが無い限り驚かないだろう。

まあ最近物騒な出来事に巻き込まれかけているが基本的には慣れた。

もちろん神様に会った、と誰かが言ったとしてもいきなり怪しい目で見たりはしない。自分だっていやというほど見てきた。

しかしここまでのことに出会ったことがあろうか?否、ない。

それは、

「何で小竜姫さまがここにいるんすか〜〜(涙)」

いや違う、

「何で小竜姫さまが頭下げてるんすか〜〜〜(涙)」

そこには妙神山の管理人、小竜姫さまが頭を下げて待っていたのである。

「すいません!」

横島の壊れた思考そっちのけで真剣に謝っている小竜姫、

小竜姫の態度に更なる混乱を招いている横島、

昔ならば何が原因でこんなことになったか考える前に襲い掛かっていただろうが今回はそれが無い。

そのためにかえって事態の収拾が遅れるとはなんともはや・・・。







「あのー、横島さん落ち着きましたか?」

と、先ほどまでただひたすらに謝っていた小竜姫

「小竜姫さまこそ何か言う気になりましたか?」

と、こちらはさっきまでパニクっていた横島

「「まあなんとか。」」

と同時に

何をやっているのやら・・・

「ところで小竜姫さま、さっきから謝っていたのって一体なんだったんですか?」

と先に切り出してきたのは横島であった。

「ええ、そのことなんですが、」

と一区切りした後小竜姫は真剣な顔をして後を言った。

「横島さん、今日また魔族関連に出会いませんでしたか?」

といきなり核心についてきた。

「え、まあバトルフリークかどうかは置いておいて、確かに来ましたけど、それが何か?」

横島側からすれば確かに魔族が自分を狙ってくると言うのはかなり厄介なものであろう。

しかし昨日聞いた話しによれば早々頻繁に来るはずがない、と踏んでいるため当分は来ないものと思っている。しかし、

「昨日の話に訂正があります。」

小竜姫はやや言いずらそうに続きを言った。

「横島さんが妙神山に来ない限りわんさかやって来ます。」

彼女はそうのたもうた。

「は?」

昨日に続き今日も思考回路がストップしてしまった。

どうやら当分厄日が続きそうである。


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当分はのんびりと書いていくつもりなので気長に待っていくれると嬉しい限りです。

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